【Cardano/ADA】資金提供を受ける「11のプロジェクト」が決定|日本関連の提案も多数
カルダノ(Cardano/ADA)の開発を担当している「IOHK」は2021年1月12日に、資金提供を行うプロジェクトをコミュニティ投票で決定する仕組みである「Project Catalyst」において、実際に資金提供を行う”11のプロジェクト”が決定したことを発表しました。今回選ばれたプロジェクトの中には”日本関連の提案”も多数含まれています。
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資金提供を受ける「11のプロジェクト」が決定
Project Catalyst(プロジェクト・カタリスト)は、カルダノブロックチェーンの価値を高めるためのプロジェクトを募集して、コミュニティ投票で実際に採用するプロジェクトを決定し、そのプロジェクトに対して資金提供を行うための仕組みであり、ADA保有者全員が投票に参加することができるようになっています。
IOHKによる今回の発表では、この「Project Catalyst」のファンド2で資金提供が行われる”合計11種類のプロジェクト”が決定したことが報告されています。今回選ばれた11のプロジェクトは、Cardanoブロックチェーン改善用資金から資金提供を受けて、本格的に活動を開始することになります。
「選ばれた11のプロジェクト」と「各プロジェクトの概要」については以下のように説明されています。
※各プロジェクトの下部に記載されている「提案内容の詳細」は、Project Catalystに参加するためのアカウントを作成してログインすることによって確認することができます。アカウント作成には「メールアドレス・パスワードの設定」が必要です。
PoolToolプラットフォームのアップグレード
「PoolToolプラットフォームのアップグレード」は、Cardano PoolTool(*1)で追加の製品を提供してステークプール運営者を区別することによって、Cardano上でビジネスとアプリケーションを構築するための道を開くと説明されています。
このアップグレードはカルダノ全体のインフラの多様性を高めることを目的としているとのことです。
(*1)Cardano PoolTool:Cardano PoolToolとはCardanoのステークプールの情報がわかりやすく表示されているサイトであり、「ステークされているADA数量・アクティブプール数・トータルステークアドレス数・各プールの手数料」などといった様々な情報をまとめて確認することができるように設計されています。
>>「Cardano PoolTool」の公式サイトはこちら
>>「PoolToolアップグレード」の提案内容はこちら
Ouroboros over RINA
「Ouroboros over RINA」では、日本・東京の2つのサイトでイーサネット/WDMを使用したOuroboros over RINAの概念実証ステークプールと、リレーソリューションを展開すると説明されています。
同プロジェクトでは、現在RINAを展開し、実験している革新的な日本の通信サービスプロバイダーがスポンサーになっていると報告されています。
>>「Ouroboros over RINA」の提案内容はこちら
Haskell/Plutus/Marloweの教育
「Haskell/Plutus/Marloweの教育」は、Cardanoで使用されている開発言語である「Haskell/Plutus/Marlowe」に関する複雑な情報を構造化された方法で伝えるための教育コンテンツを作成し、アイデアを刺激する例を追加で提供すると説明されています。
これによって、開発者や企業家の人々がより簡単にカルダノ関連のプロジェクト・開発に参加することができるようになると期待されます。
>>「Haskell/Plutus/Marloweの教育」の提案内容はこちら
メッセージ署名標準の作成
「メッセージ署名標準の作成」では、リザーブ・アイデンティティ・ステークプールへの委任を証明するためのメッセージ署名標準を生成すると説明されています。
また、プロジェクト提案の中では『このプロジェクトを実行するために必要な仕様とすべてのライブラリはすでに作成されている』とも説明されています。
Liqwid:Cardano DeFi Lending Markets
「Liqwid:Cardano DeFi Lending Markets」は、カルダノの技術を用いた分散型金融(Defi)のレンディングマーケットに関する提案です。このプロジェクトでは、資金の貸し借りを行ないながら利息を獲得できるオープンソースの非カストディアル流動性プロトコルを作成します。
プロジェクト提案では『ほぼゼロ手数料の借入/貸出市場を備えたモバイルDAppsによって即座に流動性を確保できるため、ユーザーは自分の銀行になることができる』と説明されています。
>>「Liqwid:Cardano DeFi Lending Markets」の提案内容はこちら
モバイルDApps開発者向けCardano
「モバイルDApps開発者向けCardano」は、“モバイルソフトウェア開発キット・モバイルファーストのDAppsエクスペリエンス・AppStoreとの互換性”などを提供することによって、スマートフォンを使用しているすべての人々に「分散型アプリケーション(DApps)」を提供することを目指しています。
プロジェクト提案の中では、iOSユーザーが使用している「AppStore」でDAppsを提供するための開発者ツールが不足していることが指摘されています。
>>「モバイルDApps開発者向けCardano」の提案内容はこちら
GimbaLabs-スターターキットとツール
「GimbaLabs」は、無料のオープンソースAPI・レッスン・プロジェクトベースの学習リソースを提供するスタートアッププラットフォームであり、『人々がCardanoでアイデアを実現して、ブロックチェーンの採用を促進するのに役立つ』と説明されています。
このプロジェクトでは「プロジェクトベースの学習リソース」を作成して『Cardanoについて詳しく学びたい』と考えているすべての人々がアクセスできるようにし、地域での技術採用を促進するためにコミュニティをサポートすると説明されています。
「Lovelace Academy」の設立
「Lovelace Academy Marlowe Plutus」は、カルダノ関連の開発を行うために使用するプログラミング言語について学ぶことができる「Lovelace Academy」を設立するという提案です。
公式発表では『個人や企業の人々を惹きつけて刺激・教育し、Cardanoのスマートコントラクトとネイティブアセットプラットフォームでアプリケーションを作成できるようにするためのオンラインアカデミーを設立する』と説明されています。
同プロジェクトでは「Plutus」や「Marlowe」などといったカルダノ関連のプログラミング言語について教えることができるコミュニティメンバーを集めて、チームを作成していると報告されています。
>>「Lovelace Academy設立」の提案内容はこちら
Sign Tx Arduino
「Sign Tx Arduino」は、Arduino開発環境と互換性のあるCプログラミング言語で記述されたコードのライブラリを開始すると説明されています。
₳Payを用いたペット登録DApps
「₳Payを用いたペット登録DApps」では、世界中の誰もが無料で利用できる”ペットレジストリシステム”の構築について説明が行われています。
このシステムは、ADAのトランザクション手数料のみでペット情報をブロックチェーン上に登録することができるようになっており、首輪などにQRコードをつけておくことによって、QRコードをスキャンするだけで飼い主情報などを確認することができると説明されています。
これによって、迷子のペットを見つけた場合にもすぐに飼い主情報を確認して連絡を取ることが可能になり、ペットを救助した場合などにもそれらの情報が役立つと期待されています。
>>「₳Payを用いたペット登録DApps」の提案内容はこちら
日本Cardanoガバナンス協会
「日本Cardanoガバナンス協会」は、日本のCardanoコミュニティための会議・コミュニティ・ポッドキャストなどをサポートするという提案です。
この提案は日本で積極的なCardano普及活動を行なっている公式アンバサダー「YUTA氏」が行なったものであり、『Cardanoに関心があるが、内容が難しくて理解できない』という悩みを持つ日本人が多いことなどを考慮して、それらの問題を解決するために提案されています。
現在のカタリスト提案はGoogle翻訳などで機械的に日本語訳されているものが多いため、理解が難しく、コメントや投票数も限られていますが、日本コミュニティのサポートが強化されることによって、Cardanoへの理解が深まり、日本のCardanoコミュニティ全体が活発化すると期待されます。
資金提供は「2021年1月末」を予定
今回正式に承認されたプロジェクトのチームは、2021年1月末までにADAで資金を受け取る予定だと報告されています。
「Project Catalyst」では今後も”提案・投票・資金提供”が続けられていくことになっていますが、今回の投票では日本に関連する提案が多数含まれているため、今回承認された各プロジェクトの今後の動きにも注目です。
プロジェクト・カタリストに参加して提案を行なったり、各提案の内容を確認したり、提案に投票したりしたい場合には、以下の公式サイトからアカウント登録を行うことによってそれらを行うことが可能です。
>>「Project Catalyst」の詳細などはこちら
>>「IOHK」の公式発表はこちら
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