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RBAの政策が緩和傾向なのは明白! 豪ドル/米ドルは反発しても大局は下落 ブログ

RBAの政策が緩和傾向なのは明白! 豪ドル/米ドルは反発しても大局は下落

■月足の「高値圏での乱高下」が後々の下落を示唆 今回は豪ドル/米ドルの分析を行なう。まず、月足チャートからご覧いただきたい。

 月足チャートを見ると、豪ドル/米ドルは中長期のサポート・ライン「太い緑の破線」を割り込み、その時点で「売りシグナル」を発したと考える。 

豪ドル/米ドル 月足(クリックで拡大) 

(出所:ヒロセ通商)

 上のチャートでは、中長期のサポート・ライン「太い緑の破線」の傾きを緩やかにして、実際の相場に合わせ調整している。

 豪ドル/米ドルは高値圏で「紫の破線」で示した「下値0.9400ドル近辺-上値1.1100ドル近辺のボックス相場」を形成していたと考える。

 そして、ボックス相場「紫の破線」の下限を割り込み、さらなる「売りシグナル」を発したと考える。「紫の破線」で示した「下値0.9400ドル近辺-上値1.1100ドル近辺のボックス相場」は、「高値圏での乱高下」と考えることができる。

 「高値圏での乱高下」は、後々の下落を示唆するケースが多々ある。

このボックス相場「紫の破線」の下限(0.9400ドル)を割り込んだことで、大きく下落する可能性を示唆していたと考える。

■ボックス相場下抜け後も乱高下を続ける 豪ドル/米ドルは0.9400ドルを割り込み発せられた「売りシグナル」に従い、0.88ドル台にまで下落したが、0.88ドル台から急反発して、0.97ドル台にまでリバウンド(反転上昇)した。 

豪ドル/米ドル 月足(再掲載、クリックで拡大)

 (出所:ヒロセ通商)

 しかし、2013年12月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で、「テーパリング(量的緩和策の縮小)実施」が発表されたことを材料に、豪ドルは再度大きく下落し、0.86ドル台の安値をつけている。

 しかし、0.86ドル台の安値から今度は大きく急騰し、戻り高値は0.9500ドル近辺(0.9500-05ドルレベル)をつけている。

 戻り高値の0.9500ドル近辺(0.9500-05ドルレベル)から、再び大きく下落している。

 豪ドル/米ドルは、「ピンクの破線」で示した「上値0.9800ドル程度-下値0.8600ドル程度のボックス相場」を形成していた、と考える。  

豪ドル/米ドル 月足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)

 そして、このボックス相場「ピンクの破線」の下限を割り込み、「売りシグナル」を発した、と考える。

 この「売りシグナル」に従い、豪ドル/米ドルは、大きく下落した。それで、一番右のレジスタンス・ライン「緑の破線」を表示した。

■すでに大きく下落したが、まだ底打ちししたとは言えない 月足チャートには、ボックス相場「赤の破線」とボックス相場「ピンクの破線」を表示している。これは、後で掲載する週足チャートに表示したボックス相場と同じものだ。 

豪ドル/米ドル 月足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)

 0.8600ドル近辺を下に抜けたことで、ボックス相場「ピンクの破線」下限を割り込み、「売りシグナル」を発した、と考える。

 ボックス相場「ピンクの破線」下限を割り込んだ時点で、新安値を更新したので、「売りシグナル」を発した、と考えることもできる。

 この「売りシグナル」に従い、相場は大きく下落している。今のところ、0.68ドル台前半程度の安値をつけている。

 すでに大きく下落したが、まだ底打ちしたとは言えない、と考えている。

 安値を更新する場合は、その時点で、さらなる「売りシグナル」点灯になる状況が続いている、と考える。 

■週足でも急落を示唆していた 続いて、週足チャートをご覧いただきたい。週足チャートを見ると、豪ドル/米ドルは1.10ドル台にまで大きく上昇したが、その上昇は、サポート・ライン「緑の破線」に従っていたと考える。  

豪ドル/米ドル 週足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)

 豪ドル/米ドルは、「赤の破線」で示した「下値0.8000ドル-上値0.9400ドルのボックス相場」を上に抜けたことで、「買いシグナル」を発して上昇した。

 そして、ボックス相場のセオリーどおりに、ボックスの値幅分(1400ポイント)上昇してターゲットを達成したと考える。

 「赤の破線」で示したボックス相場を上抜けしてからは、「紫の破線」で示した「下値0.9400ドル-上値1.1100ドルの約1700ポイント幅のボックス相場」へ移行(シフト)したと考える。  

豪ドル/米ドル 週足(クリックで拡大) (出所:ヒロセ通商)

 その後、2013年5月上旬にサポート・ライン「緑の破線」を割りみ、「売りシグナル」を発したと考える。

 そして、「紫の破線」で示したボックス相場の下限0.9400ドルを割り込み、さらなる「売りシグナル」を発したと考える。  

 ボックス相場のセオリーに従えば、ボックス相場の下限0.9400ドルからボックスの値幅分(1700ポイント)下落したところがターゲットになる。つまり、0.7700ドル程度がターゲットだ。

 週足チャートを見てのとおりに、上記のターゲットはすでに達成したと考える。

 この「紫の破線」で示したボックス相場を下に抜けた時点で、大きく急落する可能性が高いことを示唆していた、と考える。

 2013年から2014年にかけての豪ドル/米ドルは…
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■「普通」の日銀会合の背景に、何が? 海外出張の間に日米金利決定があり、とりわけ日銀の政策決定が注目された。いわゆる「新QQE(量的・質的緩和策)」については賛否両論となっているが、日銀が「量」から「質」へ舵取りを取った、といった見方が共有されているようだ。

 具体的な政策の中身やそれに関する解釈はエコノミストにお任せしたいが、為替市場に対する影響については、円安方向にもっていかれなかったことが観察された。一方、2016年1月末の日銀会合後のような急激な円高にもつながっていないから、「普通」の日銀会合であった、といった印象が強い。 

米ドル/円 日足(出所:CQG)

 その背景には、やはり「黒田路線」の修正があったのではないだろうか。「戦力の逐次投入はしない」や「2年2%の目標達成」と公言してきた黒田日銀総裁が、ここに来て「長期戦」にシフトしてきたとみられ、必然的にお得意の「サプライズ演出」もできなくなった。

 もう日銀は「普通」の中央銀行に戻ったわけで、1月末の日銀会合を最後に、これから「日銀会合相場」、すなわち日銀政策がもたらす大相場は、もうないと悟るべきだと思う。

■政策は出尽くし、テーパリングへ向かう下準備か 「普通の中央銀行」に戻った日銀、そして、「普通の総裁」に戻った黒田さんが、政策の出尽くしを物語っている。だから、今回日銀の決定に国債買い入れ額減額(※)があったこと自体、いわゆる「テーパリング」(QE縮小)へ向かう下準備とみるべきだ。

 この意味では、為替面においても、これから日銀政策に依存する円安傾向は限られ、日銀政策への過度な期待自体も次第になくなっていくだろう。

(※編集部注:これまで日銀は「長期国債について、保有残高が年間約80兆円に相当するペースで増加するよう買入れを行う」としてきた。それが2016年9月21日(水)の発表では(長期国債の)「買入れ額については、概ね現状程度の買入れペース(保有残高の増加額年間約80兆円)をめどとしつつ…」という表現に変わっている。「年間約80兆円」という数値自体は変わっていないものの、今回はこれが「めど」にすぎないということになった)

■円高・円安の決め手は、日銀政策よりもリスクオン・オフ もっとも、円高・円安の決め手は、日銀政策よりもリスクオン・オフの環境が、より重要だった。換言すれば、アベノミクス構造が打ち出されて以来、大幅に円安が進行したが、これには日銀政策のほか、リスクオンの外部環境が不可欠な要素だった。

 アベノミクスがもたらした唯一の結果、すなわち円安は、世界的なリスクオンの環境が長く続いてきた結果だった。しかし、昨年(2015年)より人民元ショックを皮切りに、外部環境が不安定になってきたから、円安トレンドが修正され、足元まで円高傾向が強まってきたわけだ。

 要するに、これから円高傾向が修正されるかどうかは日銀云々よりも外部環境のほうがカギを握る。

 確かに、最近中国絡みのネガティブな材料が…