「ブロックチェーンは戦略上重要と55%が回答」デロイトが調査結果を発表
会計事務所のデロイト(Deloitte)が6月16日、2020年版の「グローバルブロックチェーン調査」を発表した。この調査は、感情、投資の増加、ブロックチェーンイニシアチブに対する戦略的な人材の調達や要件について調べるものであり、今年で3年目となる。
55%がブロックチェーンを戦略上特に重要、あるいはトップ5位以内と回答
ブロックチェーンの重要性に関する意識調査では、2018年、2019年、2020年の調査結果を合わせて掲載している。この意識調査の中で2020年でのブロックチェーンを「戦略上の優先度で特に重要、あるいは上位5つに入る」と答えた回答者は全体の55%だった。同じ質問に対する過去の調査結果は、2019年が53%、2018年が43%だった。
同様に「上位5位以内に入っていないものの重要」だと考えている回答者は、2020年には26%、2019年には27%、2018年には29%だった。「関連はあるが戦略的な優先度は高くない」と回答したのは、2020年には14%、2019年には14%、2018年には21%である。
また「供給者や顧客、競争相手が自分の組織で現在行われている挑戦にブロックチェーンソリューションを取り入れる、あるいは議論している」という質問に対する回答は、2020年には全体の85%が認めた。同じ質問に対する2019年にの割合は82%、2018年には77%だった。
また「ブロックチェーンテクノロジーを採用しなければ競争のアドバンテージを失う」という質問に対する回答では、2020年には83%だった。今回の調査では、「ブロックチェーンを生産に投入したかどうか」という質問も行っている。2019年段階でブロックチェーンを生産に取り込んでいるのは、回答者の23%だった。これに対して2020年の調査結果では、回答者の39%と大幅に伸びている。
ブロックチェーンは組織の戦略的思考にしっかり根付いている
今回のレポートの筆者の1人であるロイトコンサルティングのリンダ・ポークズック(Linda Pawczuk)氏は、「かつてブロックチェーンは、テクノロジーの実験として分類されていた。今では組織全体に影響を与える真に変化をもたらすものとなっている」と述べた。
また同氏は、「多くの破壊的なテクノロジーと同様にブロックチェーンは、有望であり潜在的で画期的なアプローチから、組織のイノベーションに対する不可欠なソリューションへと進化した。今年の調査は、ブロックチェーンが業界、セクター、アプリケーションにまたがる組織の戦略的思考にしっかり根付いていることを示唆している」とも話している。
参考
・Deloittes’s 2020 Global Blockchain Survey
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文:かにたま
参照元:CoinChoice