バンク・オブ・アメリカが仮想通貨を「現金同等」扱いにすると通知
バンク・オブ・アメリカ(BoA)が、暗号資産(仮想通貨)の世界に参入し、すべての仮想通貨を今後「現金同等(物)」として扱うことをクライアントに通告したと、ユーザーがReddit上に書き込みました。BoAはここまで公式コメントはしていません。
金融機関はJPモルガン、ゴールドマン・サックスあるいは中国人民銀行もそうですが、仮想通貨に警戒心を持ちながらも受け入れようと努めてきましたが、今度はBoAが思い切った政策に踏み切ったのでしょうか?
通知書に仮想通貨を「現金同等物」として扱うと明記
Reddit上で照会されたBoAロゴ付きの決定通知文書によると、クライアントは7月1日から、仮想通貨の購入にBoA発行のクレジットカードを使用できるようになったと伝えています。BoAはデビットカードあるいは銀行振り込みに仮想通貨取引を認めるかどうかについては明示していません。しかしBoAの通知は、米国の金融機関とウォールストリートが全体として、仮想通貨を受け入れる兆しと受け取られています。
BoAの通知とされる照会された文書には「手持ちのクレジットカード契約内容の一部変更の件」とあり、「トランザクションのタイプ」の項目と条件の中に、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ライトコイン(LTE)、その他仮想通貨を「現金同等物」として扱われることを明記しています。
この扱いによって仮想通貨は、購入に当たって「現金前貸し(小口融資)」の対象になります。Redditのコメントによると、このような小口融資は、すべての送金に5%もしくは最低限10ドルという高率の手数料が科せられ、BoAにとって収益上極めて魅力的になります。
仮想通貨を現金前貸し対象にすれば多額の手数料が稼げる
BoAからの公式発表はまだありませんが、仮想通貨コミュニティーでは早くも通知に関連するうわさが飛び交っています。今回の決定に至る理由ついて、最も広く語られているのは、ビットコイン価格のボラティリティが6月を通じて極めて低かったため、BoAが手数料稼ぎに出たのではないかという推測です。ビットコインの価格は9,000ドル台で余り動きを見せないことから、これは世界経済にとって相対的にプラスではないかと解釈されています。
仮想通貨の一部ユーザーは、BoAやその他JPモルガン、ゴールドマン・サックスなど大手金融機関が、ビットコインについて明確な見解を示してこなかったことに不満を表明してきました。仮想通貨に関してこれら金融機関がする説明は、彼らの都合のいいように、その都度代わるという不満です。
BTCは機関投資家の関心を呼び、ボラティリティの低下は何か起きる前触れ?
つまりユーザーは「彼ら(金融機関)の都合のいいように、仮想通貨は譲渡所得にしたいと望めば商品になり、コスト高であれば現金前貸しとなるなど。1つの戦略を選択し、それに固執すること。どんな結果になろうとも」というのが、ユーザーの批判です。
ビットコインは引き続き機関投資家の関心を呼び、特にグレイスケール(Grayscale)社は大量買付という異常なほどの関心は注目されています。機関投資家は6月末、狂ったようにビットコインを買い付け、マイナーが算出する3倍もの量を購入しています。ビットコインのボラティリティはこのところ、9,000ドル台でほとんど動きません。仮想通貨の動きを常にリードしているビットコインの動静は、近く何かが起きる前触れかもしれません。
参考
・Bank of America Considers Bitcoin and Crypto Transactions to be Equivalent to Cash
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参照元:CoinChoice