アリババ、預金トークン決済導入へ|中国ステーブルコイン規制回避で国際送金加速=報道

アリババ、トークン化決済「エージェンシーペイ」導入へ

2025年11月14日、中国のeコマース大手であるアリババ(Alibaba)が、預金トークン決済システムを開発中であることが明らかになりました。

預金トークンとは、顧客預金を裏付けとするデジタル資産で、価格が法定通貨の価値そのものに連動することが多い、ステーブルコインとは明確に異なります。

アリババ社長のKuo Zhang(クオ・チャン)氏はCNBCのインタビューで、開発中の預金トークン決済システム「エージェンシーペイ」を導入する計画を明らかにしています。

同氏は、エージェンシーペイでの決済にトークン化されたユーロと米ドルの利用を検討しており、ブロックチェーン上でトークン決済を行うことで複数の仲介業者を介さず、世界中で迅速に資金を移動できると説明しました。

報道によると、チャン氏は「米国やユーロ圏のバイヤーが支払う際に世界中の銀行を経由する必要がなく、トークンとブロックチェーンだけで決済が可能です」と述べ、送金とほぼ同時に香港やシンガポール、中国全土に着金できると語っています。

また、チャン氏はCNBCに対し、決済システムの構築にあたり、独自の預金トークン技術を持つJPモルガンと提携することを明かしています。

JPモルガンは11月13日、米ドル建ての預金トークン「JPMD」の正式提供を開始しており、アリババの発表もこの動きとほぼ同時に行われました。

中国規制回避で預金トークン導入急ぐ

アリババが預金トークンの導入を急いでいる背景には、中国当局によるステーブルコイン規制があるとされています。

英紙ファイナンシャル・タイムズ(FT)は10月18日、中国当局が複数の大手IT企業に対し、香港でのステーブルコイン発行計画を遅らせるために介入したと報じました。

この介入先には、アリババ傘下の企業であるアント・グループ(Ant Group)も含まれています。

今回のアリババによる預金トークン導入の取り組みは、ステーブルコイン規制を回避し、中国当局との摩擦を避けるために行われた可能性が高いと専門家は指摘しています。

アリババとJPモルガンは、預金トークン決済システムにより、ステーブルコインの取り締まりを回避する

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Source:CNBC報道
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

参照元:ニュース – 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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