イーサリアムをさらに拡張するL2とは?ArbitrumなどのRollupが有力な理由

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どうも墨汁うまい(@bokujyuumai)です。
イーサリアムは年末から来年初旬にかけてイーサリアム2.0への完全移行となる「The Merge」を控えており、DeFi(分散型金融)やNFTなども含め最も使用されている仮想通貨といえるでしょう。 本稿ではイーサリアム2.0のさらに先のイーサリアムを拡張するL2(レイヤー2)について詳しく解説します。

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*画像が表示されない場合はコインチョイス公式記事を参照してください。

イーサリアムとL2で最大12800倍

イーサリアムは止まる事がなく世界中で使用できるワールドコンピュータを目指して日々開発、リサーチをしています。そんなワールドコンピュータのイーサリアムを大幅に拡張するのがイーサリアム2.0であり、さらにイーサリアムを拡張させる技術として「Rollup」という技術を使用したL2の実装が活発になってきています。

現在の予定ではイーサリアム2.0は、イーサリアム1.0より128倍の処理能力を有し、さらにL2を組み合わせることで現在のセキュリティを保ちつつ最大1280〜12800倍もの拡張を可能とします。

RollupとL2

「Rollup」とはイーサリアムをL1、イーサリアム上のL2とした時、すべての処理をL2上に移行するのではなくL1でセキュリティを担いL2と合わせて「ハイブリッドL2方式」とすることで、DeFiやNFTなどのコントラクト実行を行うバーチャルマシン「EVM」をL2に実装することができるL2のコア技術です。

このRollupを使用したL2はPolygonやBSCなどのサイドチェーンではなくL2であることから、イーサリアムネットワークとしてのスケーラビリティを向上させる事が可能となっています。 またRollupのコントラクトをイーサリアム上に複数デプロイすることが可能であるため、理論上は無限大に拡張することができるというのが主な特徴と言えるでしょう。

Arbitrum Oneのローンチ

2021年9月1日、「Rollup」の中で「Optimistic Rollup」という技術を使ったL2の有力候補「Arbitrum One」がベータローンチしました。EVMを実装しているためイーサリアムのDeFiやNFTコントラクトをそのまま実装できるという利点があり、既にUniswapやCurve Finance、Maker DAOや主要ERC20トークンが対応、実際に運用テストを行うことができるようになっています。

Arbitrumでは先にローンチしていた「Optimisim」の約10倍のETHとERC20トークンがロックされており、最もL2の中で使われているネットワークとなります。

イーサリアムL2上の合計ロック資産

出典:L2BEAT – イーサリアムL2上の合計ロック資産

イーサリアムL2の利点

またArbitrumやOptimisimが採用しているRollupでは、かかるガス(手数料)が単純なETH送金であれば約10分の1になるという大きな利点があります。現在のイーサリアムはコントラクト同士の相互運用などで仮想通貨最大の巨大エコシステムを構築している一方、1分間で約5ETH(約160万円)をバーン(償却)しています。

支払われた手数料をバーンするEIP-1559が実装されて約2ヶ月が経過していますが、バーン数は40万ETHとなっており、多くの手数料が支払われていることが分かるでしょう。これらの手数料がL2では10分の1となり、イーサリアムのセキュリティという恩恵を受けつつ手数料を安くすることができます。

イーサバーンの量

また基本的な手数料が安いということはイーサリアムの仕組みからより多くのトランザクションを処理できるということを意味し、最大で1バッチ(L2のブロックに値する)約320倍のトランザクションを処理ができるということです。

従ってイーサリアムはETH2のShardingを実装し、RollupをベースとしたL2の拡張をあわせてセキュリティを下げることなく12800倍以上の処理を可能とするワールドコンピュータを構築していきます。

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参照元:CoinChoice

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