【インタビュー】ノードの開発・販売を通して分散社会を実現するNeukind

【インタビュー】ノードの開発・販売を通して分散社会を実現するNeukind

Neukind(ニューカインド)は、「Build a decentralized autonomous world, and contribute to human evolution」をミッションとするブロックチェーン企業です。社員の大半は外国人、普段メディア露出はあまりしない同社が行っている事業や目指す社会についてインタビューしました。

Neukindトップ
参照:Neukind

ノードの開発・販売・運用を手掛けるNeukind

問:まずNeukindは何をやっている会社ですか?

簡単にいうと、ブロックチェーンのノードを運用しやすいシングルボードのコンピュータを販売しています。まず用途の一つは暗号資産のステーキング用のノードです。このシングルボードコンピュータでPoS(Proof of Stake)のブロックチェーンの暗号資産を簡単にステーキングをして収益を得ることができます。私たちの収益はノードの販売が主です。
Neukind NODE

ステーキングを利用する顧客とは?

問:現在はどのようなコインのステーキングの対応をしているのですか?

Horizen (ZEN)という暗号資産です。ビットコイン を元にしたコインで、匿名性とブロック生成のメカニズムがPoSになっていることが特徴です。元々Zencashという名前でしたが、2018年頃にHorizenという名前に変わっています。

ビットコイン ベースであることから少数のノードにデリゲートをするDPoSではなく、それぞれ単一の複数のノードがネットワーク上で分散していることが特徴です。Horizenは3万台程のノードがネットワークに存在しますが、5,000台ほどがNeukindから出荷されたノードとなっています。Horizenネットワークの大体20%弱くらいが弊社から発売されたノードです。

ユーザー向けのノードを管理しやすくするためのソフトウェアも開発しています。例えば、ユーザーが100台のノードを運用しているとしたら、それらのノードを一元管理できるソフトウェアやダッシュボードがあります。100台のそれぞれのノードに1,000円相当の報酬が払込された場合、それらをまとめて取り出すなどのことも行えます。

問:想定顧客があまり想像できないのですが、どういった理由でHorizen (ZEN)を選んだのですか?

まずHorizen (ZEN)を選定している理由は単純にROIが良いからです。主な利用者は企業や大口投資家で、現在のROIは20%です。顧客はHorizen(ZEN)が運用できるノードを購入して、私たちNeukindにノードをレンタルして運用を委託することができます。

顧客はなるべく低リスクでレンタル収益を得られます。Neukindには日本法人の他に、香港法人と台湾法人がありますが、日本法人としては暗号資産は触らず、日本円のみを触っています。

分散化した社会を実現するためのノード事業

問:ステーキング以外にはどのようなことを行っていますか?

Neukindは今ではこのようなステーキング用のノードを販売する企業ですが、将来的にはより大きな構想もあります。現在のステーキング用のノード販売を行っている過程でさまざまな技術を蓄積しており、ブロックチェーンアプリケーションを構築する企業向けに私たちのノードの販売や運用支援をする予定です。

私たちのノードはシングルボードコンピュータなのでさまざまな環境で独立して運用をすることや、センサーデバイスを取り付けることなどが可能です。将来的に目指す方向としては、分散化した社会を実現することです。分散化したAWSみたいなものをイメージしており、閉鎖環境でも動く分散ネットワークを企業向けに提供しています。 

問:企業のブロックチェーンを利用する際には、BaaS(Blockchain as a Service)が登場するシーンが増えています。BaaSはクラウドでホスティングされたブロックチェーンノードを運用しやすくするためのGUIなどを提供していることが特徴で、ブロックチェーンの運用をしやすくしています。それに対して、Neukindのノードは物理的なノードが顧客にあり同じようなことが出来るイメージですか?

そうです。各ノードがP2Pで通信して、それを管理やアップデートできるソフトウェアも開発しています。この企業向けノードには、今後、Enterprise EthereumやHyperledger Fabricが対応する予定です。

Neukindイメージ
問:BaaSがクラウドで運用されるブロックチェーンに対して、オンプレのブロックチェーンみたいですね。

そうですね。オンプレでかつ手元にあるみたいな。利点としては、クラウドを使ってしまうより費用が安いこと、なにかしらの事情でクラウドを使用できないときにもブロックチェーンを使えることなどが挙げられます。

他にはユーザーが運用するNeukindノードのリソースを他のユーザーに提供して、そのユーザーが利用料を稼げるというようなことも行っていくつもりです。

問:最後に何かお知らせやコメントがあれば

分散技術に強みがあるので、分散型のシステム構築やブロックチェーンで新しいことをやりたく、興味を持って頂いた企業の方は是非ご連絡ください。また、採用も募集しています。

採用:https://neukind.jp/careers/
お問い合わせ:hello@neukind.jp

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参照元:CoinChoice

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