1,190兆円の「待機資金」ビットコインの反発材料となるか、米利下げ局面で浮上

この記事の要点

  • マシュー・ハイランド氏が2026年2月23日に分析を投稿
  • 米MMF資産7.77兆ドルの滞留状況を提示
  • FRB利下げ開始から522日経過と指摘
  • 歴史的に資金流出期に入る可能性を示唆
  • ビットコインなどリスク資産への波及が焦点

米MMF資産7.77兆ドル、資金シフト期待が浮上

米国のマネーマーケットファンドに滞留する約7.77兆ドル(約1,190兆円)の資金について、仮想通貨アナリストのマシュー・ハイランド氏は2026年2月23日、自身のX(旧Twitter)への投稿で、その影響が市場にまだ十分に及んでいないとの見解を示しました。

同氏が添付したチャートでは、米国のマネーマーケットファンドの総資産が直近で約7.77兆ドル(約1,190兆円)に達している状況が示されています。

MMF総資産の画像画像:ハイランド氏X投稿

こうした資金動向について、同氏はFRB(米連邦準備制度理事会)が利下げを開始してから522日が経過した点を指摘しています。

過去の利下げ局面では、開始からおよそ500〜1,000日後にマネーマーケットファンドから資金が流出し、市場へ向かう傾向があるとの見方を示しました。

利下げ開始から522日が経過した現在、約7.7兆ドルの待機資金が市場へ流入し始める時期に入った可能性があり、ビットコイン(BTC)などリスク資産への資金再配分の動向に注目が集まっています。

MMF資金の再配分シナリオ、債券からリスク資産へ

ICI週次データで見るマネーマーケットファンド資産の構造

こうした待機資金の存在の背景には、FRBの金利低下に伴うマネーマーケットファンドのリターン縮小があります。

投資信託協会(ICI)の週次データによると、2026年2月18日時点のマネーマーケットファンド総資産は7兆7,910億ドル(約1,190兆円)に達しました。

内訳は政府系ファンドが6兆4,050億ドル(約980兆円)、プライムファンドが1兆2,420億ドル(約190兆円)、免税ファンドが1,440億ドル(約2.2兆円)となっています。

これらの資産の大半は米国債などの短期金融資産で運用されており、安全性を重視した待機資金としての性格を持っています。

実効FF金利低下、利回り縮小が進行

こうした巨額の待機資金の動向を左右する要因の一つが「FRBの政策金利」とされています。

実効フェデラルファンド金利(※1)は2026年1月時点で3.64%と、2025年9月の4.22%から低下しました。これに伴いマネーマーケットファンドの利回りも低下しており、安全資産としての魅力が相対的に弱まっています。


※1:米国の金融機関同士が資金を貸し借りする際の実質的な短期金利

マネーマーケットファンドから資金が流出した場合、まず債券などへの配分が拡大すると見られていますが、利回り低下が進むほど株式やビットコインなどリスク資産への資金移動が進む可能性も指摘されています。

390億ドル流入のインパクト、ビットコイン市場への波及

仮にマネーマーケットファンド総資産の0.5%が仮想通貨市場に向かった場合、約390億ドル(約6兆円)の規模になるとの試算もあります。

この数字は、米国のビットコイン現物ETF(上場投資信託)がこれまでに集めた累計純流入額約540億ドル(約8.4兆円)と比較しても無視できない水準です。

一方で、マネーマーケットファンドに滞留する資金の約60%は機関投資家が保有しており、運転資金や信用枠の裏付けなど実務的な目的を持つ資金が多く含まれています。

このため、全額がリスク資産に向かうわけではなく、移動の規模やスピードは金利の低下幅や投資マンデートの変更に左右されると投資信託協会は指摘しています。

FRBが2025年12月に公表した経済見通しでは、政策金利の中央値が2026年末に3.4%、2027年末に3.1%と段階的に低下するシナリオが示されています。

こうした金利低下が続いた場合、マネーマーケットファンドのリターンはさらに縮小し、待機資金がリスク資産へ再配分される動きが強まる可能性があります。

FRB利下げ進行、MMF資金移動が次の焦点

マネーマーケットファンドからの資金シフト期待が高まる一方で、足元のビットコイン市場では短期的な調整が続いています。

米国の現物ビットコインETFからは2026年に入って以降、累計で約45億ドル(約6,980億円)の資金が流出しており、5週間以上にわたる純流出が記録されました。

ETFからの資金流出や地政学リスクを背景に、ビットコイン市場では価格調整が続いています。

こうした短期的な資金流出が見られる一方で、機関投資家の長期的な投資姿勢には大きな変化が見られていません。

仮想通貨取引所BitMEX(ビットメックス)共同創設者のアーサー・ヘイズ氏は2月23日、自身のXでビットコインを含む保有銘柄を公開し、価格下落局面でも保有を継続していることを明らかにしました。

FRBの利下げ開始から522日が経過しており、マネーマーケットファンドに滞留する約7.7兆ドルの資金が今後市場へ流入するかどうかが、ビットコイン市場を取り巻く資金動向の焦点となっています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=154.74 円

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Source:マシュー・ハイランド氏X投稿
サムネイル:AIによる生成画像

参照元:ニュース – 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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