XRPC、900本のETF中で初日出来高トップに
米資産投資会社Canary Capital（カナリー・キャピタル）社が運用するXRP現物ETF「XRPC」は2025年11月13日、米ナスダック市場で上場初日を迎え、取引高が5,800万ドル（約90億円）に達したことが明らかになりました。
この数字は、2025年に新規上場したETF（上場投資信託）の中で初日取引高としては最高額で、Bitwise社ソラナ現物ETF（BSOL）の5,700万ドルをわずかに上回る結果となりました。
ブルームバーグのシニアETFアナリストであるエリック・バルチュナス氏は、XRPCの初日出来高について「今年ローンチされた約900本のETFの中で最多となり、BSOLの初日出来高を僅かに上回った」と指摘しています。
Congrats to $XRPC for $58m in Day One volume, the most of any ETF launched this year (out of 900), BARELY edging out $BSOL's $57m. The two of them are in league of own tho as 3rd place is over $20m away. pic.twitter.com/MjsOeceeNb
— Eric Balchunas (@EricBalchunas) November 13, 2025
XRPC、初日の取引高5,800万ドルで今年上場したETF（900本中）でトップに輝く。
わずかにBSOLの5,700万ドルを上回った形だ。ただし、この2本は別格で、3位は2,000万ドル以上差がある。
ナスダック、XRP現物ETF上場へ
初のXRP ETFに巨額資金流入、業界の関心集まる
ETF業界関係者からはXRPCへの資金流入額の大きさにも注目が集まっています。
ETF専門家のネイト・ジェラシ氏によると、XRPCには初日に約2億5,000万ドル（約3,860億円）の資金が流入した可能性があり、これはマーケットメイカーが現物のXRPを拠出してETF受益権を発行する「インカインド・クリエーション（現物拠出）」によるもので、創造された部分は取引高に反映されないと指摘しています。
なお、XRPCは米国初のXRP現物ETFであり、そのカストディ（資産管理）業務はGemini信託会社やBitGo信託会社が担当しています。
カナリー・キャピタルCEOのスティーブン・マクルーグ氏は「過去1年の規制の明確化が今回の上場につながった」と述べ、背景には2023年に米裁判所がXRPを証券ではないと判断したことや、2025年8月にRipple（リップル）社がSEC（米証券取引委員会）との法的和解に至ったことがあると説明しています。
仮想通貨ETF承認や規制審議が再開へ
仮想通貨ETF分散進む、アルトコイン勢が市場を牽引
2025年に入り、米国ではビットコインやイーサリアム以外のアルトコインを対象とした現物ETFが相次いで登場しています。しかし、その一方で既存の大型仮想通貨ETFからは大規模な資金流出も報告されています。
XRPCがデビューした同日、米ビットコインETFでは約8億7,000万ドル（約1,350億円）の資金流出が発生し、イーサリアムETFからも約2億6,000万ドル（約400億円）が流出しました。
市場アナリストは、XRPやSOLの現物ETFが好調にスタートする一方でBTC・ETHファンドから資金が流出していることを踏まえ、投資マネーの一部が主要アルトコインへの新たな投資手段にシフトしている兆候だと分析しています。
今回のXRP ETFの好調な滑り出しを受け、チェーンリンク（Chainlink/LINK）の現物ETF承認が前倒しされる可能性も指摘されており、これらの動きは仮想通貨ETF市場がアルトコインへと裾野を広げつつあることを示しています。
※価格は執筆時点でのレート換算（1ドル=154.55 円）
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Source：エリック・バルチュナス氏X投稿
サムネイル：AIによる生成画像
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