バイナンス、豪州でPayIDと銀行振込による豪ドル入出金を再開

2年以上ぶりに銀行送金を再開

大手海外暗号資産(仮想通貨)取引所のバイナンス(Binance)が、オーストラリアの全ユーザーを対象に、PayIDおよび銀行振込による豪ドル(AUD)の入出金機能を1月16日より全ユーザー向けに再開した。これは、同社の現地法人であるバイナンス・オーストラリアが、国内銀行との取引停止により2年以上にわたって制限されていた法定通貨チャネルを復活させたものだ。

今回の再開により、オーストラリアのユーザーは、銀行口座とバイナンス間で直接AUDを入出金できるようになる。PayIDや銀行振込を通じたオンランプ・オフランプの提供は、同社にとって2023年半ば以来初めてとなる。バイナンスによると、この機能はここ数か月にわたり一部ユーザーを対象に段階的に提供されており、今回の発表で全ユーザーに拡大された格好だ。

PayIDは、電話番号やメールアドレスなどの識別子を用いて即時送金が可能なオーストラリアのリアルタイム決済システムだ。現地では多くの暗号資産取引所がPayIDに対応しており、バイナンスが同機能を失っていた期間中、同社ユーザーはデビットカードやクレジットカードによる入金に限定されていた。これにより手数料負担の増加や取引の柔軟性低下が生じ、競合他社と比べて不利な状況に置かれていた。

また暗号資産メディア「ディクリプト(Decrypt)」が伝えたバイナンス実施の調査内容によると、多くの暗号資産ユーザーが制限のない法定通貨入出金を期待しており、一部の利用者は暗号資産を購入しやすくするために銀行を変更したと回答したという。

なお再開されたフィアット決済基盤は、オーストラリアのフィンテック企業であるボルト・フィナンシャル・グループ(Bolt Financial Group)が提供しているという。バイナンスは、今回の段階的なロールアウトについて「銀行および規制当局の期待に応えるためのセーフガードを反映したもの」だとしている。

バイナンス・オーストラリアはこれまで、マネーロンダリング対策(AML)をめぐるオーストラリア当局の監視などの厳しい規制環境に直面していた。

なお、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)は2024年12月、バイナンスの現地デリバティブ事業について、リテール顧客を誤ってホールセール顧客に分類し、消費者保護を受けられない状態にしていたとして提訴した。

ASICは2023年に同事業の金融サービスライセンスを取り消しており、これまでに対象顧客への補償も監督している。

参考:報道
画像:iStock/Abscent84・NatanaelGinting

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参照元:ニュース – あたらしい経済

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