TIS、ブロックチェーン活用の「環境価値移転管理システム」開発

TIS、ブロックチェーン活用の環境価値移転管理システム開発

TISインテックグループのTIS株式会社が、ブロックチェーン技術を活用した「環境価値移転管理システム」を開発したことが10月7日分かった。

このシステムでは、自宅で発電した再生可能エネルギー(再エネ)由来の電気をEV(電気自動車)に充電し、走る蓄電池として蓄えた電気を別の建物に放電することにより、電気と共に環境価値を他者に移転するという。このことは「環境価値移転管理システム」によって、IoT機器で計測されたPV(太陽光発電)発電量とEV充放電量をブロックチェーンに記録することで実現するようだ。

またTISはこのシステムを、関西電力株式会社が参画する「再エネ由来電気をV2X(クルマと「何か」の接続や相互連携を総称する技術)で環境価値と共に移管するしくみ」の検討を目的とした実証実験に提供したことも併せて発表している。

この実証実験ではPV設備を持つ一般家庭からの余剰電力をEVに充電したのち、イオンモール堺鉄砲町に設置されたV2H対応の充放電器に放電を行い、電気と共に環境価値を移転する「環境価値取引」を実現したという。

その実験でTISは「環境価値移転管理システム」の提供の他、サービス利用者がPV由来の充電量や環境価値移転量などを閲覧できるWebアプリケーションの提供も行ったとのこと。

この実験の次の段階として、今回の実験に参加した一般家庭消費者に対し、移転した環境価値に応じたポイントなどを還元することを検討するとのことだ。

なおあたらしい経済編集部がTIS広報担当者へ確認を取ったところ、今回の実験は昨年9月から今年の3月末までに行われたとのこと。

また採用したブロックチェーンについてTISが今まで採用したこともあるエンタープライズ向けブロックチェーン「コルダ(Corda)」を使用したかを聞いたところ「コルダではない」との回答を得た。

使用したブロックチェーンや実験の規模などの詳細については関係各所に確認中であり、改めて回答をしてくれるとのことだ。

デザイン:一本寿和
images:iStocks/artacet・artacet

参照元:ニュース – あたらしい経済

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