野村HD、Ledger(レジャー)、CoinSharesが合弁会社で暗号資産(仮想通貨)カストディサービス「Komainu」開始
野村HD、Ledger(レジャー)、CoinSharesが合弁会社で暗号資産(仮想通貨)カストディサービス「Komainu」開始
野村ホールディングス、ハードウェアウォレット会社のLedger(レジャー)、クリプトファンドのCoinShares(コインシェアーズ)は、暗号資産(仮想通貨)のカストディ事業「Komainu」の開始を発表した。この事業は2018年に設立した野村、Ledger、CoinSharesの合弁会社「Komainu」で運営される。
「Komainu」はCoinSharesの共同創業者でCEOのJean-Marie Mognetti(ジャン=マリー・モグネッティ)氏が代表を務める。
CoinSharesの最高戦略責任者Meltem Demirors(メルテム・デミラーズ)氏は「機関投資家向けの暗号資産カストディ事業のパイオニアとして、私たちはデジタル資産投資を金融業界の最前線にもたらすために重要なインフラを構築する役割を担っていることがあると考えました。暗号資産業界で最も広く利用されているウォレットの生みの親であるLedger社と、大手投資銀行である野村ホールディングスとの連携は、デジタル資産クラスの機関投資家への受け入れを促進するために必要なエンタープライズレベルのセキュリティを備えた、業界最高の金融サービスを提供するためにとても重要でした」とコメントをしている。
そしてJean-Marie Mognetti氏は、ロイター通信の取材に対して「Komainuは4~5ヶ月間、少数の顧客を対象に試験的に導入されていました。他のカストディシステムと比較した場合のKomainuの利点は、大規模な金融機関の技術システムと統合することができることです」と答えている。
そしてLedgerのCEOであるPascal Gauthier(パスカル・ゴティエ)氏は「機関投資家はデジタル資産の保管に関して、コンプライアンスとセキュリティを求めています。だから適切なセキュリティがなければ、彼らのデジタル資産は彼らにとって危険なモノになってしまう」とコメントをしている。
編集部のコメント
野村HDは2020年1月に、日本の暗号資産投資家向けに運用指標、または運用成果を検証する際に利用する指標となるベンチマークサービス「NRI/IU Crypto-Asset Index」の提供を開始しました。このサービスは、ビットコインとイーサリアムを含んだ金融商品の価格指標を表示します。
野村HDは、ブロックチェーン・ネットワークであるHedera Hashgraphの評議会のメンバーでもあり、Googleやドイツテレコムと並んで同ネットワークを支配しています。このように野村HDはグローバルで暗号資産領域に参入をしています。他のグローバルな投資銀行に先駆けて、野村HDがLedger、CoinSharesと共に暗号資産カストディ事業を開始することは、日本にとって非常に意義のあることではないかと考えられます。
コメント:竹田匡宏(あたらしい経済編集部)
(images:iStock/dalebor・gintas77)
参照元:ニュース – あたらしい経済