FXオプション ここで利益が増えている2つの要因とは【米ドル円 プットオプション売り】
2019-07-26
「米ドル円三方よし戦略」保有ポジションの含み益が増加してきています。含み益増加要因は2つあります。米ドル円相場が108円台で落ち着きつつある事。保有ポジションの権利行使日が近づいてきている事。保有ポジションは、FXでの「米ドル円買いポジション」と同様の性質を持っています。米ドル円が上昇すれば利益が増加します。一時は107円割れまで下げた米ドル円が、108円台で落ち着ていいることが大きいです。それとともに、保有中のプットオプション売りは、権利行使期日が近づくと利益が出易くなるという特徴を持っています。これは、FXオプションの売買値(プレミアムと呼ばれています)には、「時間的価値」「金利」「ボラティリティ」が入っているためです。これらの諸要素は、権利行使日が近くなってくると減少が激しくなって、プレミアム値は下がりやすくなります。為替が全く変動しなくてもプレミアム値は下がっていく、そんな感じの値動きがはっきりとでてきます。米ドル円がこの水準から大きく下落することが無ければ、ここから利益がジワジワと増加していくだろうと思われます。この取引は、FX+FXオプションによる連携運用で資産を増やしていく運用法「米ドル円三方よし戦略」です。参考記事:米ドル円三方よし戦略この運用法記事を読むのが初めての方は「米ドル円三方よし戦略 概略」から読むのをお勧めします。FXオプションについて理解がある方は、「米ドル円三方よし戦略 FXオプション保有ポジション状況」からお読みになるのがおすすめです。では、現在の状況と今後の方針をご覧くださいませ。米ドル円三方よし戦略 概略この米ドル円三方よし戦略は以下の特徴があります。米ドル円が上がってよし米ドル円が下がってもよし米ドル円が動かなくてもよし米ドル円相場がどのように動いても、自分にとっては良い結果になるはずなのでが、この運用法のポジションです。伊藤忠商事の経営理念などで有名な近江商人の「三方よし」にあやかり、「米ドル円三方よし戦略」と呼んでいます。FXオプションを使うことで、これが可能になります。今回の戦略は、以下のような方に有効です。今回戦略の目論見長期的には円安になるだろうとみている。でも、短期的には円高もありそうだ。円高時に米ドル円買いポジションを有利な値でつくりたい。もしくは、このまま円安になっても利益をとりたい。こう考えている方には、米ドル円がどのように動いても三方よしとなるのが今回の戦略です。こう考えていない方には、三方よしになるとは限らないかもしれないのでご注意ください。日米の経済成長格差を見る限り、一時的には円高傾向となっても、長期的には円安傾向になるのが自然だろうと私はみています。米ドル円買いポジションを持ち続ければ長期的に問題はないと思っています。でも、超長期保有というのはそれなりのリスクも取り続けないといけません。出来るならば「買いポジションを米ドル円が下がったところで作っておきたい」という気持ちもあります。今回の「米ドル円三方よし戦略」でそれができるかもしれません。やり方は簡単です。米ドル円のプットオプション売りを長期保有するだけだからです。プットオプション売りの仕組み米ドル円プットオプション売りは上図のような性質を持ちます。「売り」の性質上、オプション値が上がれば損失・下がれば利益となります。FXオプションの仕組みは下記ページにてまとめています。参考記事:FXオプションの仕組み今後の値動きでどうなるかを列挙するとこうなります。期日までは、米ドル円上げなら下がり(利益増あるいは損失減))、米ドル円下げなら上がる(利益減あるいは損失増)。日数が経てば時間的価値減少とともに下がりやすい(利益増または損失減)。利益が取りやすいものの利益上限は限定される。大きな円高となれば、相応の含み損となる。米ドル円が期日に権利行使価格よりも上がればプレミアム分の利益を受け取れる。米ドル円が期日に権利行使価格よりも下がればプレミアム分の利益を受け取って買いポジションが発生する。つまり、「米ドル円三方よし戦略」に合わせて表現しなおすとこうなります。上げてよし:単純に利益」となります。下げてよし:利益+現在値よりも安値で米ドル円買いポジションを保有できます。動かなくてよし:時間的価値減少により利益が増え易くなります。なんか・・・・本当にそうなるの?・・・・って感じですよね(笑)。どうなるかは、今後の状況でお見せしていきます。尚、要注意は下げ相場です。米ドル円プットオプション売りは、米ドル円買いポジションと同じ宿命を負っています。つまり、米ドル円下げ相場では含み損となるということです。この含み損も、現在値で米ドル円買いポジションを作ったよりは少なくて済むのですが、10円・20円の円高となればそれなりの含み損となりえます。このリスクは、資金管理や損きりで臨機応変に対応していきます。この戦略での大切な条件は、プットオプション売りの権利行使価格を現在値よりも安値を選ぶことです。こうすることで短期的に円高になりそうだと思ったときには、「現在値よりも安値で米ドル円買いポジションを作る布石」としてFXオプションが使えることになります。まあ、この説明は実際にポジションを作って、その推移を見ていかないとわからない部分もあります。今後も、この戦略で作ったポジション状況をお見せしながら、解説させていただきます。米ドル円三方よし戦略 FXオプション保有ポジション状況ここで確認して頂きたいこと。ここでは、現実のポジションをもとに、プットオプション売りの2つのポイントを解説させていただきます。下げ相場:含み損を抑制する効果がどのようなものか上げ相場:利益が限定されるということがどのようなものか参考記事:FXオプションの含み損抑制効果と測定のための基礎資料(米ドル円)つまり、相場が下落したときにFXでの含み損よりも小さくなる、または利益になってしまうという特徴です。現在「米ドル円三方良し戦略」で保有中のポジションがこちらです。米ドル円三方よし戦略で保有中のFXオプションポジションは、4本あります。すべて米ドル円プットオプション売り(FXの米ドル円買いポジションと似た性質を持つ)ポジションです。つまり、「米ドル円が上昇すれば利益・米ドル円が下落すれば損失」ということです。米ドル円現在値は108.618円です。米ドル円プットオプション売り 1本目先程の画像、1番上のポジションです。作成日:2019年3月21日FXオプション内容:米ドル円 プットオプション売り作成時点の米ドル円:110.740円権利行使価格:110.00権利行使期日:9月4日売買数量10万通貨プレミアム:2.358利益上限:2.358×10万通貨=235,800円プレミアム現在値は1.892です。2019年7月26日現在、このポジションの損益状況項目損益プレミアム受取利益235,800円含み損ー189,200円差引損益46,600円table.tbl_hrjz{table-layout:fixed;border-collapse: collapse;}table.tbl_hrjz{width:100%;}table.tbl_hrjz td{padding:5px;background-color:#FFFFFF;}table.tbl_hrjz th.colh{padding:5px;background-color:#4682B4;color:#FFF;}table.tbl_hrjz,table.tbl_hrjz td,table.tbl_hrjz th{border:solid 1px #C0C0C0;}米ドル円110.74円のポジションですので、米ドル円現在値108.618円は2.122円下落している状況です。FXポジションであれば212,200円の含み損となるところですが、現在46,600円の含み益です。米ドル円プットオプション売り 2本目上から2番目のポジションです。作成日:2019年4月26日FXオプション内容:米ドル円 プットオプション売り作成時点の米ドル円:111.600円権利行使価格:111.00円権利行使期日:10月9日売買数量10万通貨プレミアム:2.046利益上限:2.046×10万通貨=204,600円プレミアム現在値は3.154です。2019年7月26日現在、このポジションの損益状況項目損益プレミアム受取利益204,600円含み損ー315,400円差引損益-110,800円ポジションを作ったときの米ドル円値は111.60円でした。111.60-現在値108.618円ですので、そこから2.982円下落しています。10万通貨のFX買いポジションであれば298,200円程度の含み損となっているはずのポジションです。それが110,800円の含み損に抑制されています。米ドル円プットオプション売り 3本目上から3番目のポジションです。作成日:2019年7月5日FXオプション内容:米ドル円 プットオプション売り作成時点の米ドル円:107,825円権利行使価格:107.00円権利行使期日:11月6日売買数量3万通貨プレミアム:1.547利益上限:1,547×3万通貨=46,410円プレミアム現在値は1.121です。2019年7月26日現在、このポジションの損益状況項目損益プレミアム受取利益46,410円含み損ー33,630円差引損益12,780円このポジションは、作成時の米ドル円値107.825円です。現在値は、108.618円ですので、0.793円上昇しています。売買数量3万通貨ですので、FXポジションであれば23,790円の含み益となっているところです。しかしながら、プットオプション売りは「利益上限が決まっている」という特徴があります。このポジションでの利益上限は、46,410円です。このため、このFXオプションポジションの差引損益は12,790円に留まっています。米ドル円プットオプション売り 4本目一番下のポジションです。作成日:2019年7月15日FXオプション内容:米ドル円 プットオプション売り作成時点の米ドル円:107,836円権利行使価格:109.00円権利行使期日:8月7日売買数量5万通貨プレミアム:1.458利益上限:1,458×5万通貨=72,900円プレミアム現在値は0.746です。2019年7月26日現在、このポジションの損益状況項目損益プレミアム受取利益72,900円含み損ー37,300円差引損益35,600円このポジションは、作成時の米ドル円値107.836円です。現在値108.618-107.836円ですので、78.2銭上昇しています。売買数量5万通貨ですので、FX米ドル円買いポジションであれば39,100円の含み益となっているところです。これも、3本目と同様、相場上昇時には利益が限定されるというFXオプションの特徴です。ここまでの利益確定分成績この戦略での総合成績です。項目損益FXオプション部分オプション損益FXオプション損益(保有中)559,710円FXオプション損益(終了分)23,170円①FXオプション合計損益582,880円FX部分FX損益FXスワップポイント受取累計15,320円FX売買損益-91,630円②FX損益合計-76,310円総合計総損益(①+②)総損益506,570円table.tbl_yjno{table-layout:fixed;border-collapse: collapse;}table.tbl_yjno{width:100%;}table.tbl_yjno td{padding:5px;background-color:#FFFFFF;}table.tbl_yjno th.colh{padding:5px;background-color:#4682B4;color:#FFF;}table.tbl_yjno,table.tbl_yjno td,table.tbl_yjno th{border:solid 1px #C0C0C0;}ここまで利益確定した合計金額が、(①+②)総損益の金額です。FXポジションを損きりして、FXオプションで利益を追加した形になっています。まとめと今後の予定保有ポジションの中で、8月7日に権利行使日となっているものが1本あります。その時点の米ドル円値次第ですが、3つの可能性があります。米ドル円109円以上このプットオプション売りの権利行使価格は、109円です。米ドル円が109円以上となった場合は、このポジションは消滅します。ポジション作成時に受け取った利益72,900円がそのままですので、口座残高は増えたままということになります。米ドル円109円未満 FXポジションでそのままいく権利行使日の米ドル円が権利行使価格の109円を下回った場合、FX口座で米ドル円の買いポジションが発生します。この場合、買値109.00円の米ドル円買いポジションです。普通の米ドル円買いポジションですので、スワップポイントも発生します。このFXポジションでそのままいくというのが、2つ目の可能性です。米ドル円109円未満 FXオプション再作成2番目のケースで、FXオプションで更に有利に出来そうなポジションが作れそうであれば、再度米ドル円プットオプションを作成します。これをやる可能性も高いです。実際、8月7日権利行使日のポジションはもともとFXポジションだったものdす。参考記事:米ドル円買値を下げる仕掛け(109.50⇒109.00円)の実行と解説FXオプション⇒FX⇒FXオプション・・・という流れで運用してきたポジションです。これがまたFXオプションに戻るという感じになります。FXオプションは、使い方次第でこれまでのFXにはない方法でリスクを下げていくこともできます。この「米ドル円三方良し戦略」では、プットオプションを使った低リスク運用をお見せしています。FXオプションは、特徴を理解して使っていけば、強力な武器にできます。「売り」「買い」の両方が出来るFXオプション取引を提供しているのは、日本ではサクゾバンク証券のみです。FXオプション口座は、FX口座開設後に手続きできます。FXオプション運用の主要ページFXオプションの特徴と運用状況FXオプションについて米ドル円三方よし戦略 FXオプション運用記録含み損抑制効果とその「限界」のまとめ FXオプションリスクサイト内他記事お気楽FX 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