SBI VC トレードがB2C2をマーケットメイカーに追加!サービスの変化を検証
SBI VC Tradeがマーケットメイカーを導入
9月1日に暗号資産(仮想通貨)取引所であるSBI VC トレードの取引所サービス「VCTRADE Pro」にB2C2 Limitedがマーケットメイカーとして追加された。2020年7月1日に、SBIグループの金融サービス事業会社であるSBIファイナンシャルサービシーズ株式会社がB2C2の株式を取得しており、その2か月後となる9月1日に、正式サービスへの導入が開始した流れとなっている。
ロンドンを本拠とするB2C2は、仮想通貨の分野におけるマーケットメイカーとしては大手で、投資銀行の為替・金利・商品部門などを経験した電子取引部門出身のトレーダーやアナリストが流動性を提供している。また、B2C2の子会社である「B2C2 OTC limited」はイギリスの金融行為監督機構(Financial Conduct Authority)から暗号資産CFDのライセンスを取得しており、これはイギリス国内でも初となっている。
サービスへの影響
今回のマーケットメイカー導入により、板取引での流動性が期待できる。現状のSBI VC トレードの各サービスにおけるスプレッドは以下の通りだ。
銘柄 | 取引所(VCTRADE Pro) | 販売所(VC Trade) |
---|---|---|
BTC | 0.04%~0.13%(約500円~1,500円) | 約9,000円 |
ETH | 0.04%~0.13%(約20円~約50円) | 約350円 |
XRP | 0.04%~0.13%(約0.02~0.04円) | 約3~4円 |
(2020年9月調査時)
目視で確認できた内容だが、スプレッドはおおよそ0.01%から0.12%と大きな変動となっているように見えるものの、販売所形式のスプレッドから見ると、ビットコイン(BTC)でも数百円の価格差にしかならない。また、アルトコインの現物を板取引で売買できる取引所は少なく、現在はSBI VC トレード・huobi・Liquid by quoine・zaif・bitbankの5社だ。その内、イーサリアム(ETH)とリップル(XRP)の両方の現物取引が可能な取引所はzaifを除く4社となる。
では、上記4社のスプレッド状況を比較してみよう。
販売所名 | BTC価格幅 | ETH価格幅 | XRP価格幅 |
---|---|---|---|
SBI VCトレード | 約500円~1,500円 | 約50円~100円 | 約0.02~0.04円 |
Huobi | 約5,000~6,000円 | 約300~350円 | 約0.03~0.05円 |
bitbank | 約1~5円 | 約5~20円 | 約0.001~0.003円 |
Liquid by quoine | 約1円~400円 | 約1円~50円 | 約0.05~0.07円 |
(2020年9月調査時)
全体的なスプレッドに関しては、bitbankは売買の差がほぼ無い状況となっている。ただ、bitbankは他社と比較して板の価格が高く、調査時におけるbitbankのBTC価格は124万6,000円ほどだったのに対し、LiquidやSBI VCトレードでは124万4,500円ほどという違いが見られた。SBI VCトレードの価格は「SBI アルファ・トレーディング」と「B2C2」の内部2社で算出されており、適切な価格での取引が可能だ。
また、次に価格幅の小さいLiquid by quoineは板の流動性が非常に高く、価格幅も高速で変わっていた。他社に比べてはスプレッドは小さいものの、最小幅の価格で購入することはほぼ不可能だと思われる。
SBI VC Tradeのスプレッドは比較的バランスが良く、特にXRPに関しては最大の価格幅になったとしても他社より安くなっている。マーケットメイカーが追加されたことによって、注文が通らないといったことも基本的になくなっていくだろう。スプレッド内での注文であれば、約定するまで時間がかかることはなくなり、流動性も確保されていくと思われる。
SBIグループのFX部門でも暗号資産CFDが開始
8月28日にはSBIグループのFX部門である「SBI FX トレード」でも仮想通貨の差金決済取引(CFD取引)が可能となった。取り扱い銘柄はBTC・ETH・XRPの3種で、日本円建てと米ドル建ての両方が提供されている。
出典:SBI FXトレード
外為を中心としていたトレーダーも仮想通貨取引が可能となった点により、これまで以上の認知度拡大やユーザーの増加が見込めるのではないだろうか。また、FXのプラットフォームとなったことでOCO注文やIFD注文など、さまざまな注文方法で取引することが可能だ。アプリ版となる「暗号資産CFD」もリリースされており、スマートフォンでの取引も非常にしやすくなっている。
注意点として、SBI FX トレードから提供される経済情報はFX取引に重要なものがメインとなっている。昨今では仮想通貨と外国株や外貨、金などにも相関性があるとも言われてきたため、不必要な情報ではないものの、仮想通貨に特化した情報を別途探す必要があることは覚えておきたい。
SBI VCトレード×SBI FXトレードのキャンペーンも実施中
7月1日から9月30日までの期間で、SBI VCトレードとSBI FXトレードの両口座を開設することで、最大150XRPが貰えるキャンペーンも開催されている。
事項 | SBI VCトレード | SBI FXトレード | 暗号資産CFD口座(FX) | 条件 |
---|---|---|---|---|
口座開設の有無 | × | × | × | 全ての口座開設完了&アンケート回答で150XRP獲得 |
〇 | × | × | SBI FXトレードならびに暗号資産CFD口座開設完了&アンケート回答で100XRP獲得 | |
× | 〇 | × | SBI VCトレードならびに暗号資産CFD口座開設完了&アンケート回答で150XRP獲得 | |
〇 | 〇 | × | キャンペーン対象外 |
すでにSBI VCトレードとSBI FXトレードの両口座が開設済みで、新たに暗号資産CFD口座を開設する場合は、残念ながらキャンペーン対象外なので注意してほしい。また付与されるのはSBI VCトレードで開設した口座となる。キャンペーンページはこちらとなっているので、まだ開設が済んでいない方はこれを機に手続きしてみてはいかがだろうか。
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参照元:CoinChoice