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金融政策変更報道は市場反応を探る日銀 のリークか!? 材料出尽くしで来週は円売り!
■日米欧&TPP大連合で中国が蚊帳の外に? 米中の軋轢が深まる中、EU(欧州連合)と米国の間で「関税ゼロ」の合意が得られる可能性が伝わっている。
すでにEUと大半の関税撤廃を決め、来月(8月)、米国との交渉次第で同様の合意が得られる可能性が大きい日本も加えれば、日米欧とTPP(環太平洋パートナーシップ協定 )といった大連合が組織され、中国が蚊帳の外に置かれる情勢がますます現実味を増す。
こういった出来事は、新しい冷戦につながり、また、世界情勢を根本からチェンジしていくだろう。
驚くなかれ、中国の味方とされるキッシンジャー元米国務長官は、一転してトランプ米大統領に「連露反中」(ロシアと連携して中国を牽制)と進言した。キッシンジャー氏はニクソン元米大統領の中国国交回復を主導してきたブレーンであるだけに、その「裏切り」は中国にとってかなり衝撃的だ。そしてまた、中国がいかに「包囲」され、「標的」になっているかを物語っている。
政治力学上の視点では、新たな冷戦になれば、米ドル安ではなく米ドル高が必要とされるが、トランプ氏の主張と逆のように聞こえる。
しかし、考えてみればわかるように、本来、相場自体が「公正」なレートを形成するメカニズムを有しているから、関税の大半がなくなれば、トランプ政権の好悪と関係なく、為替レートがより各国のファンメンタルズを反映しやすくなっていくだろう。
■利上げ周期の継続と経済成長の強さが米ドル高の主な支え 米ドル高を支える要素は多いが、一番重要なものとして米利上げサイクルの継続と米経済成長の強さが挙げられるだろう。
「経済成長が強いから、それが利上げの土台となり、また、利上げの途中という認識を強めることが株式など金融市場の堅調さをもたらし、そして、金融市場の堅調さもまた経済成長を刺激する」といった好循環が、今のアメリカにおいて確認されている。
ナスダックの史上最高値更新はそれを証左する材料であり、今晩(7月27日)発表されるGDPの数字も裏付けとなってこよう。
ナスダック 日足(出所:Bloomberg)
ゆえに、繰り返し指摘してきたように、米国株が堅調な間は、米中貿易戦争の激化があっても本格的なリスクオフの値動きにはつながらず、何らかの材料が出てきて一時的な米ドル安・株安があれば、むしろ押し目買いの好機と捉えるべきだ。
米国株が先行して再度ブル(上昇)基調を強めている以上、日本株と米ドル/円が追随してくるのも時間の問題だと思う。
NYダウVS米ドル/円 日足(出所:Bloomberg)
NYダウVS日経平均 日足(出所:Bloomberg)
トランプ氏が中国人民元安にいら立ち、先週…
すでにEUと大半の関税撤廃を決め、来月(8月)、米国との交渉次第で同様の合意が得られる可能性が大きい日本も加えれば、日米欧とTPP(環太平洋パートナーシップ協定 )といった大連合が組織され、中国が蚊帳の外に置かれる情勢がますます現実味を増す。
こういった出来事は、新しい冷戦につながり、また、世界情勢を根本からチェンジしていくだろう。
驚くなかれ、中国の味方とされるキッシンジャー元米国務長官は、一転してトランプ米大統領に「連露反中」(ロシアと連携して中国を牽制)と進言した。キッシンジャー氏はニクソン元米大統領の中国国交回復を主導してきたブレーンであるだけに、その「裏切り」は中国にとってかなり衝撃的だ。そしてまた、中国がいかに「包囲」され、「標的」になっているかを物語っている。
政治力学上の視点では、新たな冷戦になれば、米ドル安ではなく米ドル高が必要とされるが、トランプ氏の主張と逆のように聞こえる。
しかし、考えてみればわかるように、本来、相場自体が「公正」なレートを形成するメカニズムを有しているから、関税の大半がなくなれば、トランプ政権の好悪と関係なく、為替レートがより各国のファンメンタルズを反映しやすくなっていくだろう。
■利上げ周期の継続と経済成長の強さが米ドル高の主な支え 米ドル高を支える要素は多いが、一番重要なものとして米利上げサイクルの継続と米経済成長の強さが挙げられるだろう。
「経済成長が強いから、それが利上げの土台となり、また、利上げの途中という認識を強めることが株式など金融市場の堅調さをもたらし、そして、金融市場の堅調さもまた経済成長を刺激する」といった好循環が、今のアメリカにおいて確認されている。
ナスダックの史上最高値更新はそれを証左する材料であり、今晩(7月27日)発表されるGDPの数字も裏付けとなってこよう。
ナスダック 日足(出所:Bloomberg)
ゆえに、繰り返し指摘してきたように、米国株が堅調な間は、米中貿易戦争の激化があっても本格的なリスクオフの値動きにはつながらず、何らかの材料が出てきて一時的な米ドル安・株安があれば、むしろ押し目買いの好機と捉えるべきだ。
米国株が先行して再度ブル(上昇)基調を強めている以上、日本株と米ドル/円が追随してくるのも時間の問題だと思う。
NYダウVS米ドル/円 日足(出所:Bloomberg)
NYダウVS日経平均 日足(出所:Bloomberg)
トランプ氏が中国人民元安にいら立ち、先週…
トルコリラ FXオプションを使えば儲けられるのか
高スワップポイントで高人気のトルコリラ、FXオプションを使えば有効な一手が打てるかもしれません。いずれ仕掛けてみたいアイデアがあるので記事にまとめておきます。
米ドル/円は当面レンジが継続!? 日銀が 大幅な政策変更をしないと考える理由は?
■またしてもトランプ発言で雰囲気が一変! トランプ米大統領の一言が、またしても市場の雰囲気を一変させました。
7月19日(木)、トランプ米大統領は、FOMC(米連邦公開市場委員会)で金利を引き上げていることに対して、不快感を示しました。
また、利上げの結果として米ドル高になっていることに対しても、米国が利上げを継続していることに対して、EU(欧州連合)など他の国や地域が、金利を上げていないという現状を批判しています。
私は、「またか」という印象を受けましたが、それまで、順調に米ドル高になってきて、年初来高値に近づいていたというタイミングだったことが、大きく影響したのでしょう。
米ドル/円 日足(出所:Bloomberg)
これを受けて、上述のとおり相場の雰囲気は一変…。米ドル/円を中心に、米ドルは急落しました。7月26日(木)のアジア市場では、米ドル/円は、一時110.59円前後まで下落しています。
米ドル/円 4時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
上昇トレンドに乗っていこうと、ロング(=買い)を積み上げていた短期の投機筋が、一気にポジションをクローズしてきたことが、こうした動きを招いたということです。
■トレンドは一瞬で終わり、一瞬で反転したりするもの 今回のことで、改めて教訓となったことがあります。
それは、「トレンドは一瞬にして終わり、そして、一瞬にして反転したりするもの」であるということです。
また、そうした状況は、今回のように、年初来高値に近づいてきたというような状況になったときに起きやすい、ということも再認識させられました。
今後の参考として、頭に入れておきたいと思います。
■米ドル/円の110円台には実需の買い さて、今後の展開ですが、米ドル/円に関して言えば、110円台に入ると、本邦実需の買いがしっかり入ってきています。需給的には、大きく崩れるような相場ではありません。
米ドル/円 日足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
昨日(7月26日)は、トランプ米大統領が「7月27日(金)のGDP(国内総生産)で、何が起こるかわかっている」と発言し、良好な4-6月期米GDP・速報値の結果が改めて期待された面もあり、米ドルが少し上昇しました。
米ドルVS世界の通貨 1時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドルVS世界の通貨 1時間足)
このように、市場は要人の発言などに神経質になっているので、当面は、小さい上げ下げを繰り返す相場展開になってくると考えています。
【参考記事】
●トランプ大統領を襲った想定外の出来事!? 底堅い米ドル、米ドル/円は押し目買いで!(6月28日、今井雅人)
ただ、その中でも、考慮すべきは各国の金利差です。これまで…
7月19日(木)、トランプ米大統領は、FOMC(米連邦公開市場委員会)で金利を引き上げていることに対して、不快感を示しました。
また、利上げの結果として米ドル高になっていることに対しても、米国が利上げを継続していることに対して、EU(欧州連合)など他の国や地域が、金利を上げていないという現状を批判しています。
私は、「またか」という印象を受けましたが、それまで、順調に米ドル高になってきて、年初来高値に近づいていたというタイミングだったことが、大きく影響したのでしょう。
米ドル/円 日足(出所:Bloomberg)
これを受けて、上述のとおり相場の雰囲気は一変…。米ドル/円を中心に、米ドルは急落しました。7月26日(木)のアジア市場では、米ドル/円は、一時110.59円前後まで下落しています。
米ドル/円 4時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
上昇トレンドに乗っていこうと、ロング(=買い)を積み上げていた短期の投機筋が、一気にポジションをクローズしてきたことが、こうした動きを招いたということです。
■トレンドは一瞬で終わり、一瞬で反転したりするもの 今回のことで、改めて教訓となったことがあります。
それは、「トレンドは一瞬にして終わり、そして、一瞬にして反転したりするもの」であるということです。
また、そうした状況は、今回のように、年初来高値に近づいてきたというような状況になったときに起きやすい、ということも再認識させられました。
今後の参考として、頭に入れておきたいと思います。
■米ドル/円の110円台には実需の買い さて、今後の展開ですが、米ドル/円に関して言えば、110円台に入ると、本邦実需の買いがしっかり入ってきています。需給的には、大きく崩れるような相場ではありません。
米ドル/円 日足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
昨日(7月26日)は、トランプ米大統領が「7月27日(金)のGDP(国内総生産)で、何が起こるかわかっている」と発言し、良好な4-6月期米GDP・速報値の結果が改めて期待された面もあり、米ドルが少し上昇しました。
米ドルVS世界の通貨 1時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドルVS世界の通貨 1時間足)
このように、市場は要人の発言などに神経質になっているので、当面は、小さい上げ下げを繰り返す相場展開になってくると考えています。
【参考記事】
●トランプ大統領を襲った想定外の出来事!? 底堅い米ドル、米ドル/円は押し目買いで!(6月28日、今井雅人)
ただ、その中でも、考慮すべきは各国の金利差です。これまで…
昨日のドル円相場ときょうのひとこと(7/27 金)
------------7/26ドル円相場-------------------------- 日銀が金利上昇容認の思惑で110.591円まで円高に振れるも、ECB理事会後のドル高(ユーロ安)の流れに沿って111円台を回復。 OP111.010 HI111.249 LO110.591 CL111.232 -----------7/26主な出来事--------------------------- 15:00 (独) 8月GFK消費者信頼感調査 10.6 前回10.7 予想10.7 20:45 (ユーロ) ECB政策金利 0.00% に維持 21:30 (ユーロ) ドラギECB総裁、定例記者会見 「大規模な金融緩和は引き続き必要」 「成長見通しのリスクは概ね均衡している」 「年内のインフレ率は現在の水準近辺で推移すると見込み」 「基礎的インフレ率は年末に向けて持ち直し、中期的にも段階的に上昇する見込み」 「ECBは必要に応じて全ての手段を調整する用意がある」 「為替水準は政策目標ではない」 「ECBは再投資の方針は議論しなかった」 「ECBは現時点でガイダンスの修正は必要ないとの見方」 21:30 (米) 前週分新規失業保険申請件数 21.7万件 前回 20.7万件 (20.8万件) 予想 21.5万件 21:30 (米) 6月耐久財受注(前月比) 1.0% 前回 -0.6% (-0.3%) 予想3.0% 21:30 (米) 6月耐久財受注・輸送用機器除く(前月比) 0.4% 前回 -0.3% (0.3%) 予想 0.5% 23:31 ペンス米副大統領 「牧師が解放されなければ、米国はトルコに制裁措置を取ると警告」 25:13 バルニエEU・ブレグジット交渉官「離脱後の通商条件で英国案の主要部分を拒否」 29:21 トランプ米大統領「GDPの数値はすばらしいものになると思う」 ---------7/26株式・債券・商品--------------------- 日経平均 22614.25△103.77豪ASX 6247.646 ▼18.196上海総合 2903.647 ▼1.915英FT 7658.26▼50.79独DAX 12579.33▼110.06NYダウ 25414.10△172.16 日10年債利回り 0.0740%▼0.0120豪10年債利回り 2.679%▼0.040英10年債利回り 1.274%▼0.002独10年債利回り 0.396%±0.000米2年債利回り 2.6694%△0.0364米10年債利回り 2.9746%△0.0260 NY原油 69.30 △0.78NY金 1241.00△6.40 ------------7/27きょうの注目材料--------------------- <国内> 10:10 日銀オペ <海外> 10:30 4-6月期豪生産者物価指数 14:30 4-6月期仏GDP・速報値 15:00 6月独輸入物価指数21:30 4-6月期米GDP速報値23:00 7月米ミシガン大消費者信頼感指数・確報値----- BRICS首脳会議(南ア・ヨハネスブルグ、最終日) ------------7/27きょうのひとこと--------------------- 1)来週の日銀金融政策決定会合への不透明感が円高要因(円安抑制要因)、2)今夜の米GDPへの期待がドル高要因(円高抑制要因)、という状況です。1)については10:10のオペタイムに注目です。指値オペなどで0.1%前後で高止まりしている長期金利の上昇をけん制してくるのか注目しましょう。2)については、トランプ大統領は5%近い伸びを期待しているとか。ただし、アトランタ連銀のGDPNOWは+3.8%となっています。円高が強いかドル高が強いか決戦の金曜日です。 ---【お知らせ】---- 為替の仕組みを解説する本を書きました。 『いちばんやさしい為替の教本』(インプレス刊) 特別ページで「【Chapter1】為替の基礎知識」をすべて無料公開中です。特別ページ:http://www.gaitamesk.com/sp/book2.html
豪ドル米ドル(AUDUSD)往来相場なら利益という攻め方 ストラングルの売り(試案)
豪ドル米ドルは、長期間の往来相場が続きそうな感があります。その見通しでFXオプションでストラングルの売りを仕掛けてはどうだろうと考えています。その試案をまとめました。
日銀会合で緩和政策の修正はあるのか? 米ドル/円の上値は113~115円で限定的に
■トランプ大統領が米ドル高牽制、FRBの利上げに不満も… みなさん、こんにちは。
トランプ米大統領の保護主義や関税引き上げが米ドル高を誘引し、4月以降、総じて米ドルがじり高に推移していましたが、日本時間7月20日(金)未明、その米ドル高をトランプ大統領自身が否定。
トランプ大統領 ”中国とEUは為替操作” ツイッターで批判
トランプ米大統領は20日のツイッターへの投稿で、通貨と金利を不当に低い水準に操作してきたと中国、欧州連合(EU)を批判。
アメリカのトランプ大統領は、「中国やEU=ヨーロッパ連合などは為替を操作してきた」と批判したうえで、関税の引き上げに加えて、ドル高への対応を検討する構えを示しました。
トランプ大統領は20日、ツイッターに「中国やEUなどは為替を操作し、金利を低くしている」と投稿して、中国やEUを批判したうえで、ドル高が進んでアメリカの輸出が不利になっていると強い不満を示しました。
さらに「アメリカは違法な為替操作やひどい貿易によって失われたものを取り戻すことが許されるべきだ」と続けて投稿し、貿易赤字の削減に向けて、関税の引き上げに加え、ドル高への対応を検討する構えを示しました。
また、「今、利上げをするとわれわれがしてきたすべてのことが損なわれる」とも投稿し、利上げを続けるアメリカの中央銀行、FRB=連邦準備制度理事会を引き続きけん制しました。
出所:NHK Web
この報道の中でも触れられていますが、トランプ大統領がFRB(米連邦準備制度理事会)による利上げなどに不満を示したことも、米ドル反落の要因に上げられています。
ただ、FRBは中央銀行として、あくまでも独立性を保っていますので、トランプ大統領がFRBに、利上げに関して不満を述べたとしても、パウエル議長の判断になんら影響はなく、それが米ドル反落の要因にはなっていないと想定しています。
そのため、対ユーロや対豪ドルなどでは、米ドルは依然底堅い動き。
ユーロ/米ドル 日足(出所:Bloomberg)
豪ドル/米ドル 日足(出所:Bloomberg)
ただ、米ドル/円は、まったく違う動きで、一時113円台まで反発していましたが、急反落しています。
米ドル/円 4時間足(出所:Bloomberg)
■日銀の緩和政策修正期待で米ドル/円は反落 トランプ大統領による米ドル高牽制コメントを受けても、米ドルは対円以外では、依然として底堅く推移していたため、対円でも米ドルが底堅いという見方も多数あります。
ただ、7月20日(金)のトランプ大統領のコメント(=112.50円レベル)がきっかけで、多くの参加者は、米ドル/円のロングを早々にあきらめ、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)のショートに戻したことが、良い判断であったことが、その日のうちに判明します。
それは、ある報道をきっかけに米ドル/円が急反落し、時間をかけてブレイクした111円台ミドルをあっさり割り込む急落を見せたためです。
その報道とは、日銀が緩和修正へ動く可能性があるというものでした。
「FX&コモディティ(商品) 今週の作戦会議」などでも、何度かご紹介させていただいていますが、多くのヘッジファンドにとって、中央銀行トレードは最重要トレードとなります。
【参考記事】
●ヘッジファンドの狙いは「日銀トレード」!? ドル/円は戻り売り継続で107円台前半へ…(1月29日、西原宏一&大橋ひろこ)
なぜなら、明確なトレンドが発生し、収益を上げやすい相場が訪れるからです。
例を挙げると、FRBやECB(欧州中央銀行)が量的緩和を行っている期間は、それに合わせて、当該通貨である米ドルやユーロが大きく値を崩します。
日本でも、黒田バズーカと言われる日銀の量的・質的金融緩和により、大幅な円安を引き起こしたのは、記憶に新しいところ。
その後、FRBやECBがテーパリング(※)に向かうと、その当該通貨は、逆に大きく値を上げます。昨年(2017年)のユーロ/米ドルの反発が、その例となります。
(※編集部注:「テーパリング」とは、量的緩和政策により、進められてきた資産買い取りを徐々に減少し、最終的に購入額をゼロにしていこうとすること)
そして、主要中央銀行で緩和修正に入っていないのは…
トランプ米大統領の保護主義や関税引き上げが米ドル高を誘引し、4月以降、総じて米ドルがじり高に推移していましたが、日本時間7月20日(金)未明、その米ドル高をトランプ大統領自身が否定。
トランプ大統領 ”中国とEUは為替操作” ツイッターで批判
トランプ米大統領は20日のツイッターへの投稿で、通貨と金利を不当に低い水準に操作してきたと中国、欧州連合(EU)を批判。
アメリカのトランプ大統領は、「中国やEU=ヨーロッパ連合などは為替を操作してきた」と批判したうえで、関税の引き上げに加えて、ドル高への対応を検討する構えを示しました。
トランプ大統領は20日、ツイッターに「中国やEUなどは為替を操作し、金利を低くしている」と投稿して、中国やEUを批判したうえで、ドル高が進んでアメリカの輸出が不利になっていると強い不満を示しました。
さらに「アメリカは違法な為替操作やひどい貿易によって失われたものを取り戻すことが許されるべきだ」と続けて投稿し、貿易赤字の削減に向けて、関税の引き上げに加え、ドル高への対応を検討する構えを示しました。
また、「今、利上げをするとわれわれがしてきたすべてのことが損なわれる」とも投稿し、利上げを続けるアメリカの中央銀行、FRB=連邦準備制度理事会を引き続きけん制しました。
出所:NHK Web
この報道の中でも触れられていますが、トランプ大統領がFRB(米連邦準備制度理事会)による利上げなどに不満を示したことも、米ドル反落の要因に上げられています。
ただ、FRBは中央銀行として、あくまでも独立性を保っていますので、トランプ大統領がFRBに、利上げに関して不満を述べたとしても、パウエル議長の判断になんら影響はなく、それが米ドル反落の要因にはなっていないと想定しています。
そのため、対ユーロや対豪ドルなどでは、米ドルは依然底堅い動き。
ユーロ/米ドル 日足(出所:Bloomberg)
豪ドル/米ドル 日足(出所:Bloomberg)
ただ、米ドル/円は、まったく違う動きで、一時113円台まで反発していましたが、急反落しています。
米ドル/円 4時間足(出所:Bloomberg)
■日銀の緩和政策修正期待で米ドル/円は反落 トランプ大統領による米ドル高牽制コメントを受けても、米ドルは対円以外では、依然として底堅く推移していたため、対円でも米ドルが底堅いという見方も多数あります。
ただ、7月20日(金)のトランプ大統領のコメント(=112.50円レベル)がきっかけで、多くの参加者は、米ドル/円のロングを早々にあきらめ、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)のショートに戻したことが、良い判断であったことが、その日のうちに判明します。
それは、ある報道をきっかけに米ドル/円が急反落し、時間をかけてブレイクした111円台ミドルをあっさり割り込む急落を見せたためです。
その報道とは、日銀が緩和修正へ動く可能性があるというものでした。
「FX&コモディティ(商品) 今週の作戦会議」などでも、何度かご紹介させていただいていますが、多くのヘッジファンドにとって、中央銀行トレードは最重要トレードとなります。
【参考記事】
●ヘッジファンドの狙いは「日銀トレード」!? ドル/円は戻り売り継続で107円台前半へ…(1月29日、西原宏一&大橋ひろこ)
なぜなら、明確なトレンドが発生し、収益を上げやすい相場が訪れるからです。
例を挙げると、FRBやECB(欧州中央銀行)が量的緩和を行っている期間は、それに合わせて、当該通貨である米ドルやユーロが大きく値を崩します。
日本でも、黒田バズーカと言われる日銀の量的・質的金融緩和により、大幅な円安を引き起こしたのは、記憶に新しいところ。
その後、FRBやECBがテーパリング(※)に向かうと、その当該通貨は、逆に大きく値を上げます。昨年(2017年)のユーロ/米ドルの反発が、その例となります。
(※編集部注:「テーパリング」とは、量的緩和政策により、進められてきた資産買い取りを徐々に減少し、最終的に購入額をゼロにしていこうとすること)
そして、主要中央銀行で緩和修正に入っていないのは…
+49,066円 神経質な株式市場=サヤ取りが取りやすい時期
NYダウ・日経225ともに政治情勢の絡んだ神経質な展開が続いています。こういう時は、このサヤ取りが威力を発揮します。GMOクリック証券CFD取引に私が魅了される理由
昨日のドル円相場ときょうのひとこと(7/26 木)
------------7/25ドル円相場-------------------------- 日銀絡みの日経報道で勇み足的に一時110.60円台まで下落。ただ、米欧貿易摩擦回避で合意も111円台が重い。 OP111.173 HI111.381 LO110.654 CL110.946 -----------7/25主な出来事--------------------------- 07:45 (NZ) 6月貿易収支 -1.13億NZドル前回 2.94億NZドル (2.08億NZドル) 予想2.00億NZドル 10:30 (豪) 4-6月期四半期消費者物価(前年同期比) +2.1% 前回+1.9% 予想+2.2% 17:00 (独) 7月IFO企業景況感指数 101.7 前回 101.8 予想101.5 23:00 (米) 6月新築住宅販売件数(年率換算件数) 63.1万件前回68.9万件 (66.6万件) 予想 67.0万件 23:45 米政府顧問、外国製自動車2000億ドル相当に25%関税発動予想-米紙 26:45 日銀がETFの購入配分を見直しへ、副作用に配慮-日経 28:42 「トランプ米大統領、貿易戦争へEUの譲歩を確保」「トランプ米大統領とユンケル欧州委員長、貿易緊張の緩和で合意」-報道 ---------7/25株式・債券・商品--------------------- 日経平均 22614.25△103.77豪ASX 6247.646 ▼18.196上海総合 2903.647 ▼1.915英FT 7658.26▼50.79独DAX 12579.33▼110.06NYダウ 25414.10△172.16 日10年債利回り 0.0740%▼0.0120豪10年債利回り 2.679%▼0.040英10年債利回り 1.274%▼0.002独10年債利回り 0.396%±0.000米2年債利回り 2.6694%△0.0364米10年債利回り 2.9746%△0.0260 NY原油 69.30 △0.78NY金 1241.00△6.40 ------------7/26きょうの注目材料--------------------- <国内> 08:50 対外対内証券売買契約等の状況(週次・報告機関ベース) <海外> 10:30 4-6月期豪輸入物価指数15:00 8月独GFK消費者信頼感指数16:30 6月スウェーデン失業率18:30 6月南アフリカ生産者物価指数 20:45 ECB理事会、政策金利発表21:30 ドラギECB総裁、定例記者会見 21:30 米新規失業保険申請件数21:30 6月米耐久財受注額26:00 米7年債入札 (300億ドル)29:00 インテル第2四半期決算 29:01 アマゾン・ドット・コム第2四半期決算 ---- BRICS首脳会議(南ア・ヨハネスブルク、27日まで) ------------7/26きょうのひとこと--------------------- 「日銀が上場投資信託(ETF)の購入配分を見直しへ」との報道に110.60円台まで円買いで反応したのは市場の勇み足でしょう。6兆円の購入を減額しようというのではなく、あくまでも配分を見直そうという話です。米欧首脳会談の貿易摩擦回避に向けた取り組み合意についても、ユーロ高で反応していますが、勝者はやはり譲歩を引き出したトランプ大統領(ドル)でしょう。ドル売り・円買いは続かないと見ており、110円台後半で値固めを行いつつ、上昇再開のきっかけを探る展開を見込んでいます。 ---【お知らせ】---- 為替の仕組みを解説する本を書きました。 『いちばんやさしい為替の教本』(インプレス刊) 特別ページで「【Chapter1】為替の基礎知識」をすべて無料公開中です。特別ページ:http://www.gaitamesk.com/sp/book2.html
+10.940円 日経225同銘柄両建て 低リスクで攻める
日経225の両建て売買をしています。7月に入り2回目の決済となります(1回目記事:+44,940円 異業者両建てくりっく株365版)。日経225売りー日経225買いという同銘柄両建てポジションですので、低リスクで心理的ストレスが少ないのが大きなメリットの運用法です。この売買で使ったのは、以下の2口座です。くりっく株365 高配当と安定性 私の使い方GMOクリック証券CFD取引に私が魅了される理由