ビットコインは2024年には3000万円にまで上昇?将来の価格を予想する理論とは?
ビットコイン(BTC)の価格の予想モデルを紹介したBitcoin Stock to flow(S2F)モデルを提案した人物( @100trillionUSD )が、新たなビットコインの将来価格予想理論モデルを発表しました。
10万ドルまでの上昇を予想したモデルの改善版が公開
同氏が2019年に発表した理論のS2Fモデルとは、既存のアセット(金、銀、BTC等)の総量(ストック)に対して新たに採掘される量(フロー)、時間、そして市場価格は相関すると言った内容でした。
このモデルを元に、ビットコインは2020年の半減期後に10万ドルまで上昇するという仮説を紹介していました。総量に対して供給量が少なくなる価格への影響の大きさを理論化したモデルで注目を集めました。そして今回発表された新しい価格予想のモデルは、BTC S2F cross asset (S2FX) modelというものです。
資産クラスとしてビットコインの進化
新しいS2FXモデルは前回の理論をアップデートしたものです。前回と異なる点は、新モデルでは時間を排除し、ビットコインを下記の4つのステージに分けて、市場価格との相関があるかを検討した点です。
- 実験段階(初期)
- 決済ツール(1BTC=1ドル)
- E-Gold(最初の半減期後)
- 価値の保存媒体(2度目の半減期後)
この4つのステージごとにナラティブ(市場の共同幻想・物語)が醸成され、フローも大きく伸びるとの仮説のもとに、時間軸ではなく、これら4つのステージを取り入れて入ります。ステージごとのビットコイン市場価格は群集をつくり、ステージが上がる度に市場価格はこれまで直線相関を見せたことを同氏は示しています。
ここで興味深い点は、その直線上にシルバーやゴールドがある点です。このままビットコインが順調に進化すればゴールドの時価総額に達する可能性を示唆しています。
- シルバーの時価総額は5,610億ドルです。
- ゴールドの時価総額は10兆880億ドルです。
それぞれ新規採掘は、シルバーの場合は年間3%、ゴールドの場合は年間1.8%です。ビットコインは2020年の半減期でフローが1.8%になり、 2024年の半減期では0.9%になります。2028年の半減期においては0.5%以下です。
これらを加味してこの理論を提案した同氏は、2024年にビットコインの価格が28万8,000ドル(約3,000万円)になるのではないかという理論を提唱しています。
需要は上がるものの供給は下がる、その結果はシンプルである
実際のところ、ビットコインのナラティブは進歩しています。ヘッジファンドのポール・チューダー・ジョーンズ(Paul Tudor Jones)はインフレーションに対するヘッジとして、ゴールドの他にビットコインを保有することを明かしました。また、Bloombergは、ビットコインがデジタル版のゴールドになり、それはある面ではゴールドよりも優れているというレポートも公開しています。これら資産クラスとして地位が向上しながらも、ビットコインの供給量は徐々に少なくなります。
相関図などでややこしく感じられるかも知れませんが、シンプルには、「需要は上がるものの供給は下がる、その結果はシンプルである。加えてその進行は時間軸ではなく、ビットコインの資産クラスとしてのナラティブの形成によって進む」というものです。それを理論化したのが、S2Fです。
もっともこの理論はまだ考案されたばかりで未成熟なモデルであることも同氏は免責しています。ビットコインの長期指針の見通しとして参考にしてみてはいかがでしょうか。
参考
・Bitcoin Stock-to-Flow Cross Asset Model
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参照元:CoinChoice