タイヤ製造大手「Goodyear」と共にブロックチェーン技術をテスト:SAIC
国防総省などの政府機関を顧客に持つアメリカの大手IT企業「Science Applications International Corporation(SAIC)」は、2020年3月12日に世界最大級のタイヤメーカーとして知られる「Goodyear(グッドイヤー)」と協力して、ブロックチェーン技術を用いたテストプロジェクトに取り組むことを発表しました。
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データ管理・追跡などにブロックチェーン技術活用
アメリカ・バージニア州に本社を構える「Science Applications International Corporation(SAIC)」は、年収約65億ドル(約6,900億円)を誇る米国政府の主要なサービス請負会社であり、幅広く展開する事業の一環として空軍・沿岸警備隊・海兵隊・海軍・外国軍事販売向けのタイヤサプライチェーン管理ソリューションを提供しています。
サプライチェーン管理のためのブロックチェーンソリューションも提供している同社は2020年3月12日のプレスリリースで、世界最大級のタイヤメーカーとして知られる「Goodyear(グッドイヤー)」と協力してブロックチェーン技術を用いたテストプログラムに取り組む計画を明らかにしました。
このテストでは「Microsoft Azure」のブロックチェーン技術が使用されることになっており、サプライチェーン参加者間で重要な取引データを安全に記録し、共有するためにブロックチェーン技術が活用されていると説明されています。
必要に応じて必要な商品を顧客に提供しているSAICにとって、正確で安全なサプライチェーンソリューションは非常に重要です。ブロックチェーン技術はミスの許されない機密性の高いデータや情報を、世界中の軍隊や米国政府職員に安全に送信する方法を提供します。
またブロックチェーンネットワークの参加者は、ブロックチェーン上に記録されたデータを確認・追跡することができるため、顧客はタイヤ製品の信頼できる情報に基づいて製品を購入するかどうかを決定することができるとも説明されています。
サプライチェーン管理やデータ保護のためにブロックチェーン技術を活用する事例はこれまでにも数多く報告されており、最近では「NIKE(ナイキ)」や「Macy’s(メイシーズ)」などといった複数の大手ブランドがブロックチェーン技術を用いたサプライチェーン管理のテストに取り組んでいることも報告されています。