
JPモルガン、ビットコインETF保有額5,270億円に
2025年11月7日、米大手銀行JPモルガン・チェースが、ブラックロック社のビットコインETF「iShares Bitcoin Trust(IBIT)」の保有株式数を、6月末時点から約64%増の約528万株に拡大したことが明らかになりました。
これにより、JPモルガンが保有するIBIT株式の評価額は約3億4,300万ドル(約527億円)に達しています。
また、四半期報告書(Form 13F)によると、JPモルガンはIBITに関連するオプション取引も行っており、約6,800万ドル(約104億円)のコールオプションと1億3,300万ドル(約204億円)のプットオプションを保有していることも明らかになっています。
これらの動きから、同行が引き続きビットコイン(BTC)関連投資に強気の姿勢を維持していることが示唆されています。
理論上の適性価格は17万ドル
IBIT株とオプションで仮想通貨戦略強化
JPモルガンのIBIT保有株数約528万株は、前四半期末(6月末)の約321万株から大幅に増加しており、同社がビットコイン関連のエクスポージャーを着実に拡大し続けていることを示しています。
また、IBITに対するコールオプションとプットオプションの巨額保有は、JPモルガンが単に現物のETF株式を買い増すだけでなく、オプション戦略を通じて積極的にポジションを構築・管理していることを裏付けるものです。
同行はこのETFエクスポージャーを自社の複数部門で保有しており、その一部は富裕層顧客の投資に関連していると伝えられています。
これらの動きは、ビットコインETFを通じた間接的な資産運用が、機関投資家だけでなく富裕層や一般投資家にも広がりつつあると受け止められています。
なお、JPモルガンのジェイミー・ダイモンCEOはかつてビットコインを「詐欺だ」と断じ、規制当局に取引禁止を求めるなど否定的な見解を示していましたが、近年はその姿勢を軟化させつつあります。
BTC・ETH活用の担保融資を導入か
ビットコインETF市場に資金流入再開の兆し
今回のJPモルガンによる積極姿勢は、停滞気味だったビットコインETF市場にも明るい兆しを与えています。
実際、米国市場のスポット型ビットコインETFは直近まで6営業日連続で流出超が続いていましたが、11月6日には約2億4,000万ドル(約370億円)の資金流入が確認され、1週間ぶりに流入超へと転じました。
このうちブラックロックのIBITには単日で約1億1,200万ドル(約172億円)が流入しており、依然として機関投資家の関心が高いことが示されています。
ビットコイン価格は11月上旬に一時1BTC=10万ドルの大台を割り込む場面がありましたが、その後は節目となる10万ドル前後で下げ渋る展開が続いています。
JPモルガンなど大手金融機関の強気姿勢とETFへの資金流入再開は、ビットコイン市場の安定や価格押し上げもたらすとして、市場の注目を集めています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=153.54 円)
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Source:JPモルガン提出書類
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用







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