坂本龍一、今年演奏「戦場のメリークリスマス」テーマ曲を595音に分けNFTに。直筆楽譜オークションも
坂本龍一が初NFT発売へ、名曲を595音のコレクタブルNFTに
坂本龍一氏がコレクタブルNFTを発売することを発表した。坂本龍一氏を代表する作品の1つである「Merry Christmas Mr. Lawrence」の音源の右手のメロディー595音を、1音ずつデジタル上分割し、595音(個)のNFTとして販売する。
これらのNFTは、2021年7月30日にBunkamura Studioにて、闘病中の坂本龍一氏が演奏した2021年唯一となる「Merry Christmas Mr. Lawrence – 2021」の貴重なレコーディング音源から分割し製作されたものだ。
今回のNFTの制作には、著名なレコーディング・エンジニア、マスタリング・エンジニアであるオノセイゲン氏も携わっており、発表に合わせて公開された動画では、その制作へのこだわりが語られている。
また本NFTの発売にあわせ、映像作家の島田大介氏によるミュージックビデオも公開された。「Merry Christmas Mr. Lawrence」の1つ1つの音符が、さまざまな風景の中で、まるで1つずつ生命を帯びたように奏でられる様子が印象的に描かれている。
今回のNFTコレクタブルの作品名「”Merry Christmas Mr. Lawrence” Ryuichi Sakamoto 坂本龍一」の冒頭には1-1、1-2のような数字がそれぞれ記載されており、それがこの曲の右手の演奏の何小節目の何番目の音かを表している。そして96小節からなる595音のNFTには、それぞれの音が位置する小節の楽譜画像も紐づけられている。
これらのNFTは、幻冬舎がNFTマーケットプレイス「Adam byGMO」にて販売する。「Adam byGMO」は、GMOインターネットグループのGMOアダムが運営する国産のNFTマーケットプレイス。今年8月31日よりβ版の提供を開始し、9月30日にNFTの「入出庫」機能の追加、そして先日12月13日に英語版の提供を開始し、正式版へ移行が発表された。
今回の坂本龍一氏の595音のNFT は、1音(1つのNFT)10,000円(税込)の固定価格で一次販売され、決済方法は、イーサ、クレジットカード、銀行振り込み(日本円)が選べる。
595音のNFTの販売開始スケジュールは、1小節~16小節・作品名1-1〜16-10の190音が12月21日19時、17小節~56小節・作品名17-1〜56-5の205音が12月22日19時、57小節~96小節・作品名57-1〜96-1の200音がの12月23日19時の3回に分けての販売だ。
なおこれらのNFTは、アーティストおよびレーベルは推奨はしないが、「Adam byGMO」での二次流通や、外部マーケットプレイスへの出庫にも対応しているとのこと。
また595音のNFTの初回購入者には、限定の特典として「Merry Christmas Mr. Lawrence – 2021」フルバージョンのWAVファイルを期間限定でダウンロードできるリンクがメールにて送付される。
坂本龍一氏の直筆楽譜が入手できる権利NFTがオークション
さらに595音のNFTの所有者は、今回のプロジェクトのために坂本龍一氏が書いた、「Merry Christmas Mr. Lawrence」26小節目までの直筆楽譜が入手できる権利NFTのオークションへの参加権利が得られるという仕組だ。
この権利NFTオークションも「Adam byGMO」で開催され、初回の落札者には後日、坂本龍一氏直筆の楽譜の実物が送付されるとのこと。なおオークション開始価格は100,000円(税込)で、オークション期間は2021年12月24日0時〜12月25日23時59分、クリスマスイヴとクリスマスに開催される。
今年のクリスマスは、坂本龍一氏の「Merry Christmas Mr. Lawrence」を聴くだけではなく、世界で595個しかない名曲のNFT所有者になってみてはいかがだろうか。
NFTとは
「NFT(Non Fungible Token:ノンファンジブル・トークン)」とは、代替が不可能なブロックチェーン上で発行されたトークンを指す。NFTの規格で発行されたトークンは、そのトークン1つ1つで個別の価値を持つ。そのためNFTを画像や映像などのデジタルデータと紐付けることで、デジタルデータの個別の価値を表現することに活用されている。
参考リンク:坂本龍一NFT特設サイト
参照元:ニュース – あたらしい経済