
この記事の要点
- ゴールドマン運用の約16兆円米国債MMFがリンクで提供開始
- 30社超参加の機関向け決済網で待機資金の利回り運用が可能に
16兆円の米国債MMF、リンクで提供
Avalanche(アバランチ)の公式Xアカウントは2026年9月29日、ゴールドマン・サックスが運用する米国債マネー・マーケット・ファンド(MMF)が、機関向け決済ネットワーク「Lynq(リンク)」を通じて提供開始されたと明らかにしました。
対象となったのは、運用資産が約1,000億ドル(約15.7兆円)規模の「FTIXX」で、リンクを共同で支えるティーゼロ(tZERO)も28日、その取り扱い開始を正式に発表しています。
リンクにはB2C2やウィンターミュート(Wintermute)、ギャラクシー(Galaxy)、ファルコンエックス(FalconX)、ファイアブロックス(Fireblocks)など30社を超える機関向けデジタル資産企業が参加しており、条件を満たす米国の参加者がFTIXXへアクセスできるようになります。
対象となる参加者は、取引の合間に生じる待機資金をリンク上で運用し、次の取引までの間も利回りを得られる形となっています。
BREAKING: Goldman Sachs is bringing its $100B flagship Treasury fund to Avalanche
The fund will be offered through Lynq, a private, permissioned Avalanche L1 used by 30+ institutional digital asset firms, including B2C2, Wintermute, Galaxy, FalconX, and Fireblocks.
This gives… pic.twitter.com/QW1aJ1Fvsh
— Avalanche
(@avax) September 28, 2026
ゴールドマン・サックスが、運用規模1,000億ドルの主要な米国債ファンドをアバランチ上で提供します。(中略)
これにより機関投資家は、普段利用しているデジタル資産インフラから資金を移すことなく、取引の合間に余剰資金を運用し、利回りを得られるようになります。
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アバランチ活用でリンクの決済基盤を拡張
リンク開発3社と累計2.5兆ドルの処理実績
FTIXXの提供先となったリンクは、ティーゼロとアルカラボ(Arca Labs)、タサット(Tassat)が共同で開発し、2025年7月に稼働しました。
リンクは機関向けのリアルタイム決済網として設計され、資金を移動させるだけでなく、取引までの待機資金から利回りを得られる機能も組み込まれています。
開発に加わったタサットは、かつてシグネチャー・バンクの決済網「シグネット(Signet)」に基盤技術を提供しており、同社の決済システム全体では累計2.5兆ドル(約393兆円)超の取引を処理してきたと説明しています。
AVAX専用L1で即時決済と外部接続を両立
その後タサットは2026年4月29日、リンクの基盤をアバランチの技術を使った専用の許可型L1(レイヤー1)へ移行したと明らかにしました。
同社は、即時に近いファイナリティ(取引確定)と低遅延の処理によって、リアルタイム決済に求められる速度と確実性を確保したと説明しています。
許可型の環境を採用する一方、リンクはアバランチのパーミッションレスなC-Chain(Cチェーン)との相互運用性も維持しています。
タサットによると、これにより機関向けに求められるプライバシーとガバナンスを保ちながら、外部で発行された資産との接続範囲も広げられるとしています。
トークン化せず既存MMFへの経路を新設
こうして整備された決済基盤に加わったFTIXXについて、ティーゼロはファンド自体をトークン化せず、既存の米国債MMFへのアクセス経路をリンク上に設けたと説明しています。
アクセスを担うのはティーゼロ傘下のティーゼロ・セキュリティーズ(tZERO Securities)で、規制下のブローカーディーラー機能を通じて対象者の売買を仲介します。
これにより、資格要件を満たす米国の参加者は、リンクから離れることなくFTIXXへアクセスし、取引の合間に生じる資金を運用できる形となっています。
TFNDに続く2本目、運用の選択肢が拡大
リンクではFTIXXに先行して、タサットの利回り付きファンド「TFND」も稼働しています。
同ブログによると、TFNDはすでに約9,000万ドル(約140億円)の資産を集め、参加者に23万5,000ドル(約3,700万円)超の利息を分配してきました。
FTIXXが加わったことで、リンクの参加機関はゴールドマン・サックスが運用する大規模な米国債ファンドも選べるようになり、取引の合間の資金運用の幅がさらに広がっています。
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ゴールドマンが示すRWA活用の2つの道
FTIXXのリンク提供に加え、ゴールドマン・サックスは2025年7月、BNYメロン(バンク・オブ・ニューヨーク・メロン)と組み、米国初とされるトークン化MMFの提供を発表していました。
2025年の取り組みではファンド自体をトークン化しており、既存金融商品へのアクセス経路を設けたFTIXXとは異なる方式となっています。
ゴールドマン・サックスが関わるMMFでは、金融商品そのものをデジタル化する手法と、既存商品を維持したままブロックチェーン基盤へ接続する手法の双方が採用されています。
米国の金融市場でRWA(現実資産)トークン化やブロックチェーン基盤の決済インフラ整備が進むなか、今回のFTIXXは既存の金融商品を維持したまま、許可型Avalanche L1を使うリンクへ接続する形で提供が始まっています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=157.32 円)
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Source:Avalanche X投稿
サムネイル:AIによる生成画像
(@avax) 






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