カナダ天然資源省:ブロックチェーン基盤の「電気自動車充電管理プロジェクト」に資金提供
カナダの政府機関である「カナダ天然資源省」は2020年11月11日に、ブロックチェーン技術を活用した電気自動車(EV)の充電管理プラットフォームを手掛けている「Swtch Energy」に100万ドルの資金提供を行ったことを発表しました。
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カナダ政府機関「Swtch Energy」に100万ドルの資金提供
カナダ天然資源省は2020年11月11日のツイートで、ブロックチェーン技術を活用した電気自動車(EV)の充電プラットフォームを開発している企業「Swtch Energy」に100万ドルの資金提供を行ったことを発表しました。
Reducing the cost of public EV charging makes it cheaper and easier for Canadians to drive #ElectricVehicles. Today, we announced a $1M investment in @swtchenergy. Its EV charging management platform aims to reduce costs and increase grid efficiency.
More: https://t.co/8mB2OKZw1Y pic.twitter.com/diXOCrKhHF— Natural Resources (@NRCan) November 10, 2020
公共のEV充電コストを削減すると、電気自動車をより安く簡単に運転することができるようになります。 本日「Swtch Energy」に100万ドルを投資したことを発表しました。同社のEV充電管理プラットフォームは、コストを削減し、グリッド効率を高めることを目的としています。
「Swtch Energy」はエネルギーネットワーク関連のソフトウェア会社である「Opus One Solutions」と提携して、ブロックチェーン基盤とした電気自動車充電プラットフォームのテストプロジェクトに取り組んでいるため、今回同社はこの3年間のパイロットプロジェクトに関連して「カナダ天然資源省」から資金提供を受けています。
電気自動車は「車輪付きのバッテリー」
「Swtch Energy」と「Opus One Solutions」は、電気自動車充電時のトランザクションコストを削減して電力網の効率を高めることを目的としており、『電気自動車は単なる代替動力車ではなく”車輪付きのバッテリー”である』という発想から生まれたものであると報じられています。
従来の一般的な電気自動車は「車を充電してその電力で走る」ことをメインとしていますが、両社が開発しているシステムは「電気自動車と建物などが双方向で充電できる仕組み」を採用しているため、“夜間は安価な電力を使用してEVを充電し、日中のピーク時には建物に余剰電力を供給する”ということが可能になるとのことです
建物に電力を供給する電気自動車の所有者は、供給した電力に応じた対価を受け取ることができるため、「電力を効率的に利用しながら電気自動車の所有者も適切な対価を受け取れる」という新しい仕組みが出来上がると期待されます。
なお、ブロックチェーン技術はこれらの電力取引を記録するために使用されているため、電力供給量などのデータ改ざんを防いで安心して電力をやり取りできる環境が構築されています。
「Swtch Energy」のCEOであるCarter Li氏は「Electric Autonomy Canada」に対して次のように語っています。
そこに座っているだけのバッテリーリザーブストレージが豊富にあります。ほとんどの人は10%の時間しか車を運転していません。これらの電気自動車を使用してピーク時のエネルギー需要を削減します。グリッドをより安定させるために使用できるものは全てあります。
「電気自動車(EV)を電力貯蔵庫として活用して、電気自動車から電力を供給する」という考え方は世界的に広まってきており、昨年5月には「HONDA(ホンダ)」と「General Motors(ゼネラルモーターズ)」が”電気自動車を蓄電池として活用するスマートグリッド(次世代送電網)に関する共同研究”を開始したことなども報告されています。
このようなプロジェクトでもブロックチェーン技術は重要な役割をになっているため、今後もブロックチェーン技術は次世代型自動車の開発で積極的に活用されていくことになると予想されます。
>>「Electric Autonomy Canada」の報道はこちら
>>「Swtch Energy」の公式サイトはこちら
>>「Opus One Solutions」の公式サイトはこちら
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