SONY:ブロックチェーン活用の「MaaS向け共通データベース」を開発
SONY(ソニー)は2020年4月23日に、複数の交通機関を統合した次世代移動サービスである「MaaS(Mobility as a Service)」向けのブロックチェーン技術を活用した共通データベース基盤「ブロックチェーン・コモン・データベース(BCDB)」を開発したことを発表しました。
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高速処理技術で「一日700万件以上の記録・共有」を実現
SONY(ソニー)が開発した「ブロックチェーン・コモン・データベース(BCDB)」は、複数の交通機関を統合した次世代移動サービスである「MaaS(Mobility as a Service)」向けに開発された共通データベース基盤です。
MaaSは「電車・バス・タクシー・カーシェアリング・配車サービス・レンタル自転車」などといった様々な交通手段をITやクラウド技術で統合することによって、
・目的地への最適経路
・推奨する交通機関とサービスの組み合わせ
・所要時間
・料金
などの情報を一括表示し、予約〜決済までを提供するサービスです。
ブロックチェーン・コモン・データベース(BCDB)はこのようなMaaSサービスを提供する際の”データ記録・共有”で活用することができるデータベースとなっており、独自開発した高速処理技術によって一日700万件以上の”匿名化された移動記録”と”収益配分”を記録・共有することができる環境を実現したと説明されています。
スマートシティなどへの応用も期待
SONYは2019年に「オランダ・インフラ水管理省」が公募したMaaSのプログラムに参画し、2020年3月末までBCDBを用いた実証試験を行なっていますが、このプログラムに参加した企業の中で同省が要求する仕様に対応できたのは”BCDBだけだった”と報告されています。また『ブロックチェーン技術をMaaS向けに活用し、大規模な移動履歴と収益配分の記録・共有を実現した実証試験は業界初である』とも説明されています。
MaaSサービスを提供する際にはデータの信頼性や透明性が重要となりますが、BCDBはMaaSサービスに関わる事業者がブロックチェーン上にデータを記録して共有する仕組みを採用することによって「信頼性」と「透明性」を備えた情報活用・サービス展開を実現しています。
SONYは今回発表されたBCDBが「拡張性を備えていること」や「データ処理のさらなる高速化を図ることができること」などから『大都市の交通事業者でも活用することができる』としており、『MaaS向けに限らずスマートシティ構想における各種センサデータの記録・共有などへの応用も期待できる』と説明しています。
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