
2026年後半にも統合開始か
米大手テック企業のメタ(Meta)が、2026年後半にもステーブルコイン分野へ再参入する計画を進めていると、「米コインデスク(CoinDesk)」が関係者情報として2月25日に報じた。
報道によると、Metaはドル連動型トークンを活用した決済統合を検討しており、第三者ベンダーと連携してステーブルコイン決済を実装する方針だという。計画はまだ非公開で、事情に詳しい3人の関係者が匿名で明らかにしたとされる。
Metaは今年後半の早い段階で統合を開始することを目指しており、新たなウォレットの導入も検討しているという。
関係者の1人によれば、Metaはステーブルコイン決済を管理するための外部企業に対し、提案依頼書を送付しているという。その企業には、米決済企業ストライプ(Stripe)が有力な候補として挙がっているとされる。
ストライプはステーブルコイン関連企業ブリッジ(Bridge)の買収を進め、2025年2月に買収完了を発表。暗号資産(仮想通貨)分野でのインフラ拡充を進めている。さらに、ストライプのCEOであるパトリック・コリソン(Patrick Collison)氏は2025年4月にMetaの取締役会へ参加している。
ちなみにストライプはデジタル決済の先駆者ペイパル(PayPal)または同社資産の一部の買収を検討していることが2月24日に報じられている。
なおMeta、ストライプ、ブリッジはいずれも本件に関するコメントには応じていないと報じられている。
Metaは2019年に独自ステーブルコイン「リブラ(Libra)」を発表したが、当時は規制当局や米議会から強い反発を受け、最終的に2022年初頭にプロジェクトは終了し、関連資産は売却された。なおリブラは後にディエム(Diem)へ改称している。
Metaは2022年、「メタペイ(META PAY)」と呼ばれるプラットフォームに関する商標申請を行い、デジタル通貨、仮想通貨、暗号通貨、デジタル及びブロックチェーン資産、デジタル化資産、デジタルトークン、クリプトトークン及びユーティリティトークンの金融取引及び交換を可能にする投資家のためのオンラインソーシャルネットワーキングサービス、ユーザー認証サービスの提供」を目指していた。
今回の動きはその再挑戦となる可能性がある。
2019年当時と比べ、現在の米国の規制環境は大きく変化している。報道では、米国で複数の暗号資産関連規制が進行中であり、トランプ大統領による「ジーニアス法(GENIUS Act)」によって、米国におけるステーブルコイン発行の法的枠組みが初めて整備されたことも背景にあると指摘されている。
もっとも、具体的な発行体規制については現在も策定段階にある。
Metaはフェイスブック(Facebook)、インスタグラム(Instagram)、ワッツアップ(WhatsApp)を傘下に持ち、世界で30億人超のユーザー基盤を有する。ステーブルコインを導入すれば、従来の銀行手数料を回避しながら、SNS内での決済や越境送金機能を拡充できる可能性がある。
またこの動きは、決済機能の内製化を目指すイーロン・マスク(Elon Musk)氏率いるXや、メッセージングアプリテレグラム(Telegram)などとの競争を一段と強めることにもつながる可能性がある。
Xは昨年6月、X上で金融活動の全てを行えるようにするスーパーアプリ化構想を明かしていた。Xはすでに米決済大手Visaと提携し、デジタルウォレットおよびP2P決済サービス「X Money」をリリース予定であることを発表していた。
またテレグラムは、アプリ内で利用できる暗号資産ウォレット「ウォレットインテレグラム(Wallet in Telegram)」をローンチしている。同ウォレットを開発するオープンプラットフォーム(The Open Platform:TOP)は昨年7月、シリーズAラウンドで2,850万ドル(約41.4億円)を調達し、ユニコーン企業入りを果たしている。
参考:報道
画像:Reuters
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参照元:ニュース – あたらしい経済

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