Aave DAO、ブランド資産のDAO移管案を否決。ガバナンス巡り議論

アーベでブランド資産のDAO管理是非を問う投票を実施

分散型金融(DeFi)プロトコル「アーベ(Aave)」の分散型自律組織(DAO)であるアーベDAO(Aave DAO)が、アーベのブランド資産をDAO管理下に移管する提案を否決した。アーベDAOは12月26日までにガバナンス投票の結果を公表した。

投票は、アーベのブランド資産をアーべの主要開発会社であるアーべ・ラボ(Aave Labs)からDAO管理下に移すかどうかを問うものだった。ブランド資産とは、具体的にはドメインやソーシャルメディアアカウント、商標などを指す。結果は、反対が55.29%、棄権が41.21%、賛成が3.5%となり、賛成以外が全体の96.5%を占める結果となった。

この提案は、元アーベ・ラボCTOのエルネスト・ボアド(Ernesto Boado)氏が12月16日にDAOのガバナンスフォーラムへ投稿したものだ。ボアド氏は、アーベのブランド資産が特定企業の裁量で管理されている現状について、長期的にDAOの自律性を損なう可能性があるとの懸念を示している。アーベは元々ICOを通じてトークン保有者の資金で立ち上げられ、分散型ガバナンスを理念としてきた点を踏まえ、ブランド資産をDAOで管理するべきというのがボアド氏の主張だ。

一方でアーベ・ラボ側は、フロントエンドは同社が独自に開発したプロダクトであり、その収益は正当な対価であるとの立場を示している。こうした認識の違いが、今回のブランド資産移管を巡る議論につながった。

今回の議論の発端には、アーベ・ラボが12月に分散型取引所アグリゲーター「カウ・スワップ(CoW Swap)」を統合した際、スワップ手数料がDAOの資金庫ではなくアーベ・ラボ側のウォレットに流入していたことがある。アーベDAO側からは、トークン保有者が資金を提供して構築されたプロトコルから生じる収益が、私企業側に帰属している点を問題視する声がコミュニティから上がっていたとのこと。

コミュニティ内では、アーベDAOがオンチェーンのガバナンスに加えて、ブランドやドメインといったオフチェーン資産まで管理すべきかどうかを巡り、意見が分かれている。

DAOによる管理を支持する立場は、ブランドの利用を巡る利害不一致を防ぐ必要性を指摘する。一方で、DAOはスマートコントラクトの管理に集中すべきであり、ブランド運営などの実務は専門組織に委ねた方が合理的だとする見解も示されている。今回の投票では、棄権が41.21%と高水準となった点も特徴だ。

なお、この投票結果を受けアーベの創業者であるスタニ・クレチョフ(Stani Kulechov)氏は12月26日、自身のXアカウントで見解を公表した。同氏は今回の投票について、アーベ・ラボとAAVEトークン保有者の関係性に関する重要な問いを投げかけるものだったと述べた。その上で、議論や意見の相違は分散型ガバナンスに不可欠なプロセスであり、アーベの長期的な健全性にとって重要だとの認識を示している。

また、アーベ・ラボが開発するプロダクトとアーベDAOおよびAAVEトークン保有者との経済的な関係性について十分に説明できていなかった点があったとし、今後はより明確に説明していく考えも示した。

 

参考:アーべDAO
画像:iStocks/Rawpixel

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参照元:ニュース – あたらしい経済

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