中国人民銀行が中国の2019年の決済手段に関するレポートを発表
中国人民銀行が中国の2019年の決済手段に関するレポートを発表
中国の中央銀行である中国人民銀行(PBoC)が2019年度の中国人の決済手段に関するレポートを発表。
2019年度、中国国内のモバイル決済における取引量(トランザクション量)は68%増加、その中で通貨「人民元」の取引金額は25.13%増加しているとのこと。
中国国民がモバイル決済に移行していることは明らかで、銀行カードを利用した現金引き出し取引が19%減少したとのこと。そして、ATMの数は1.56%減少し、POS機器は9.88%減少している。
ただ銀行口座と接続しているデビッドカードの普及率は49%と前年度と変わっていない。そして、デビットカードの新規発行数は11%伸び、クレジットカードの新規発行数も9%伸びている。
ちなみにレポートによると、中国国民1人あたりのデビッドカード数は6つで、銀行口座数は8つとなっている ・そして、中国と他国との決済では、人民元建ての支払額は34兆人民元(4.76兆ドル)で、取引数は30.64%、金額では28.28%の年間成長を示した。
編集部のコメント
中国がデジタル人民元(DCEP)の開発を進めている理由は大きく分けて2つあります。それは、国民の現金使用量の減少とグローバルなペイメントシステムへの対抗だと考えられています。そして、今回のレポートを通して、中国国民の現金使用量が減少していることが明らかとなりました。
あたらしい経済編集部は2020年末に、中国がDCEPを発行するのではないか、と考えています。
ちなみに、中国国民の1人あたりの銀行口座数が8口座となっていますが、日本は、国民一人当たりの銀行口座数が10口座ということが、日本銀行のレポートによって明らかになっています。
https://www.boj.or.jp/announcements/press/koen_2017/data/ko171129a2.pdf
コメント:竹田匡宏(あたらしい経済編集部)
イメージ(stockdevil,antoniokhr)
参照元:ニュース – あたらしい経済