仮想通貨ファクトム(FCT)開発企業「解散」に向け精算手続きへ
日本にも上場している仮想通貨ファクトム(Factom/FCT)の発行・開発を担当している企業「Factom Protocol(ファクトム・プロトコル)」が、会社を解散させる方向で精算手続きを進めていることが同社の筆頭株主企業「FastForward」がロンドン証券取引所に提出した資料で明らかになりました。
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Factom Protocol「財政難」で精算手続きへ
Factom Protocol(ファクトム・プロトコル)の筆頭株主企業「FastForward」がロンドン証券取引所に提出した資料によると、Factomの役員らは2020年3月31日に行われた取締役会で、運営資金が不足している現状において債権者に返済を行うために一部資産を割り当てることを決定したとされています。
「FastForward」は90%を超えるFactom最大の債権者であるため、今回の会社精算にあたって大部分の資産を受け入れることになります。また「Factom Protocol」の株式に関しては2018年に締結した600万ドル(約6.5億円)に相当する将来株式の簡易な同意書(SAFE)の再交渉を計画するとのことです。
また「FastForward」は現在、Factomプロトコルが動作するすべての知的財産を含むFactomの資産をコントロールする破産管財人を任命しようとしていると報告されています。
ファクトム(Factom/FCT)は、2015年に実施されたイニシャル・コイン・オファリング(ICO)で14万ドル(約1,500万円)の資金を調達した仮想通貨プロジェクトであり、日本国内では仮想通貨取引所「Coincheck(コインチェック)」に上場、先日1日には板取引サービスにFCTを追加したことなども発表されていました。
FCT価格は発表後にやや下落
仮想通貨ファクトムはオープンソースプロジェクトとして複数の開発・運営者によって支えられているため、今回の決定によってファクトムの運営自体が終了になるわけではありませんが、今回の発表後にFCTの価格は11%ほど下落しており、記事執筆時点では「1FCT=185円」で取引されています。
なお「Factom Protocol Authority Node Operators」は本日3日に掲示板サイト「Reddit」で声明文を公開し、「Factom.Inc」に何が起こってもファクトムプロトコルの運営に影響は与えないと説明しています。
Factom Protocolは完全にオープンソースであり、複数の開発者がいて、独自のガバナンスで世界中に存在する27の完全に独立したオーソリティノードオペレーターによって運営されていることを明確にしたいと思います。
Factoidトークン(FCT)を含むプロトコル自体、パブリックブロックチェーンは「Factom、Inc.」によって運営されているものではありません。「Factom、Inc.」はこれらの27の権限ノードオペレーターの1つにすぎません。これは「Factom、Inc.」に何が起こっても「Factom Protocol」の運用に影響を与えないことを意味します。
>>「FastForward」が提出した資料はこちら
>>「Factom Protocol Authority Node Operators」の声明文はこちら
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