「ゴールドは貧困層の仮想通貨」とゴールドマン・サックスの幹部が語る

ゴールドマン・サックスのエネルギー研究部門責任者ダミアン・クーヴァラン(Damian Courvalin)氏はこのほど「金(ゴールド)は貧困層の仮想通貨になりつつある」と語りました。果たしてその意味するところは何か、探ってみましょう。

インフレ懸念が高まり、投資資金は金からビットコインに流れ始めた

クーヴァラン氏は11月11日、金と仮想通貨の展望についてブルームバーグ(Bloomberg)のインタビューに答えて、「銀が貧困層の金であると主張するのと同様に、金はおそらく貧困層の仮想通貨になりつつある」と述べました。インフレ懸念が加速するにつれて、金からビットコイン(BTC)に資金が流れ始めていることについて、「そのようなことは実際に始まっている。われわれはこれまで、仮想通貨と金は互いに共食いする必要はないと主張してきた」とコメントしました。

同氏はまた「石油の価値は消費されるという事実にあることと同様に、仮想通貨の価値はそのネットワークにある。金はダイヤモンドや芸術作品と同様にネットワークを持っていない。金はかなりの期間にわたって優れた防護資産である」と語ります。同氏は中国が9月末に仮想通貨を全面禁止した際、投資家が(投資対象を)ビットコインから金に移したことを例に挙げています。

ビットコインは金よりヘッジファンドとして優れている

一方JPモルガンは10月、機関投資家がビットコインに目を移した理由は、金よりもインフレヘッジとして優れているからとする文書を回覧しています。それによると、今年初め以来100億ドル余りが金ETF(上場投資信託)から流出したのに対して、200億ドル余りがビットコインファンドに流入しました。これによって仮想通貨市場におけるビットコインのシェアは、9月中旬に41%から45%に増加しました。

同社はさらに金に取って変わるものとして、ビットコインの長期的な価格を14万6,000ドル(約1,600万円)と大胆に予測しています。

多くの投資家がインフレ懸念の中で、金からビットコインに目を向けています。億万長者のヘッジファンド・マネジャーであるポール・チューダー・ジョーンズ(Paul Tudor Jones)氏は「仮想通貨は金との競争に勝っている。私は当面、金より仮想通貨を選択する。これからは仮想通貨の時代である」と強調しました。

一方、一部の投資家は金とビットコインの両方を好んでいます。例えば「リッチ・ダッド・プア・ダッド(Rich Dad Poor Dad)」の著者ロバート・キヨサキ(Robert Kiyosaki)氏は、ビットコインと金の両方を推薦しています。同氏は最新の予測で、大きな市場の暴落に続いて新たな不況を警告して、「賢く、金と銀、ビットコインを購入しよう」と勧めています。

ビットコイン(BTC)の価格・相場・チャート

参考
Gold is becoming poor man's crypto, says Goldman Sachs' head of Energy Research - The Financial Express
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