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日経平均1343円暴騰はなぜ起きたのか? さらに利下げ見込むNZドルは0.55ドルへ ブログ

日経平均1343円暴騰はなぜ起きたのか? さらに利下げ見込むNZドルは0.55ドルへ

■世界的に株価不安定で為替も方向感のない展開 みなさん、こんにちは。

 8月24日(月)のグローバルな株の急落以降、金融市場は不安定な展開が続いています。グローバルに株が不安定であるため、為替も方向感なく不安定な展開。

【参考記事】

●中国人民銀行総裁が株バブルを認めた! なぜ中国の外貨準備高は大幅減になった?(9月8日、西原宏一&松崎美子)

 特にSQ(※)を控えた今週(9月7日~)の日経平均は乱高下。9月8日(火)の日経平均は433円安。

(※編集部注:「SQ」とは日経225先物などの株価指数先物や株価指数オプションといった取引の最終決済を行なうための価格のこと。株価指数先物は3月、6月、9月、12月の第2金曜日、オプション取引は毎月第2金曜日がSQ算出日となっている)

 それが9月9日(水)の日経平均は一転して急騰。なんと1343円高の1万8770円でクローズ。空売り比率も大幅に低下。

日経平均 日足(出所:株マップ.com)

 この21年7カ月ぶりの上昇幅となる日経平均急騰の背景には、英ポンド/円の急騰が影響しています。

■巨大M&Aが影響!? 英ポンド/円は3日で6円急騰! 9月8日(火)のロンドン市場から突然、英ポンド/円が暴騰。前日、7日(月)の英ポンド/円の安値は180.23円ですので、そこからわずか2日で約5円急騰。

 9月9日(水)はさらに円安が進行しており、英ポンド/円は、一時、186円台ミドルまで到達しています。実に、3日で6円の暴騰。

英ポンド/円 2時間足(出所:米国FXCM)

 この英ポンド/円急騰の背景には、巨大M&Aが影響しています。

三井住友海上が5000億円超で英損保買収。

三井住友海上火災保険は英損害保険大手のアムリンを買収する方向で最終調整に入った。買収額は5000億円超とみられる。保険会社の保険金支払いリスクを引き受ける再保険を中心に、海上保険、航空保険などを幅広く扱う同社の買収で、海外展開を加速する。

出所:日経新聞

 人口減による国内の保険需要の縮小に対し、海外で活路を見出す戦略が続きます。

 9月8日(火)には、このM&Aが正式発表となり、ロンドン市場ではM&Aに絡む英ポンド/円の買い(ユーロ/円の買い、ユーロ/英ポンドの売り)が大規模に持ち込まれた模様。

 これを受けて、英ポンド/円は急騰しました。

英ポンド/円 1時間足(出所:米国FXCM)

 連れて、118.00円台後半で軟調に推移していた米ドル/円も、一気に120円台を回復。

米ドル/円 1時間足(出所:米国FXCM)

 この円安に呼応して、9月9日(水)の日経平均は前営業日比で1343円の暴騰。これは、史上6番目の上げ幅となるものでした。

日経平均 日足(出所:株マップ.com)

 公的年金に加え、巨大M&Aの円売りが、米ドル/円と日経平均をサポートした展開。

 ただ、前回のコラムでご紹介したように、NYダウが安定しない限り、グローバルに株はまだ不安定。

【参考記事】

●日本株安・円高でアベノミクスが苦境に。待望される日銀の追加緩和はあるのか?(9月3日、西原宏一)

  公的資金に加え、巨大M&Aの円売りにより…
中国がバブル崩壊を認めたことの意味は? レンジ入りの米ドル/円はFOMC待ち! ブログ

中国がバブル崩壊を認めたことの意味は? レンジ入りの米ドル/円はFOMC待ち!

■G20で中国がバブル崩壊を認めた! 市場には安堵感 トルコのアンカラで先週末にかけて開催されたG20(財務大臣中央銀行総裁会議)では、中国が、「一連の世界的株価下落の原因が、上海株式市場のバブルがはじけたことにある」と認めた上で、財政政策を含む対応でコミットメントしたことが、「心理的不安」を一時的に取り除くことになりました。

 これまで表向きには「米国の利上げ観測が株価の急落を引き起こした」との立場だった中国自身が、自らの市場が引き起こした「チャイナブラックマンデー(8月25日のFT(フィナンシャル・タイムズ)紙一面)」の対応を世界中に約束した意味は、かなり大きなもの。

上海総合指数 日足(出所:CQG)

 周小川中国人民銀行総裁の表明を受けて、麻生副総理兼財務金融相が、「上海市場に端を発した株価急落に対して世界中が関心を持っている現実を中国が知った意味は大きかった」と発言しているほか、「我々は会議の中で中国と言ったのは確かで、分かりやすいように言った。声明文に載らなかったからといって、日本の立場に孤独感はまったく感じていない」と、その内幕を一部暴露しているように、市場には「G20での対立」という「最悪の事態」を免れたことで、「一種の安堵感」が生まれたことは確かでした。

【参考記事】

●中国ブラックマンデーから衝撃の急落劇!戻りの弱い米ドル/円の上値メドは?(8月27日、今井雅人)

■不安定な心理状態を表すように繰り返される乱高下 ただ、今後は中国が自国のプライドにかけても政策対応において「同じような過ちを犯すことはない」との認識が高まっている一方で、中国側からは「このバブル崩壊から回復するまでには10年はかかる」との見通しが表明されているワケで、市場では「長期に渡る中国経済の低迷がもたらす世界経済への影響」を危惧する声が増大してしまったことも隠しようのない事実です。

 市場では、そんな不安定な心理状況を如実に表すような乱高下が繰り広げられています。

 今週(9月7日~)に入って、レイバーデー休暇明けの9月8日(火)、日経平均に「11日のメジャーSQに向けた短期投機筋の売り仕掛け」が観測されると一気に下げ幅を拡大。

 年初来で見ても、「ついにマイナス圏」に突入するといった「売り方にとっては絶好の材料」も加わると、さらに売りが重なる展開となりました。

 米ドル/円もランチタイムに、一時118.855円まで下押ししています。

米ドル/円 4時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)

■突如起こった怒涛のクロス円買い! ところが、株式市場終了の15時を過ぎ、すでに7日(月)に報道されていた「本邦機関投資家による英損保会社買収」が正式にアナウンスされると、ここから「怒涛のクロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)買い」という動きとなりました。

世界の通貨VS円 4時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 4時間足)

 欧州市場の十分な流動性のなかで、「ユーロ/円の買い上げ」や「ユーロ/英ポンドの売り浴びせ」となりましたが、結果として「英ポンド/円」を買うというオペレーションが一気に市場に持ち込まれることになりました。

 本邦企業によるM&A案件の急増は、本邦年金資金などの買いと同様に、これまでも何度となく相場の下支えを担ってきていますが、このように、かなり目に見える形で相場が押し上げられてしまったことで、本来直接関係のなかった株価や、その他のクロス円といったもののショートがあぶり出されることにつながりました。

 理由の是非はどうであれ、「極度のリスクオフ」モードから…
NZドル金利引き下げ 両建て派要注意 歴史は繰り返すかもしれない ブログ

NZドル金利引き下げ 両建て派要注意 歴史は繰り返すかもしれない

NZが政策金利引き下げを行ったために、オセアニア通貨が大幅に下落しています。スワップ金利サヤ取り(異業者両建)でいまから仕掛けるならNZドル円と昨日のメルマガで書いたのですが、一気に状況が変わってきました。特に今からヒロセ通商さんを使ってNZドル円両建て作成検討されている方は、ご注意くださいませ。
南アフリカランド買い転換の目安に使える無料アプリ ブログ

南アフリカランド買い転換の目安に使える無料アプリ

南アフリカランドの見通しは、日本国内では「南アフリカランド円上昇」に偏りやすい傾向があります。南アフリカランドは、高スワップポイント通貨であるということから上げを期待する人が多いのでこの傾向はやむを得ないのかもしれません。しかしながら、高金利通貨だから上昇するというものでもありません。公平な売買判断ツールでもう一つの視点を持っておくと手堅い南アフリカランド運用の一助にできます。そんな売買判断に使える無料アプリをご紹介します。マネックス証券 tradable(トレーダブル) エンタメFX活用中
利上げの条件が出揃った米国は利上げ すべき! その後の米ドル/円はどうなる? ブログ

利上げの条件が出揃った米国は利上げ すべき! その後の米ドル/円はどうなる?

■米ドル/円は週足でダブルボトムを完成し、上昇 今回は、米ドル/円の分析を行なう。まず、週足チャートをご覧いただきたい。

 週足チャートには、「75.00円-86.00円のボックス相場」を、「赤の破線」で表示している。 

米ドル/円 週足(クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 下限は、歴史的最安値の75.32円と断定することもできるので、「75.32円-86.00円のボックス相場」と考えてもOKだ。

 2010年半ばから2012年12月末まで2年以上にわたり、このボックス相場が続いた。このボックス相場の上限86.00円を上に抜けて、「買いシグナル」を発した、と考える。

 その形状を見ると、ダブル・ボトムを完成した、と考える。

■ウェッジを2つ上抜けして、さらに上昇  米ドル/円は、急上昇して、103円台後半の高値をつけるが、その高値(103.85円)から、93円台にまで急落した。

 93円台からは反転し、101円台に急上昇している。

 この乱高下で、「緑の破線」で示したように、「三角保ち合い(ウェッジ)」を作った。そして、この「三角保ち合い(ウェッジ)」「緑の破線」を上に抜けて、「買いシグナル」を発した、と考える。 

米ドル/円 週足(再掲載、クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 このウェッジ「緑の破線」を上に抜けたことで発せられた「買いシグナル」に従い、米ドル/円は、大きく上昇した。

 103円台後半の高値を更新した時点で、さらに「買いシグナル」を発した、と考える。 

 この「買いシグナル」に従い、この時点では105円台ミドルをつけている。 

 しかし、105円台ミドルの高値をつけてから、調整局面に入り、米ドル/円は、100円台後半まで下落した。ただし、100円台後半は、底堅く推移した。

 いったん、100円台にまで下落した後の米ドル/円は、102円台ミドル程度を中心レートにした「保ち合い」に推移している。

 結果的に、米ドル/円は、「ピンクの破線」で示した新たな「三角保ち合い(ウェッジ)」を形成した、と考える。

 この三角保ち合い(ウェッジ)「ピンクの破線」を上に抜けて、「買いシグナル」を発した、と考える。

■2014年10月31日の日銀追加緩和で急騰 そして、従来の高値であった105円台ミドルを上に抜けた。高値を更新したことで、さらに「買いシグナル」を発した、と考える。 

米ドル/円 週足(再掲載、クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 この「買いシグナル」に従い、米ドル/円は上昇して、110円台に乗せた。

 いったん110円台に乗せた後で、米ドル/円は105円台に急落している。110円台から105円台への急落は、「調整の下落」だった、と考える。

 105円台からは反転して上昇気味だったが、昨年(2014年)の10月31日(金)に、「日銀の追加緩和策」が発表されると、従来の高値110円台前半を上に抜けて、「買いシグナル」を発した、と考える。 

 この「買いシグナル」に従い大きく上昇して、この時点では121円台後半の高値をつけている(この時の高値は、121.80-85円水準)。

■さらに新たなウェッジを形成し、買いシグナル点灯 121円台後半の高値を付けてからの米ドル/円は、「紫の破線」で示したように、新たな三角保ち合い(ウェッジ)を形成した、と考える。

 そして、5月下旬に、高値(122.00円近辺)を明確に更新した時点で、三角持合い(ウェッジ)「紫の破線」を上に抜けて、「買いシグナル」を発したと考える。 

米ドル/円 週足(再掲載、クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 2015年3月の高値は、122.00円近辺なので、前回(2014年12月)の高値「121.80-85円水準」を上に抜けたのだが、高値を更 新しても急騰しなかったので、この時点では三角保ち合い「紫の破線」の上限(122.00円近辺)が持続されている、つまり、「買いシグナル」ではない、 と考えた。

 この時点(2015年3月の時点)では、122.20-25円水準を上に抜ける場合が「買いシグナル」になるのだろう、と考えていた。

 5月下旬に、122.00円を明確に上に抜けて、「買いシグナル」を発した、と考える。

 この「買いシグナル」に従い、125円台をつけている。

■最高値更新後は下落に転じる 125円台をつけて最高値を更新した後の米ドル/円は、下落に転じている。 

米ドル/円 週足(再掲載、クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 122.00円近辺が上昇の過程でチャート・ポイント(レジスタンス)だったので、122.00円近辺がチャート・ポイント(サポート)になるのか注意深く見ていたが、122.00円を割り込み、120円台ミドルにまで急落した。

 120円台ミドルから反発して125円台を回復し、三角持合い(ウェッジ)「紫の破線」のサポート・ラインに支えられている状態だった。

 しかし、このサポート・ライン「紫の破線」を割り込む場合は、「売りシグナル」なので、要注意だと考えていた。

 直近の値動きで、このサポート・ライン「紫の破線」を割り込み、「売りシグナル」を発した。

  この「売りシグナル」で、116円台前半まで急落したが、116円台前半からは反発して、今のところ121円台を回復している。

 続いて、別のラインを書き込んだ…
+44,027円 ユーロ円ストキャスティクス買い転換 5か月のリアルトレードで利益率60%突破 ブログ

+44,027円 ユーロ円ストキャスティクス買い転換 5か月のリアルトレードで利益率60%突破

ストキャスティクスの売買シグナルがユーロ円買いに転換しました。待ちに待ったユーロ円売りポジション収穫の決済をしています。これでこの売買シグナルによる半自動売買利益は10万円を超えています。使っているのは、外為どっとコムのぴたんこテクニカルです。外為どっとコム ぴたんこテクニカルとは