ソフトバンク、NFTサッカーゲーム「Sorare」の約745億円調達を主導
ソフトバンク、NFTサッカーゲームの約745億円の出資主導
NFTを利用したファンタジーフットボールゲームを提供するソーレア(Sorare)が、ソフトバンク(SoftBank)が主導する資金調達ラウンドにて6億8000万ドル(約745.2億円)を調達したことが分かった。なお元イングランド代表のリオ・ファーディナンド氏やスペイン代表のジェラール・ピケなどのサッカー選手も出資したとのことだ。
ソーレアは、この投資により自社の価値が43億ドル(約4,713億円)になったと述べている。 パリを拠点に2018年に設立されたソーレアは、プレイヤーがサッカー選手の公式ライセンスカードを購入し、そのカードでチームを作って対戦するオンラインゲームだ。現実の試合での選手のパフォーマンスに基づいて結果が決まる仕組みになっている。
これらのカードは、デジタル商品の所有状況をブロックチェーン上に記録する暗号資産の一種、ノンファンジブル・トークン(NFT)で取引されている。
2021年、NFTの市場は爆発的な成長を遂げており、コレクターズアイテムやスポーツ関連が人気となっている。
ソフトバンク・グループ・インターナショナルのミシェル・コンブ(Michel Combes)社長は、「NFTは資産の収集性、使用性、エンゲージメントにおける新しいパラダイムを表していると考えています」「物理的な資産からデジタル資産への進化は非常に強力であり、多くのエキサイティングなビジネスモデルの可能性を生み出します」とメールでのコメントにて述べたとのこと。
NFT市場のデータを追跡するウェブサイト「ノンファンジブルドットコム(NonFungible.com)」によると、ソーレアはスポーツをベースとしたNFTプラットフォームとしては最大の販売量を誇っているとのこと。今後ソーレアは米国にオフィスを開設し、サッカー以外のスポーツにも進出する予定だ。
ソーレアのCEO兼共同創業者であるニコラス・ジュリア(Nicolas Julia)は「私たちは、ブロックチェーンとNFTがもたらす計り知れない可能性が、サッカークラブ、サッカー選手、そしてそのファンが互いに深いつながりを体験するための新たな方法を解き放つと考えました。私たちは、これが次のスポーツエンタテインメントの巨人を生み出す大きなチャンスだと信じています」とコメントをしている。
2021年1月以降、クレジットカードと暗号資産イーサリアムでの支払いを受け付けるソーレアは、1億5,000万ドルを売り上げた。最も高価なユニークカードとなったのはクリスティアーノ・ロナウドのNFTカードで、今年3月13日に245,072ユーロ(当時約3,200万円)で購入されている。
なお今回の資金調達ラウンドは、ソフトバンクが「ソフトバンク・ビジョン・ファンド2」を通じて、初めてソーレアに投資したもの。
ソフトバンクのラテンアメリカファンドも出資しているが、これについてコンブ社長は、ソフトバンクが米国およびラテンアメリカのサッカーリーグとの関係や、放送局Televisa-Univisionへの投資を利用して、現地でソーレアのユーザーベースを増やすことができるからだと述べている。
ソフトバンクは、7月にNFTマーケットプレイスのオープンシー(OpenSea)への投資を主導。3月にはDeFi(分散型金融)プラットフォームのジャガーノート (Juggernaut)への投資も行っており、NFT分野に出資進出するは今回が初めてではない。 また今回のソーレアが行った増資には、ベンチャーキャピタルのアクセル(Accel)とベッセマー・ベンチャー(Bessemer Ventures)のほか、サッカー選手として、フランス代表のアントワーヌ・グリーズマン、スペイン代表のセサル・アスピリクエタなども参加している。
※LONDON (Reuters) Reporting by Elizabeth Howcroft; Editing by Bernadette Baum
翻訳:大津賀新也(あたらしい経済)
※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて翻訳及び編集加筆したものです。
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デザイン:一本寿和
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参照元:ニュース – あたらしい経済