Twitter上の暗号資産ギブアウェイ詐欺「急速に拡大」公式アカウントの乗っ取り相次ぐ
Twitter(ツイッター)で有名人の公式アカウントを乗っ取った上で『暗号資産を送金してくれれば、その倍額を返金する』などと主張して、他のユーザーから暗号資産を騙し取ろうとする「GiveAway(ギブアウェイ)詐欺」が大量発生していることが明らかになりました。これまでの報告では、著名人だけでなく「Apple・Ripple・Uber・Cash App」などといった大手企業のアカウントも被害を受けているとされているため十分に注意が必要です。
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著名人・大手企業などの「公式アカウント」が被害に
Twitterでは以前から世界的に有名な著名人のアカウントを偽って『少額の暗号資産を送金してくれたら、倍額の暗号資産を返金する』などとツイートし、送金された暗号資産を騙し取る「GiveAway(ギブアウェイ)詐欺」が行われていましたが、ここ最近でこのような詐欺行為が急速に拡大してきていることが報告されています。
複数の報告によると、現在は「イーロン・マスク氏、ビル・ゲイツ氏、ジェフ・ベゾス氏、バラク・オバマ氏」などといった著名人のアカウントだけでなく、「BINANCE、Gemini、Coinbase、Coindesk、KuCoin、Ripple」などといった仮想通貨関連企業のアカウントも乗っ取られていると報告されており、多くのアカウントで『私たちは「CryptoForHealth」と提携しました。5,000BTCをコミュニティに返還します。』というツイートが投稿されていることがわかっています。
また、Apple(アップル)社の公式アカウントでは『BTCを送金してくれれば、2倍のBTCを返金する』という内容とともに「ビットコインウォレットアドレス」が記載されたツイートも投稿されており、Ripple(リップル)社の公式アカウントでは『新型コロナウィルス用のファンドに1,000XRPを送金すれば、2,000XRPを返金する』という内容もツイートされています。
なお、ハッカーが掲載していた「ビットコインウォレットアドレス」には、記事執筆時点で約12.86BTC(約1,264万円)が送金されています。
ギブアウェイ詐欺の被害に遭わないための対策
Twitter側が問題解決のための対応をとったことなどによって現在これらのツイートの多くは削除されており、Twitterも『ハッキングされたアカウントのほとんどは通常に戻った』ということを報告していますが、このような詐欺行為は数年前から定期的に繰り返されてきているため、今後もこのような”疑わしいツイート”には騙されないよう注意する必要があります。
また、一部のアカウントからは『2段階認証を設定していたにも関わらず、アカウントが乗っ取られた』ということが報告されているため、今後も乗っ取りの被害が拡大する可能性もあると考えられます。
乗っ取りの被害を受けているアカウントは非常に多いものの、基本的にこれらの詐欺行為では『暗号資産を指定のアドレスへと送金すること』を呼びかけているため、『仮想通貨が実質無料でもらえる』などいった疑わしい誘いには乗らないようにすることが重要です。
記事執筆時点で乗っ取り被害を受けているアカウントとしては、以下のようなアカウントが報告されています。
- イーロン・マスク氏(Tesla&SpaceX CEO)
- ジェフ・ベゾス氏(Amazon CEO)
- ビル・ゲイツ氏(Microsoft創設者)
- ジャック・ドーシー氏(Twitter CEO)
- ジャオ・チャンポン氏(BINANCE CEO)
- チャーリー・リー氏(ライトコイン創設者)
- ジャスティン・サン氏(トロン創設者)
- ウォーレン・バフェット氏(著名投資家)
- バラク・オバマ氏(米国第44代大統領)
- ジョー・バイデン氏(米国大統領候補者)
- ベンヤミン・ネタニヤフ氏(イスラエル現首相)
- マイケル・ブルームバーグ氏(前ニューヨーク市長)
- フロイド・メイウェザー氏(ボクシング元世界チャンピオン)
- カニエ・ウエスト氏(ミュージシャン/プロデューサー)
- ウィズ・カリファ氏(ラッパー)
- キム・カーダシアン・ウエスト氏(名士、女優)
- Apple(コンピューター開発大手)
- Ripple(フィンテック企業)
- Uber(配車サービス)
- Cash App(送金アプリ)
- BINANCE(暗号資産取引所)
- Coinbase(暗号資産取引所)
- Gemini(暗号資産取引所)
- KuCoin(暗号資産取引所)
- Bitfinex(暗号資産取引所)
- CoinDesk(暗号資産メディア)
- Bloomberg(大手総合メディア)
一連の問題にするTwitter側の対応については「Twitter Support」の公式アカウントで定期的に報告されています。
>>「Twitter Support」の公式アカウントはこちら
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