
国内企業がAIエージェント自律決済の実用性を検証
ブロックチェーン開発を手がけるコムロックラボ(Komlock lab)が、国内AI上場企業のTDSE(ティディエスイー)と連携し、AIエージェントが人間の介在なく自律的に決済を行う「エージェンティック・コマース(Agentic Commerce)」分野における実証実験を開始すると12月24日に発表した。
コムロックラボは、ブロックチェーン技術を活用したシステム開発や技術導入支援を手がける国内企業だ。Web3領域におけるプロジェクト開発支援などを行っており、今回の実証ではAIエージェントの自律決済に関するブロックチェーン基盤の実装を担う。
一方、TDSEはデータ分析およびAI活用を主軸とする国内上場企業で、ビッグデータ解析やAIソリューションの提供を行っている。
両社は、AIエージェントが業務や購買を自律的に行う次世代のEコマースへの移行が進む一方、既存の金融インフラが人や法人といった「人格」への紐づけを前提としている点や、少額かつ即時の取引(マイクロペイメント)が手数料構造上実現しにくい点を課題として挙げている。
今回の実証では、TDSEが有するデータ分析・AI技術およびAIエージェント構築技術と、コムロックラボのAIエージェント向け自律決済およびブロックチェーン技術を組み合わせ、日本円建てステーブルコイン「JPYC」を活用した自律決済モデルの検証を行う。
具体的には、TDSEが運営するリサーチ型テキストマイニングツール「カイゾード(KAIZODE)」のデータ資産および分析アルゴリズムを活用し、分析機能をAIエージェントが利用可能なAPIとして試験的に提供する。
AIが特定商品のレビュー分析結果の取得が必要と判断した場合に、JPYCを用いて自律的に決済し、データを取得するフローを構築・検証することで、AIエージェントのユーザビリティやマイクロペイメントの実用性を評価するとしている。
なお、コムロックラボの最高技術責任者(CTO)であるナツキ・ヤマグチ(Natsuki Yamaguchi)氏は、自身のXアカウントで同実証実験においてエージェント間決済プロトコル「x402」を用いる予定であると投稿している。
x402は、HTTPステータスコード「402ペイメント・リクワイアード(402 Payment Required)」を用いて、APIアクセスと支払いを連動させることを想定したコインベース(Coinbase)開発のオープン決済プロトコルで、AIエージェント同士が自律的にサービス利用料を支払うユースケースなどでの活用が想定されている。
— Natsuki Yamaguchi / Komlock lab (@0x_natto) December 24, 2025
国内初のx402商用化
Komlock labが、上場企業のTDSEさんと連携して国内初のx402商用化を実現します!
ビッグニュースです!! https://t.co/b1dt07ivof
参考:TDSE ・コムロックラボ
画像:iStocks/pgraphis・Makalo86・noLimit46
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参照元:ニュース – あたらしい経済
国内初のx402商用化

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