日本発のレイヤー2のNFTマーケットプレイス「nanakusa」がローンチ
ウォレットサービス「GO Wallet」などを展開する株式会社スマートアプリが、NFTマーケットプレイス「nanakusa」のサービスリリースを発表しました。GO Walletはイーサリアム(Ethereum)を中心としたアセットのモバイルウォレットで日本国内で好んで利用されています。
NFTマーケットプレイス「nanakusa」とは?
今回発表されたnanakusaは事業者やクリプトアーティストが制作したNFTの販売及び、利用者同士が保持しているNFTを売買できるプラットフォームです。
nanakusaはブロックチェーン上で売買されるため、利用者同士の売買においても永続的に事業者・制作者にロイヤリティが還元される仕組みとなっております。ロイヤリティの還元率は現在、非公開となっているとのことです。
デジタルアートなどのNFTは二次流通できることが大きな利点ですが、アーティストにとっては一次販売した後にどれだけ二次流通しても還元されないという課題がありました。むしろ二次流通が活発になり、今後新しく販売する分の需要が減る場合、アーティストの収入は減る場合すらあります。
nanakusaはこの課題をブロックチェーン上で売買ごとに自動で作り手に還元される仕組みを用いて解決しています。また、この還元もスマートコントラクトによって執行されるはずで不正ができない仕組みになっているはずです。
nanakusaはレイヤー2のPolygon上で構築
加えてNFTマーケットプレイスのnanakusaの特徴は、イーサリアムのレイヤー2上で構築されているという点です。Polygonというフレームワークを採用します。
Polygonは、イーサリアム上のレイヤー2ソリューションフレームワークです。近年イーサリアムのブロックチェーンは混雑によりネットワーク手数料が高騰しており、スケーラビリティ問題が顕在化しています。トランザクションをオフチェーンで処理するレイヤー2はこの問題の有力な解決策です。
2021年上半期現在は、Optimistic RollupやZK-Rollupが特に注目されていますが、Matic Networkはそれらより先の2020年6月にメインネットローンチをしたスケーリングソリューションです。その後、2021年2月に、メインプロダクトとしてのMatic NetworkはPolygonにリブランディングしています。Matic NetworkはPlasmaとPoS(プルーフ・オブ・ステーク)を応用したレイヤー2で、PolygonはMatic Networkを含むOptimistic Rollupなどさまざまなレイヤー2を使えるプラットフォームのような位置づけです。
Matic Networkが2020年6月にメインネットローンチをして以降、Matic Networkに移行するプロジェクトは少しずつ目立ち始めています。レイヤー2のフレームワークにはさまざまな選択肢がある中で、開発者にとってMatic Networkはその開発フレームワークの選択肢の一つとなっています。
Matic Networkは、PlasmaのフレームワークとPoSによるコンセンサスメカニズムを応用しています。Matic Networkのレイヤー2は、PlasmaレイヤーとPoSによるチェックポイントのレイヤーの2つの要素に分かれています。独自トークンMATICはPoSのチェックポイントレイヤーに参加するバリデーターがステーキングするトークンです。Plasmaとはメインチェーンに繋げることができるサイドチェーンのネットワークです。Matic Networkもまた複数のサイドチェーンのネットワークです。
nanakusaではPolygon(Matic Network)を使用して、ユーザーはレイヤー2のウォレットから安い取引手数料で簡単にNFT売買ができるようになると期待されます。日本発の本格的なレイヤー2のNFTマーケットプレイスの登場を期待したいです。
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参照元:CoinChoice