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伊国民投票を契機に急騰のユーロ/米ドル だが、買いは厳禁、フリーフォールに注意! ブログ

伊国民投票を契機に急騰のユーロ/米ドル だが、買いは厳禁、フリーフォールに注意!

■ユーロ/米ドルは週足で「売りシグナル」点灯 今回はユーロ/米ドルの分析を行なう。まずは、週足チャートをご覧いただきたい。

 週足チャートに、長期のレジスタンス・ライン「赤の破線(太線)」を表示している。 

ユーロ/米ドル 週足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)

 ユーロ/米ドルは、2012年の安値1.20ドル台ミドルから、2014年の高値1.4000ドル近辺(高値は、「1.3990-95ドルレベル」)まで、上昇した。

 この上昇は、サポート・ライン「紫の破線(太線)」に従っていた、と考える。

 サポート・ライン「紫の破線(細線)」は、サポート・ライン「紫の破線(太線)」の平行線だ。

 中長期のチャートで見ると、ユーロ/米ドルはレジスタンス・ライン「赤の破線(太線)」とサポート・ライン「紫の破線(太線)」で、「三角保ち合い(ウェッジ)」を形成していた、と考える。

 そして、週足チャートを見てのとおりに、ユーロ/米ドルは、サポート・ライン「紫の破線(太線)」を割り込み、「三角保ち合い(ウェッジ)」を下に抜けて、「売りシグナル」を発した、と考える。

 ユーロ/米ドルは、1.2000ドルを割り込んだ時点で、「窓(Gap)」を空けて、「売りシグナル」を発した、と考える。

 そして、1.18ドル台ミドルの水平線「赤の破線」を割り込み、従来の安値を更新して、「売りシグナル」を発した、と考える。

■直近はボックス相場形成も、ダウントレンドには変化なし 一番右のレジスタンス・ライン「青の破線(太線)」と、その平行線「青の破線(細線)」を表示した。  

ユーロ/米ドル 週足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)

 このレジスタンス・ライン「青の破線(太線)」は、その傾きを、実際の相場に合わせて調整し、直近の高値に合わせている。

 現在のユーロ/米ドルは、「緑の破線」で示したボックス相場を形成中、と考える。

 チャートの形状を見ると、ボックス相場「緑の破線」の上限(1.17ドル台前半程度)が、目先のレジスタンス(上値抵抗)だ。

 つまり、今のところ、このレジスタンス(上値抵抗)を上に抜けていないので、ユーロ/米ドルのダウン・トレンド(=下落傾向)に変化がない、と考える。

 別な言い方をすると、トレンド転換を考えるには、1.17ドル台前半程度を上に抜ける必要がある、ということだ。

■日足チャートは大きなボックス相場の中に入っている 続いて、日足チャートをご覧いただきたい。日足チャートを俯瞰すると、現在のユーロ/米ドルは、この日足チャートのすべてを含むボックス相場「茶色の破線」を形成中、と考える。 

ユーロ/米ドル 日足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)

 このボックス相場「茶色の破線」の上限は1.17ドル台前半程度、下限は1.0500ドル近辺、と考える。このボックス相場「茶色の破線」は、週足チャートに「緑の破線」で表示したボックス相場に相当する。 

ユーロ/米ドル 週足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)

 ユーロ/米ドルは、このボックス相場「茶色の破線」のインサイド(内側)で、大きく上下動を繰り返している。

 ユーロ/米ドルは、大きく急落して、1.0500ドル割れ(1.04ドル台後半)の安値を付けた。

 1.0500ドル割れ(1.04ドル台後半)の安値は、3月中旬に付けたので、今回の日足チャートには、1.0500ドル割れ(1.04ドル台後半)の安値が、表示されていない。

 1.0500ドル割れ(1.04ドル台後半)の安値を付けてからは、反発(上昇)して、1.17ドル台前半にまで戻した。

 1.17ドル台前半へ上昇する時は、サポート・ライン(1)「ピンクの破線」に従っていた、と考える。

 1.17ドル台の高値を付けてからは、下落に転じている。

 昨年(2015年)の10月22日(木)のECB(欧州中央銀行)理事会後のドラギ総裁の発言を機に、ユーロ/米ドルは、大きく下落している。

 ドラギ総裁は、この時(10月22日)に、2015年12月の金融緩和策を示唆した。

 マーケットは、12月の追加の金融緩和策に期待して、「ユーロ売り・米ドル買い」を行った、と考える。

 サポート・ライン(1)「ピンクの破線」を割り込み、「売りシグナル」を発した、と考える。

 この「売りシグナル」に従い、1.0500ドル近辺まで下落している。この下落は、レジスタンス・ライン「青の破線」に従っていた、と考える。

 昨年(2015年)の12月3日(木)のECB(欧州中央銀行)理事会では…
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ドルコスト平均法FX積立を開始してから4年が経過しました。最初の6ヶ月で全決済があり、ゼロから新規FX積立を始め、3年半となります。ここまでの積立状況を振り返り、自己ルール検証の材料とするために今回の記事を作成しました。SBIFXトレードを使ったドルコスト平均法運用状況
トランプ・ラリーは米利上げまで!? ドル/円の ターゲットは120円より110円が現実的! ブログ

トランプ・ラリーは米利上げまで!? ドル/円の ターゲットは120円より110円が現実的!

 「トランプ・ラリー」が続いている。

 トレンドの進行が続くうちは、あとを追う形で次から次へと新しい材料が出てくる傾向があるが、今回も然りである。

■OPECの減産合意で再びリスクオンに 一昨日(2016年11月30日)、合意難航と言われたOPEC(石油輸出国機構)が、珍しく減産に合意した。これを受け、原油の急騰とともにリスクオンのセンチメントが再度刺激され、株高・円安・金安といった典型的な連鎖反応を引き起こし、米ドル/円は114.83円まで続伸した。 

原油 1時間足(出所:CQG) 

NYダウ 1時間足(出所:CQG) 

金価格 1時間足(出所:CQG) 米ドル/円 1時間足(出所:CQG)

 米ドル/円のオーバーボートは、前回コラムの指摘どおりだったが、このような材料に、さらに反応せずにはいられなかった。

【参考記事】

●正体はショート筋が踏み上げられたこと! スピード違反のトランプ・ラリーも終焉近し(2016年11月25日、陳満咲杜)

■「トランプ・ラリー」は一種のブラックスワンか 2008年のリーマンショックのあと、ブラックスワン理論が流行った。同理論とは、「『ありえないし、起こりえない』と思われていたことが、いったん急に起こってしまうと、予測できない、非常に強い衝撃を与える」というものだが、同定義に沿った形で今回の「トランプ・ラリー」を見てみると、これも一種の「ブラックスワン」ではないかと思う。

 なにしろ、トランプ氏の当選は予想されておらず、また、当選した場合はいわゆる「トランプショック」が想定されていたから、当選が確定した日(11月9日)から大逆転して、その後、一本調子の株高・円安・金安という進行は、どれも「ありえないし、起こりえない」とされる市況だった。

 が、「ブラックスワン」と呼ばれていないのは、株が急落ではなく、急伸したからだ。

 いわゆる金融危機は、株の暴落を伴っている。そして、当然のように、株安は「悪」である。

 しかし、為替の世界はそもそも通貨の交換関係の上に成り立つもので、米ドル高か円高かという違いはあっても、米ドル高は良い、円高は良くないといった区別はできない。したがって、今回の「トランプ・ラリー」は、少なくとも円の立場からみると、「ブラックスワン」と呼んでも間違いがなかろう。

■白いスワンでも黒いスワンでも、株が上がれば歓迎 実は「ブラックスワン」という表現は、やや過激ではあるが、今回の「トランプ・ラリー」の本質をよく説明できるかと思う。

 つまるところ、今だからこそ猫も杓子も「トランプ・ラリー」をあおっているが、実は彼らは今まで「ホワイトスワン」しか想定していなかった。また、「ブラックスワン」が出現しても、「たまたま」彼らが事前に予想していた株高・円安が大きく進行しているから、都合がよいというわけだ。

 ウォール街の面々は、直近までクリントン氏の勝利に賭け、精一杯、氏を応援してきた。なにしろ、ウォール街はトランプ氏の勝利となった場合は、株暴落を想定し、また、それにおびえていたのだ。

 ところがふたを開けてみると、予想はまったく外れたものの、相場の反応は事前の「クリントン氏当選の株高」と同じであるばかりか、想定をはるかに超えた株高の進行が確認された。

 よって、鄧小平氏の「白いネコでも黒いネコでも、ネズミを捕るネコはいいネコだ」と言わんばかりに、「白いスワンでも黒いスワンでも、株を上げるスワンは歓迎されるスワンだ」というのである。ウォール街のロジックは実に単純明快だ。

 予想外、また、事前に「ありえない」と思われる…