■豪ドル/円は月足でボックス相場を形成中 今回は豪ドル/円の分析を行なう。まずは、月足チャートをご覧いただきたい。
月足チャートを見ると、右端のサポート・ライン「緑の破線」に沿った上昇が続いた結果、「紫の破線」で示した「下値72円-上値90円のボックス相場」を上に抜けて、「買いシグナル」を点灯させて上昇したことがわかる。
豪ドル/円 月足(クリックで拡大)(出所:米国FXCM)
この「買いシグナル」で、豪ドル/円は、105円台の高値をつけているが、105円台から86円台にまで大きく急落している。
86円台からは、再び大きく反発(上昇)して、今のところ、102円台後半の高値をつけている。
俯瞰すると、豪ドル/円は、「赤の破線」で示したボックス相場を形成中と考える。
現在の豪ドル/円は、このボックス相場「赤の破線」に注目するべき、と考えている。
■直近の下落ターゲットは86円近辺か 直近の値動きで、右端のサポート・ライン「緑の破線」を割り込んだ、と考える。
「売りシグナル」を発した、と考える。
目先の相場は反発しているが、すでに「売りシグナル」が発せられた、と考える。
しかし、まだボックス相場「赤の破線」の内側での値動きだ。
右端のサポート・ライン「緑の破線」を割り込んで発せられた「売りシグナル」のターゲットは、このボックス相場「赤の破線」の下限(86.00円近辺)と考える。
■最近の動きは2007年、2008年ごろの値動きに似ている 参考に、2007年、2008年ころの値動きに「ピンクの破線」でボックス相場を表示した。
豪ドル/円 月足(再掲載、クリックで拡大)(出所:米国FXCM)
この頃は、ボックス相場「ピンクの破線」の内側で、サポート・ライン「緑の破線」を下に抜けて、「売りシグナル」を何回か発したのだが、その都度、反発(上昇)している。
そして、最終的には、ボックス相場「ピンクの破線」を下に抜けて、明確な「売りシグナル」を発した。
最近の値動きが、この頃に似ている、と感じている。つまり、時間が経過すると、現在のボックス相場「赤の破線」を割り込むことで明確な「売りシグナル」を発することになるのではないか、と考えている。
■週足では2009年半ばから2012年までボックス相場 続いて、週足チャートをご覧いただきたい。豪ドル/円は2009年半ばから2012年までの期間、「緑の破線」で示した「下値72円-上値90円の18円幅のボックス相場」を作った。
豪ドル/円 週足(クリックで拡大)(出所:米国FXCM)
2013年の初めに、このボックス相場を上に抜けたことで「買いシグナル」を発して、上昇を始めた。
ボックス相場のセオリーに従うならば、ボックス相場上抜けの場合は、上限からボックス相場の値幅分上昇したところがターゲットになる。
このケースでは、上限が90.00円、ボックス相場の値幅が18円だから、ターゲットは、108円になる。
しかし、すでにターゲットを達成した可能性があることに留意する必要がある。
この時点での高値は、105円台半ば(105.40-50円)程度だ。
ターゲットは108円程度なので、まだ2円ほど余地がある、と考える人もいることだろう。
しかし、チャート分析でのターゲットは、そのような厳密なものではなく、「だいたいこのくらい」といった「いいかげんなもの、大まかなもの」だ。
■105円台から下落後、再びボックス相場を形成 豪ドル/円は105円台の高値から下落に転じ、「紫の破線」で示したボックス相場を形成した、と考える。
豪ドル/円 週足(再掲載、クリックで拡大)(出所:米国FXCM)
そして、ボックス相場「紫の破線」の上限を上に抜けて、「買いシグナル」を発した、と考える。
月足チャートに表示したボックス相場「赤の破線」を、週足チャートにも、同じように、「赤の破線」で表示した。
何度も繰り返しになるが、現在は、「赤の破線」で示した大きなボックス相場を形成中であり、このボックス相場「赤の破線」に注目するべき、と考えている。
直近の値動きで、サポート・ライン「青の破線」を割り込んで、「売りシグナル」を発した、と考える。
月足チャートのコメントで、すでに述べたとおりに、サポート・ライン「青の破線」を割り込んで発せられた「売りシグナル」のターゲットは、このボックス相場「赤の破線」の下限(86.00円近辺)と考える。
このボックス相場「赤の破線」の下限(86.00円近辺)を割り込む場合は、新たな「売りシグナル」となる。
しかし、今の時点で、「86.00円近辺を下に抜けるか、否か」を考える必要はないだろう。
予想外に、猛烈なスピードで下落する場合は、考える必要が出てくる。
中国経済に関する材料(上海株の急落を含む)で、「豪ドル売り」となる場合、あるいは、原油価格に関する材料で、資源国通貨がターゲットになり、「豪ドル売り」となる場合には、予想外のスピードでの急落の可能性があり得る、と考える。
次に、日足チャートをご覧いただき…