ARK幹部「ハイパーリキッドはジェミニを買うべき」株価急落で好機に

この記事の要点

  • ARK幹部、ハイパーリキッドにジェミニ買収を提言
  • 時価総額85%超減、米国規制基盤に買収価値

「ジェミニを買収すべき」ARK幹部提言

米投資会社ARK Invest(アーク・インベスト)のデジタル資産研究部長ロレンツォ・ヴァレンテ氏は2026年8月21日、分散型取引所Hyperliquid(ハイパーリキッド)に対し、米仮想通貨取引所Gemini(ジェミニ)の買収を提案しました。

同氏は、ジェミニがナスダック上場後の株価下落で企業価値を大きく落としている点を挙げ、豊富な資金を持つハイパーリキッドにとって十分に狙える買収対象だとしています。

買収の大きな狙いはジェミニが持つ米国の規制基盤にあり、ヴァレンテ氏は同社を取得することで、ハイパーリキッドが米国市場への参入基盤を確保できるとみています。

ハイパーリキッドはすでにCFTCやSECと米国展開に向けた協議を進めており、ヴァレンテ氏は巨額のキャッシュフローと準備金をトークンの買い戻しや償却に充て続けるよりも、ジェミニ買収など攻めの投資に振り向けるべきだと訴えました。

ハイパーリキッドは現在、CFTCやSECと、米国の規制下にある企業がハイパーリキッドのパブリックブロックチェーン上で無期限先物を提供するための仕組みについて協議しています。

規制対応を担う企業がサービスを提供し、取引や決済にはハイパーリキッドのブロックチェーンを活用する形が想定されています。

私は、この構想をさらに一歩進めるべきだと考えています。

それは、ハイパーリキッドがジェミニのような米国の規制対応プラットフォームを買収し、米国におけるHIP-3/HIP-4の規制対応拠点として活用することです。(後略)

ジェミニ時価総額急落で買収対象として浮上

ジェミニ株価、上場時から85%超下落

ヴァレンテ氏によると、ジェミニは2025年9月にNasdaq(ティッカー:GEMI)へ上場した際、時価総額が約33億ドル(約5,250億円)に達していました。

その後の株価下落で時価総額は85%超縮小して約4.5億ドル(約715億円)となり、同氏はジェミニが保有する米国の規制ライセンスだけでも約2億ドル(約318億円)の価値があるとみています。

取引所収益38%減、ユーザーは増加

ジェミニの事業規模が縮小するなか、2026年8月13日に公表された2026年第2四半期決算では、総収益が前年同期比37%増の4,550万ドル(約72億円)となりました。

ただし主力の取引所収益は前年同期比38%減の1,250万ドル(約20億円)にとどまり、四半期の現物取引高も前年の113億ドル(約1.80兆円)から38億ドル(約6,040億円)まで落ち込んでいます。

プラットフォーム上の資産総額も前年同期の182億ドルから84億ドル(約1.34兆円)へ減少した一方、月間取引ユーザー数は11%増の58万人となりました。

海外事業でも縮小が続き、ジェミニは2026年2月以降に英国・EU・豪州での事業を縮小しており、ヴァレンテ氏によると従業員数もピーク時から約40%減の約402名まで減少しています。

それでも同氏は、クレジットカード事業に約10万6,000人のアクティブ利用者、予測市場に約2万7,000人のトレーダーを抱えているとして、取引事業の縮小後も収益につながる顧客基盤が残っていると指摘しています。

「HYPE準備金の約2%で買収可能」

一方、ヴァレンテ氏の試算では、ハイパーリキッドがコミュニティ準備金約3億8,900万HYPEのうち約790万HYPE(約5.5億ドル)を充てれば、ジェミニを買収できるとしています。

約790万HYPEは準備金の約2%、最大供給量の1%未満、流通時価総額の約3%に相当し、ジェミニの現在の時価総額に約20%のプレミアムを上乗せしても買収できる規模となっています。

買収主体についてはプロトコルや財団が直接取得する形を避け、Hyper Foundationが出資するデラウェア州の持株会社を設立し、ジェミニ傘下の規制事業を維持したまま取得する枠組みをヴァレンテ氏は想定しています。

規制事業者買収、業界で相次ぐ動き

規制事業者の買収を通じて事業基盤を獲得した例もあり、予測市場Polymarket(ポリマーケット)は2025年7月、CFTC認可の取引所QCEXを1億1,200万ドル(約178億円)で買収しています。

Kraken(クラーケン)の親会社Paywardも2026年4月、3種類のCFTCライセンスを持つBitnomialを最大5億5,000万ドル(約874億円)で買収しました。

ジェミニの時価総額はすでにこれらの買収額を下回っており、ヴァレンテ氏はPolymarketやクラーケンの事例と比較しても、規制基盤や既存事業を含むジェミニの買収余地は大きいとみています。

ハイパーリキッド米国参入と買収案の現在地

米国ではオンチェーン由来のデリバティブ取引を国内市場に取り込む動きがみられ、CFTCは2026年5月、Kalshi(カルシ)のビットコイン無期限先物を初めて正式承認しました。

同月にはCoinbase(コインベース)に対しても、Deribit(デリビット)を通じた無期限先物取引を認めるノーアクションレター(不処分の通知)が示されました。

ヴァレンテ氏は米国参入の選択肢としてジェミニの買収を提案する一方、ジェミニではウィンクルボス兄弟が1株につき10議決権を持つクラスB株式を通じて議決権の約94.7%を握っており、実現には両氏の同意が欠かせないと説明しています。

現時点ではヴァレンテ氏個人の提案にとどまっており、ハイパーリキッドとジェミニの双方が買収案にどう反応するかに関心が集まっています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=158.96 円)

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Source:ロレンツォ・ヴァレンテ氏X投稿 / Gemini2026年第2四半期決算
サムネイル:AIによる生成画像

参照元:仮想通貨ニュース最新一覧【毎日更新】 - 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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