
偽「Zksync.jp」トークンで資金詐取か
合成麻薬「フェンタニル」の前駆体(製造に必要な原料化学物質)を米国へ不正輸出していたとされる中国系組織が、日本の拠点を通じて大規模な暗号資産(仮想通貨)詐欺に関与していた疑いがある。「日本経済新聞」が6月22日に報じた。
報道によると、同組織は日本のドメインを使い、暗号資産ユーザーを対象に偽トークン発行・流通させていた疑いがある。問題となっているのは「Zksync.jp」と称する偽トークンで、イーサリアム(Ethereum)のレイヤー2ネットワーク「ジーケーシンク(ZKsync)」を装ったものとみられる。正規のZKsyncプロジェクトとは無関係だ。
同詐欺では、日本を含む世界の利用者から資金をだまし取っていたとされ、被害額は数億円規模に上る可能性があるという。
日経は、米国の裁判資料で開示された暗号資産ウォレットアドレスをもとに、関連する資金の流れを解析したという。その結果、同組織の日本側拠点とされる「フィルスキ(FIRSKY)」の存続期間中に、複数の金融詐欺グループや米制裁対象に関連するアドレスとの暗号資産取引が120件超確認されたとのことだ。
同組織の中核とされるのは、中国湖北省武漢の化学品メーカー「湖北アマーベル・バイオテック(Hubei Amarvel Biotech)」だ。米司法省によると、同社幹部のワン・チンジョウ(Qingzhou Wang)氏とチェン・イーイー(Yiyi Chen)氏は、フェンタニル前駆体の米国への輸入共謀および資金洗浄の罪で2025年2月に有罪評決を受け、その後、それぞれ禁錮25年と15年を言い渡されている。
また、国際調査報道機関ベリングキャット(Bellingcat)は2025年8月、日経との共同調査として、Hubei Amarvel Biotechと日本に登記されたFIRSKYの関係を報告していた。同調査では、FIRSKYが名古屋に登記されていたことや、両社が同一ネットワークの一部だった可能性が指摘されていた。
なお暗号資産詐欺をめぐっては、ブロックチェーン分析企業チェイナリシス(Chainalysis)が1月に公開した「2026 Crypto Crime Report」によると、22025年に暗号資産詐欺・不正による被害額は推計で170億ドルに上る可能性があると報告されている。同レポートでは、なりすまし詐欺が前年比1,400%増加し、AIを使った詐欺は従来型の詐欺より4.5倍収益性が高かったとされる。
参考:日経新聞・米司法省・ベリングキャット・チェイナリシス
画像:PIXTA
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参照元:ニュース – あたらしい経済


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