クラーケンがSEC審査後にIPOを実施予定
米暗号資産（仮想通貨）取引所クラーケン（Kraken）を運営するペイワード（Payward）が、米国証券取引委員会（SEC）へ新規株式公開（IPO）に向けた登録申請書草案（Form S-1）を機密扱いで提出したと11月19日に発表した。
提出内容には、公開予定株式数や価格帯などの詳細は含まれていない。IPOはSECの審査完了後、市場環境などを踏まえて実施される可能性があるという。また今回の公表は、1933年証券法に基づく形式的な通知であり、有価証券の販売勧誘を意図するものではないとしている。
クラーケンは2011年創業の暗号資産取引所で、450種類以上の暗号資産を取り扱うほか、米国先物、米国株・ETF、法定通貨の取引にも対応する。同社はクラーケンアップ（Kraken App）、クラーケンプロ（Kraken Pro）、ニンジャトレーダー（NinjaTrader）などのアプリを提供しており、売買、ステーキング、カストディ、デリバティブ取引など幅広いサービスを展開している。
今回のIPO準備発表の前日となる11月18日、クラーケンは戦略ロードマップ推進のため総額8億ドル（約1,200億円）を調達したことを明らかにしていた。
主たるラウンドには、ジェーンストリート（Jane Street）、DRWベンチャーキャピタル（DRW Venture Capital）、オッペンハイマー・オルタナティブ・インベストメント・マネジメント（Oppenheimer Alternative Investment Management）、トライブ・キャピタル（Tribe Capital）が参加したという。また共同CEOアージュン・セティ（Arjun Sethi）氏のファミリーオフィスも出資したとされる。
さらに、マーケットメイカー大手シタデル・セキュリティーズ（Citadel Securities）が、企業評価額200億ドル（約3兆円）で2億ドル（約300億円）の戦略的投資を行うことで合意したと複数メディアが報じている。
クラーケンによれば、今回の資金は多資産型エコシステムの拡大に充てられるという。同社は直近数カ月で、ニンジャトレーダー買収を通じた米先物取引の統合、株式およびトークナイズド株式の取り扱い開始、グローバルアプリ「クラック（KRAK）」のローンチなどを進めてきたと説明している。
同社はIPO準備および今回の資金調達を踏まえ、規制対応の強化、グローバル展開、買収を含む事業拡大、さらに暗号資産以外の資産クラスの提供にも取り組む方針を示している。
参考：プレスリリース・プレスリリース
画像：iStocks/Peach_iStock
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参照元：ニュース – あたらしい経済
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