みんなのリピート注文 2つのデメリット・4つのメリット
2020-04-29
前回はみんなのリピート注文についての特徴についてまとめさせていただきました。今回は、みんなのリピート注文を他のリピート系自動売買口座と比較した時に、優れていると感じる部分(メリット)と劣っていると感じている部分(デメリット)についてまとめました。デメリットから始めます。「みんなのリピート注文」デメリット他のリピート系自動売買に比べて、劣っていると感じているのはここです。用意されている設定が少ない。自動売買口座での裁量トレード売買はできない。いずれも「やむを得ない」と理解はできるものの、「今後改善して欲しい」と思っている部分です。デメリットその1:用意されている設定が少ない。まず、用意されている設定がすくないということです。自分で新しい設定を作ることもできません。米ドル円に限らず、全通貨で用意されているストラテジーは通貨ペアごとに「売り」と「買い」で1つずつです。なので、「米ドル円買い」で探すと、1本のストラテジーしかありません。トラリピなどは、予め用意された設定はないものの自分で作れるのでよいのですが、みんなのリピート注文はそれがありません。ループイフダンなどのように自分で作れなくても、買い下がり幅で15銭・25銭・50銭が用意されているといいんですけどねぇ。ちなみに、売買本数も予め設定することはできません。「10本・20本」といった設定はできず、自動的にずっと買い下がる「無限ナンピン」タイプのみになります。でも、これだけで「いつかは、無限ナンピンで大損するじゃないか」と心配するほどのことでもありません。途中で新規ポジションを止めることはできるからです。「新規取引停止」という機能を使うことで、それ以降の新規ポジションを止めることができるからです。これによって、無限リピート系自動売買で有りがちな下げ相場で買いポジションを増やしながら含み損増加を加速させるような破滅パターンは防げます。元々「みんなのシストレ口座」は、リピート系自動売買のみを意識して開発された口座ではないのでしょうがないところもあります。「みんなのリピート注文」の人気がでてくれば、2本目・3本目のリピート系自動売買ストラテジーが出てくるかもしれません。今後の展開に期待しています。デメリットその2:自動売買口座での裁量トレード売買はできない。もう一つのデメリットは、「みんなのリピート注文」を売買する「みんなのシストレ口座」では、純粋な裁量トレード売買ができないことです。他のリピート系自動売買口座では、スプレッドは広いものの同じ口座内で裁量トレードができます。なので、同一口座内で「自動売買ポジション+手動売買ポジション」を保有できるものが多いのです。みんなのシストレ口座でできるのは、自動売買で保有したポジションを手動決済することだけです。新規買いポジションや新規売りポジションを、手動売買で作成したりすることはできません。同一口座内で両建てしたいときなどは、ちょっと不便に感じるところです。ただ、ここも考え方次第なのかもしれません。裁量トレード向け口座である「みんなのFX」に資金を分けておけばよいからです。実際、私はそうしています。こうすると、手動売買と自動売買のポジションは、常に2口座に分かれることになります。ただ、「みんなのFX」口座はスプレッド・スワップポイントの両方の取引条件が良好なので、慣れてくるとそれほど不便ではなくなるからです。 この2つは、対策がとれるとはいえ、私同様に最初は大きなデメリットと感じてしまうかもしれません。みんなのリピート注文のメリット次は優れていると感じている部分です。リピート系スプレッド最狭水準シンプルにできる。誰でも簡単に真似できる。スワップポイント売買同値今のところ優れていると感じるのは、この4つです。メリットその1:リピート系スプレッド最狭水準前回の特徴のところでも書いたのですが、みんなのリピート注文の提供スプレッドはリピート系自動売買としては業界最狭水準です。トラリピやループイフダンなど手数料無料の口座も増えたのですが、いずれもスプレッドは広目です。みんなのリピート注文も、スプレッドは裁量トレード系口座に比べれば広いものの、リピート系自動売買を行う口座としては一番条件が良いと思われます。このスプレッド差は、10回や20回の売買で気にするほどのものではありません。半年・1年と売買を重ねれば重ねていくことで、着実に利益の差としてでてくることになります。メリットその2:シンプルなので複雑になりにくい リピート系自動売買は、続けていくうちに設定内容が複雑になりやすい傾向があります。同じ通貨ペアで数種類の設定を動かす。数種類の通貨ペアを動かす。「売り」と「買い」の両方を動かす。手動売買も入れていく。こんな具合で半年も運用していくと、かなり複雑な内容になっていることが往々にしてあります。複雑な状況にしておいて困るのが「相場展開が想定外の動きになった時」です。例えば、両建て系であれば「想定内の往来相場」が続くうちは利益が積み上がります。でも、為替相場が「想定外の領域」に入ると含み損が大きく増える展開に陥ります。この時に、数種類の両建てなど複雑な内容にしていると、想定外の展開への対応が遅れがちになります。これが元で、運用が崩れだすようなことも起こりえます。「みんなのリピート注文」でも「両建て」「数種類の通貨ペアでの運用」などは可能です。でも、同じ通貨ペアで設定を重ねたりはできないので、複雑にはなりにくいのです。メリットその3:誰でも簡単に真似できる。シンプルであるがゆえに、「誰にでも真似しやすい」という部分もメリットと感じています。「簡単」「私と同じようにやってください!」と、どこのブログでも書いてあります。でも、現実のところリピート系自動売買を長く続けている方の設定を真似するのは、なかなか難しいことが多いものです。「みんなのリピート注文」は、そういうことはありません。ストラテジーを決めれば、あとは1本の売買数量を決めて取引開始するだけです。 設定が一つだけなので、同じ自動売買を動かすのは簡単ですし、間違えることもありません。私の場合、これに2つの調整が入ります。手動売買を入れる自動売買を止める・再起動「米ドル円買い」「米ドル円売り」などの手動売買の方針は、記事で定期的にお知らせしています。「自動売買を止める・再起動」は、今のところまだやっていませんが、これも記事でお知らせしていく予定です。 完全自動売買にはしないのか? 私は、それはやらないようにしています。 大きな下げ相場で無限に買い下がる設定にするとどこまで含み損が膨らむか想定できなくなるからです。米ドル円などは、ここ4~5年の間は大きくても10円規模程度動きが中心です。これくらいであれば、無限ナンピン的にリピート系自動売買を放っておいても大損で口座が破綻するような事態は防げました。でも、これからはわかりません。10年くらいまえは、米ドル円でも20円規模の変動もちょこちょこあったからです。ここ4~5年のぬるい変動が今後も続くと想定するのは危険だと思っています。私が、リピート系自動売買で想定しているのは「30円規模の大変動」です。30円規模でも、無理なく続けられる仕掛けと管理を徹底していくことで、読者の皆様にも大けがをしない運用スタイルとして続けて頂けるようにしたいと考えています。メリットその4:スワップポイント売買同値このスワップポイント同値も、私の「みんなのリピート注文」運用では利益上乗せに大きく貢献してくれます。現在、他のリピート系自動売買のスワップポイント差は米ドル円でも25~100円程度あります。参考例 2020年4月28日の米ドル円スワップポイント差ループイフダン 買8円ー売-33円 差25円トラリピ 買2円ー売-98円 差96円トライオート 買8円ー売-38円 差30円「みんなのリピート注文」では、スワップポイント差はゼロです。みんなのリピート注文 4月28日スワップポイント「買5円ー売-5円 差0円」スワップポイント差は、「売り」「買い」の両方を使う投資家のコストになる部分です。仮にですが、1万通貨のをそれぞれの口座で両建てをするとスワップポイント差の累積は以下のようになります。ループイフダン 25×365日=8,125円トラリピ 96×365日=35,040円トライオート 30×365日=10,950円目に見えにくい部分ですが、1万通貨だけでも投資家はこれくらいのコストを負担している感じになっています。スワップポイント差ゼロ口座であれば「これらのコスト負担がゼロになる」はずなのです。この部分は、私の運用では利益上乗せとして貢献してくれるはずです。
参照元:お気楽FX 相場生活入門編