5つの政治的リスク噴出でリスクオフに! でも、大きな円高局面は円売りチャンス!?

■政治的なリスク要因が一気に噴出! しばらく、政治環境が安定していたために、金利に注目する相場展開が続いていましたが、ここにきて、一気に政治的なリスク要因が噴出しています。
【参考記事】
●トランプ大統領が米朝首脳会談中止を発表! 金利から政治リスクを意識する相場へ転換(5月25日、今井雅人)
 市場は意表をつかれた形で、かなり、動揺が走っている状況となっています。
米ドル/円 日足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
 まずは、今、問題になっている政治リスクについて、整理してみたいと思います。
■先の動きが読めない者同士の首脳会談1.米朝首脳会談
 トランプ米大統領が、6月12日(火)に予定されていた米朝首脳会談を取りやめにすることを示唆して、市場に衝撃が走りました。
【参考記事】
●トランプ大統領が米朝首脳会談中止を発表! 金利から政治リスクを意識する相場へ転換(5月25日、今井雅人)
 しかし、その後、北朝鮮の金委員長が首脳会談の開催を希望し、韓国も仲裁に入ったことから、予定どおり開催される見通しが立ってきました。
5月24日(木)、トランプ大統領が米朝首脳会談の中止を通告したことで市場には衝撃が走った。その後、会談が予定どおりに開催される見通しが立ってきたものの… (C) Chip Somodevilla/Getty Images News
 しかし、トランプ米大統領と金委員長の両名とも、先の行動が読めないトップです。無事に開催されるかどうかに、注目が集まります。
【参考記事】
●米朝首脳会談の中止で円高になったわけではない! 円高になった真の理由とは?(5月25日、陳満咲杜)
■予断を許さない欧州の政治不安2.イタリアの政治不安
 イタリアでは、3月の総選挙以来、政治の空白が続いていて、連立交渉が行われてきましたが、それが決裂してしまいました。
 マッタレッラ伊大統領が、5月27日(日)に、ポピュリズム政党の「五つ星運動」と右派の「同盟」両党が推したユーロ懐疑派のエコノミストを経済財政相に起用することを拒否したことで、両党は連立を断念しました。
 これにより、7月にも再選挙が実施される公算が高くなっています。
 今後、どういった展開になるか、予断を許さない状況です。
3.スペインの政治不安
 スペインでは、与党・国民党(PP)の議員に絡む大規模な汚職問題を巡り、ラホイ首相に対する不信任決議案が、6月1日(金)に採決される見通しとなりました。
 スペイン議会は5月28日(月)、5月31日(木)と6月1日(金)に、討論と採決を行う日程で合意しています。
 その採決も、どういう結果になるのか、まだ予断を許さない状況です。
【参考記事】
●政局混迷でユーロ/米ドルは6週連続陰線! サウジ増産示唆で原油急落! 影響は…!?(5月28日、西原宏一&大橋ひろこ)
ユーロ/米ドル 日足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 日足)
 トランプ米大統領は5月29日(火)、中国に対して…

参照元:ザイFX! 今井雅人の「どうする? どうなる? 日本経済、世界経済」

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