フランクリンのXRP ETF、上場初日に約9%上昇|規制環境の追い風受け、需要拡大の兆し

XRP ETF「XRPZ」がNYSE Arcaに上場、初日に急騰

米資産運用大手フランクリン・テンプルトンは2025年11月24日、仮想通貨エックスアールピー(XRP)に連動する新規ETF「Franklin XRP ETF(XRPZ)」をニューヨーク証券取引所Arcaに上場しました。

このETF(上場投資信託)は上場初日、始値22.60ドル(約3,540円)から約8.7%上昇し、終値ベースで約24.56ドルまで価格を伸ばしています。

また、上場発表を受けXRPの市場価格も急騰し、24時間で約9%上昇して1 XRP=2.2ドル(約350円)台まで回復しました。

XRPZは今月に入り相次いで上場したXRP現物型ETFの一つで、カナリー・キャピタルやグレースケールのETFと並び注目を集めています。

仮想通貨XRP連動ETF「XRPZ」NYSE Arcaに登場

XRPZの構造と信託・カストディ体制

Franklin XRP ETF(XRPZ)は、XRPの価格指標である「CME CF XRP-ドルリファレンスレート(ニューヨーク版)」に連動し、投資家にXRPの値動きへのエクスポージャーを提供する上場投資商品(ETP)です。

発表によると、XRPZは現物のXRPを信託形式で保有するグラント型トラストとして構築され、カストディ(資産保管管理)はCoinbase Custody Trust Company社、管理銀行はバンク・オブ・ニューヨーク・メロン銀行が担当するなど、安全性と透明性の高い運用体制が整えられています。

フランクリン・テンプルトン社ETF商品部門責任者のデイビッド・マン氏は「XRPZは世界的な決済インフラの基盤となるXRPへの、便利で規制されたアクセス手段をETFの透明性と監督の下で提供する」と述べています。

同社は急成長するETF事業でイノベーションに注力しており、今回のXRPZ上場もその戦略の一環と位置付けられています。

管理手数料や流動性から見るXRPZの魅力

実際、フランクリン・テンプルトンはすでにビットコインETF「EZBC」やイーサリアムETF「EZET」、仮想通貨インデックスETF「EZPZ」など複数のデジタル資産ETPを展開しており、仮想通貨分野でのプロダクトライン拡充を進めています。

このETFのスポンサー手数料(管理報酬)は年率0.19%に設定されていますが、同社は2026年5月末まで当初の運用資産50億ドル(約7,830億円)までは手数料を免除する方針です。

他のXRP関連ETFにも強い資金流入が報告されています。

Bitwise(ビットワイズ)社のXRP ETFでは、上場後最初の1週間で約1億1,800万ドル(約185億円)の資金流入があったと報告されています。

また、11月中旬に米国初のXRP現物ETFとしてNASDAQ市場に上場したカナリー・キャピタル社の「XRPC」は、初日の取引高が約5,800万ドル(約90億円)に達し、2025年新規にローンチされたETFとして最大の初日記録を更新しました。

これらの実績は、XRPに対する機関投資家の関心の高さと需要の強さを裏付けるものと受け止められています。

XRP ETFが続々上場、規制緩和で市場活性化

フランクリン・テンプルトンのXRPZ上場と同日の11月24日(米国現地時間)、仮想通貨投資大手グレースケール社は保有していたXRP信託を転換する形で「Grayscale XRP Trust ETF(GXRP)」とドージコインETF(GDOG)をNYSE Arcaに上場させました。

2025年に入りSEC(米証券取引委員会)がRipple(リップル)社に対する未登録証券販売訴訟を取り下げて決着させたことで、XRPの法的地位に関する懸念が薄れ、これら一連のETF承認につながったと見られています。

複数のXRP関連ETFがわずか数週間の間に相次いで市場に投入される状況について、リップル社CEOのブラッド・ガーリングハウス氏はX(旧Twitter)に「感謝祭前のラッシュ(七面鳥レース)が始まった」と投稿し、今回の動きは今後さらに本格化する流れの序章に過ぎないとの見解を示しました。

業界内では、こうした規制下でのXRP投資商品が次々と誕生したことは、長年不透明だった環境を経て発行体がXRPの規制面に自信を深めつつある表れだとの見方もあります。

新たに出揃ったXRP関連ETFによって投資家の選択肢は拡大し、今後さらなる機関投資家の市場参入と市場の成熟が期待されています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=156.65 円)

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Source:フランクリン・テンプルトン発表
サムネイル:AIによる生成画像

参照元:ニュース – 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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