
ノビテックスが米制裁対象に
米国が、イラン最大の暗号資産(仮想通貨)取引所「ノビテックス(Nobitex)」に対する制裁を6月2日に発表した。米国は同取引所について、イラン政府および制裁対象の国家機関による欧米の制裁回避を可能にしていたと非難している。
今回の新たな制裁は、ロイターが5月1日に公開した調査報道を受けたものだ。同報道では、ノビテックスが、イラン中央銀行およびイラン革命防衛隊(IRGC)のために数億ドル規模の資金処理に使われる並行金融システムの中核的な結節点になっていた実態が示された。また同報道では、政府によるインターネット遮断後もノビテックスが運営を継続し、数百万ドル規模の取引を処理していたことも明らかにされた。
スコット・ベッセント(Scott Bessent)米財務長官は声明で、「イラン経済が急落するなか、同体制は制裁回避や国外への富の移転を含む自らの腐敗した目的のために、デジタル資産技術を取り込むことを選んだ」と述べた。
ロイターの調査報道では、ノビテックスが、イランで最も有力な一族の一つに属し、新最高指導者モジュタバ・ハメネイ(Mojtaba Khamenei)師と近い関係を持つ兄弟2人によって支配されていることが示された。この2人は、イスラム共和国で最も影響力のある名門一族の一つであるハラジ(Kharrazi)家のメンバーだ。法人記録によると、同取引所の設立当初、この兄弟は同家のメンバーがほとんど使用しない姓で記載されていた。
米財務省は6月2日、この兄弟であるセイエド・モハマド・アリ・アガミール・モハマド・アリ(Seyed Mohammad Ali Aghamir Mohammad Ali)氏と、セイエド・モハマド・アガミール・モハマド・アリ(Seyed Mohammad Aghamir Mohammad Ali)氏についても、個別に制裁対象に指定したと発表した。あわせて、同取引所の会長・共同創業者で元CEOのアミール・ホセイン・ラド(Amir Hossein Rad)氏、および現CEOのセイエド・アリ・ホーイー(Seyed Ali Khoee)氏も制裁対象に指定された。
米財務省は声明で、ノビテックスがイラン政府に「重要な支援」を提供し、IRGCおよびイラン中央銀行に関連する「相当数」のデジタル取引を促進していたと説明した。また同省は、「米国によるイランでの戦闘作戦の開始後、ノビテックスはインターネット遮断にもかかわらず、体制の富を守るため、資産や資金を保護し、イラン国外へ移動させる役割を果たした」と述べた。
ノビテックスからは制裁に関するコメントを得られなかった。制裁はイランの通常営業時間後に発表された。
ノビテックスは4月にロイターへ送付したメール声明で、政府との直接的な関係はないとし、国家を支援したことを否定していた。同社は、違法資金がノビテックスを通じて移動していたとしても、それは経営陣の承認や認識なしに行われたものだと説明した。また同社は、この兄弟2人が別の身元を使用したり、身元を変更したりしたことは一度もないとも述べた。
※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
US sanctions Iran’s largest crypto exchange over IRGC links
(Reporting by Gavin Finch; Editing by Lori Hinnant)
翻訳:大津賀新也(あたらしい経済)
画像:Reuters
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参照元:ニュース – あたらしい経済


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