
「Gemini 2.0」として予測市場と米国集中を打ち出す
暗号資産(仮想通貨)取引所を運営する「ジェミナイ(Gemini)」 が、「従業員削減」、「予測市場マーケットプレイスへの注力」、「米国市場への集中」という3点を柱とする方針を2月5日に発表した。この方針は同社公式ブログで、「ジェミナイ2.0(Gemini 2.0)」と銘打ち、明らかにされたものだ。ジェミナイは、米国市場を主戦場としながら、AI活用を前提とした組織体制と新たな中核プロダクトを組み合わせることで、今後の事業展開を進めていく考えとしている。
ジェミナイは、米国を拠点に暗号資産取引所や関連金融サービスを展開する企業だ。ウィンクルボス兄弟として知られるキャメロン・ウィンクルボス(Cameron Winklevoss)氏とタイラー・ウィンクルボス(Tyler Winklevoss)氏によって2014年に設立された。同社はビットコイン取引所として事業を開始し、その後複数の暗号資産の取引や関連金融サービスへと提供領域を拡大してきた。一方で近年は、AI技術の進展や予測市場の登場が、同社の事業運営や市場環境を大きく変えつつあるとしている。
「ジェミナイ2.0」のにおける「従業員削減」では、AI活用による生産性向上を背景に組織規模を縮小するとのこと。同社は2022年に従業員数約1,100人でピークを迎えた後、2025年末時点でその約50%の規模となっており、今回さらに約25%の追加削減を行うという。同社は、適切なツールを活用する小規模な組織の方が、より速く効率的にミッションを遂行できるとしている。
2つ目の「予測市場マーケットプレイスへの注力」でジェミナイは、予測市場を同社の今後の中核プロダクトとして位置付ける方針だ。ジェミナイは、予測市場が将来的に現在の資本市場と同等、もしくはそれ以上の規模になり得るとの見立てを示した。
自社の予測市場サービス「ジェミナイ・プロディクションズ(Gemini Predictions)」は、昨年12月中旬の開始以降、1万人以上のユーザーが累計2,400万ドル(約37.5億円)超を取引したとしている。同社は、この予測市場をアプリ体験のより中心に据える方針だ。
具体的には、予測市場マーケットプレイスを今後の新たな中核プロダクトとして位置付け、「お金と市場の未来」を扱うスーパーアプリの構築を進める考えだとしている。
そして3つ目「米国市場への集中」でジェミナイは、需要の不足や運営の複雑化、コスト構造の上昇を理由に、英国、EU(欧州連合)、豪州市場から撤退する方針を示した。世界で最も成熟した資本市場を持つ米国が、引き続き同社の主戦場になるとしている。
今回の「ジェミナイ2.0」は、事業領域の拡大よりも、暗号資産取引所と予測市場という2つの軸に経営資源を集中させ、組織や地域を絞り込むことで効率的な事業運営を目指す方針を示したものとなった。
なお予測市場とは、政治や選挙、スポーツ、経済指標、企業の意思決定など「将来の出来事の結果」に連動する契約を売買し、その価格(オッズ)から、市場参加者の集合知としての「起こる確率」を示す仕組みだ。
A message on @Gemini 2.0 — AI, prediction markets, and focus.https://t.co/aObX0u5N7U
— Cameron Winklevoss (@cameron) February 5, 2026
参考:ジェミナイ
画像:Reuters
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参照元:ニュース – あたらしい経済


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