Bitmainのマイニングマシン「Antminer S17/T17」で故障報告が増加
仮想通貨マイニング企業「Bitmain(ビットメイン)」が製造・販売しているビットコインマイニングマシン「Antminer S17/T17」で、故障報告が増加していることが明らかになりました。
こちらから読む:南米3カ国でBTC取引量が増加「仮想通貨」関連ニュース
「Antminer S17/T17」で故障率が増加
カナダに本社を構えるブロックチェーン企業「Blockstream(ブロックストリーム)社」の最高戦略責任者であるSamson Mow(サムソン・モウ)氏は、2020年4月26日のツイートでマイニング大手「Bitmain(ビットメイン)」が製造しているマイニングマシンの”S17・T17シリーズ”で故障報告が増加していることを報告しました。
同氏の報告によると、ビットメインが製造している「Antminer S17/T17」の通常の故障率は5%程度であるものの、現在この故障率は20〜30%近くまで上昇しているとのことで、マイニングマシン内でCPUの熱を吸収する”ヒートシンク”が脱落してマシンがショートし、ファンの故障につながっていると説明されています。
また、ビットメインのCEOであるJihan Wu(ジハン・ウー)氏は『今回報告されている故障は同社の共同設立者であるMicree Zhan(ミクリー・ツァン)氏に原因がある』と主張しているとも報告されています。なお、ミクリー・ツァン氏は2019年10月末にビットメイン社から追放されています。
#Bitmain customers report that Antminer S17/T17’s have a 20-30% failure rate (normally 5%). Heat sinks are falling off and shorting out machines, while power supply fans are failing. Jihan is begging customers to give the S19 a chance & blames everything on Micree. #BitcoinMining pic.twitter.com/PeAsTkp2ck
— Samson Mow (@Excellion) April 26, 2020
Bitmainの顧客は「Antminer S17/T17」の故障率が20〜30%(通常は5%)であると報告しています。ヒートシンクが脱落して、マシンがショートし、電源ファンが故障しています。
Jihan氏は「S19」にチャンスをもらえないかと顧客に懇願しており、Micree氏に責任があると主張しています。
「Antminer S17/T17」の故障率は上昇していると報告されているものの、今のところビットコインのハッシュレートに大きな変化は見られていません。
なお、今回故障が報告されている「Antminer S17/T17」は2019年4月頃に販売開始された旧型モデルであるため、新たに発表された「Antminer S19シリーズ」の故障は報告されていません。
先月23日に中国で新しく販売された「Antminer S19/S19 Pro」のハッシュレートは、S19が「約95TH/s」、S19 Proが「約110TH/s」となっており、「S17(67TH/s)」や「T17(55TH/s)」よりも高性能なマイニングマシンとなっています。S19シリーズは販売直後に完売しており、次回発送は半減期前後の予定となっています。