Kinブロックチェーンの目的、及びこれまでの歩み
ソラナ(Solana)ブロックチェーンへの移行を表明しているキン(Kin)を概観します。Kinは大手メッセンジャーアプリKikが2018年に立ち上げた暗号資産です。立ち上げ当初はイーサリアムブロックチェーン上のERC-20トークンとしてリリースされましたが、その後ステラへ移行し、2020年にはSolana(ソラナ)への>移行を表明Solanaとは?秒間5万トランザクションを処理できるブロックチェーン」で紹介しています。
Kinの目的とこれまでの歩み
Kinという名称は親類などのかたい関係性を意味するKinshipに由来しており、Kikコミュニティ内の絆を強化することを目的に設計された暗号資産です。
2020年7月現在、Kinの時価総額は2017年のICOで1億ドル近くを調達した時から、わずか1,260万ドルにまで落ち込んでおり、執筆時点では一部の小規模な取引所で購入や交換することができます。
Kinの主な目的はKikコミュニティ内の絆強化という側面もありますが、一方でFacebookなどのビックテックとの競争のなかで戦略上誕生した暗号資産という側面もあり、アプリ開発者がFacebookなどのビックテックに支配された不公平な環境の代替ビジネスモデルを提供するとしています。そのためKinはKikエコシステムの主要通貨として設計されており、ユーザーはデジタルプロダクトやサービス購入に利用することができ、アプリやゲームなどを作った開発者は、広告収入やユーザーデータの販売に頼らずにユーザーから直接Kinで報酬を得ることができます。
SECとの交渉、ユーザの参加を促進させる方法模索
2017年ICO後のkinは、2019年7月にKinトークン販売をめぐってSEC(米国証券取引委員会)に無登録の証券販売であると訴えられており、同年9月には、Kikは暗号資産のみに集中するために、メッセンジャーアプリを閉鎖し、200人以上の従業員から19人に人員を削減を発表しています。また同年10月にはメッセンジャーアプリを米持株会社MediaLabが買収し、完全に別個の非営利団体となっています。
今後もKinはSECとの交渉やより多くのユーザーをエコシステムに参加してもらうための方法の模索を続けなければなりませんが、SDKの配布や2020年にはソラナブロックチェーン移行を表明するなど、開発者のための公正な収益方法構築に向けた活動が続けられています。
【こんな記事も読まれています】
・なぜKinはステラ(Stellar)からソラナ(Solana)への移行を検討しているのか
・Solana(ソラナ)6月の取り組みまとめ
・ソラナ(Solana)とパートナーシップを結ぶ11のプロジェクトまとめ
参照元:CoinChoice