2期目に入る愛称クリプトママのヘスター・ピアス氏、SECの次期委員長との声も

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「クリプトママ(Crypto Mom)」の愛称で知られる米証券取引委員会(SEC)コミッショナーのヘスター・ピアス(Hester Peirce)氏が、2025年6月5日まで2期目のコミッショナーとして留任することが決まりました。ピアス氏はこの間に、次期SEC委員長に指名される可能性もささやかれています。

仮想通貨は確かな存在になっているとピアス氏の見解

ピアス氏の留任はこのほど、米上院の発声投票で承認されました。クリプトママの愛称は、ピアス氏が暗号資産(仮想通貨)市場を支持する立場を鮮明にしてきたことで、仮想通貨コミュニティーの中でそのように呼ばれるようになりました。例えば7月、ピアス氏は2期目指名に当たって公聴会で証言し、「仮想通貨は確かな存在となっており、正しく機能する規制上の枠組みを作り上げることが望ましい」との見解を示しました。

ピアス氏は今年初め、トークンの販売を行うブロックチェーン企業に対して、3年間のセーフハーバー・ルールを提案しました。同氏は仮想通貨が証券に該当するか否かのハウェイテスト(Howey Test)を実施する前に、そのような企業に対して求める情報開示の規準についても言及していました。

ピアス氏はさらにSECから未だに認可されていないビットコインETF(上場投資信託)を承認する推奨者としても知られています。同氏は2月、ビットコインETFに反対するSECの姿勢に異議を唱え、「イノベーションを唱えながら頑固に古臭い見解を示している」と批判しました。

NY州南部地区連邦検事の解任で後任に指名されたSEC委員長

トランプ大統領が6月19日、ニューヨーク州南部地区のジェフリー・バーマン連邦検事の解任を画策した疑いが大きく報道されました。そして、その後任にジェイ・クレイトンSEC委員長が指名されました。バーマン検事はこの人事を否定、「辞任しない」と述べていましたが、その後バーマン検事は辞任の声明を発表しました。

DeFi(分散型金融)ベンチャーであるコンパウンド・ファイナンス(Compond Finance)の顧問弁護士ジェイク・チェルヴィンスキー(Jake Chervinsky)氏は「SEC委員長は、仮想通貨規制にとって最も重要な米当局者の1人である。クレイトン氏の交代は(良くも悪くも)業界に大きなインパクトを及ぼすだろう。ETFの承認や今後数年先までの広範な問題の透明性に対するわれわれの見込みは、どう展開するのか分からなくなっている」と語ります。

「SEC委員長の交代はBTCにとって朗報」とピアス氏に期待する声も

ETFアドバイザー企業Global ETF Advisorsの創業者であるリチャード・ケアリー(Richard Keary)氏は「ETFは、ビットコイン(BTC)投資家の幅を広げることになる。それが重要な理由は、株式市場の価格変動が大きくなったり、弱気市場環境に変わった際に、BTCは一部投資家にとって逃避先になると見ているためだ」と語っています。

ビットコインETFの承認を期待する1人であるギャラクシー・デジタル(Galaxy Digital)のマイケル・ノボグラッツ最高経営責任者(CEO)は「SEC委員長が辞任することがあれば、ビットコインにとって朗報である。後任者が未来信奉者(フューチャリスト)なら幸いだ」と述べて、クリプトママの登場を暗に歓迎しています。

参考
Crypto Mom, Hester Peirce, Secures Second Term as SEC Commissioner Through 2025
Hope for Bitcoin ETF Approval? SEC Chairman Jay Clayton’s Departing Will Be ‘Massive’ for Crypto

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参照元:CoinChoice

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