ドイツのビットコイングループ、取引収入増加により収益が前年比で2倍以上に
ドイツの仮想通貨取引プラットフォームである「Bitcoin.de」を運営するビットコイングループ(Bitcoin Group SE)は6月14日、2020年度の年次報告書を発表した。この発表の中で同社は、Bitcoin.deでの取引収入の増加により、1,500万ユーロ(約20億円)の収益を上げたという。なお、同社の2019年度の収益は、630万ユーロ(約8億4,000万円)だった。
1株当たりの純利益は2019年から342%増加
今回の発表によると、2020年度の同社の「EBITDA(償却前営業利益)」は、2019年度の260万ユーロ(約3億5,000万円)から4倍となる1,050万ユーロ(約14億円)に増加した。この結果、1株当たりの純利益は1.90ユーロ(約250円)となり、2019年の0.43ユーロ(約57円)と比較して342%増となった。
ビットコイングループは、2020年度の大幅な利益増の要因について、新型コロナウイルスの感染拡大に端を発した金融市場の混乱や、歴史的な低金利の中での数十億ユーロ規模の支援プログラムを挙げている。これらの要因から、個人投資家と機関投資家の両方が、暗号資産に対する需要を大幅に増加させたと推察している。
プラットフォーム登録者も7万9,000人増加
今回の発表では、プラットフォーム登録者や自社ポートフォリオの価値変動についても触れている。2020年度の新規登録者は7万9,000人で、年末時点での登録者数は約91万9,000人となった。発表時点での登録者数は、97万5,000人を超えているという。
また、ビットコイングループの仮想通貨保有額も、2019年12月31日時点の水準と比較して228.3%増の約9,030万ユーロ(約120億円)となり過去最高水準となった。同社は、新型コロナウイルスの感染状況に出口が見え始めてきているものの不確かさが残る2021年を前向きに捉えており、今年度の収益を中程度の成長と見込んでいる。
ビットコイン・グループSEのマルコ・ボデヴァイン(Marco Bodewein)マネージング・ディレクターは、「2020年度の業績には大変満足しているが、私たちはまだ始まったばかりだ。2020年に向けて体制を整え、技術やプラットフォームを継続的に開発してきた。これらは、仮想通貨のダイナミックな普及から継続して利益を得るための最良の前提条件だ」と述べている。
参考
・Bitcoin Group SE publishes 2020 annual report – earnings per share increase by 342%
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文:かにたま
参照元:CoinChoice