
CZ氏、DEX銘柄「ASTER」に個人投資で参入
仮想通貨取引所Binance(バイナンス)の創業者チャンポン・ジャオ(CZ)氏は2025年11月2日、自身の個人資金で分散型取引所(DEX)「Aster」のネイティブトークンであるアスター(Aster/ASTER)を購入し、約250万ドル(約3.8億円)相当を保有していることを明らかにしました。
この発表を受け、ASTERの価格は0.91ドル(約140円)から1.26ドル(約190円)へ急騰し、一時30%超の上昇を記録しました。
CZ氏の参入で市場には投機的な買いが集まり、発表後24時間のASTER取引量は2億2,400万ドル(約340億円)から20億ドル(約3,100億円)以上に急増しています。
さらに、同氏は「トレーダーではなく、買って保有するだけだ」と強調し、短期的な売買ではなく長期保有の方針であることを示しています。
Full disclosure. I just bought some Aster today, using my own money, on @Binance.
I am not a trader. I buy and hold. pic.twitter.com/wvmBwaXbKD
— CZ
BNB (@cz_binance) November 2, 2025
念のためお知らせします。本日、私自身の資金でBinanceにてAsterを購入しました。
私はトレーダーではなく、長期保有のスタンスです。
「BTCvsGold」公開討論
CZ氏のASTER購入で価格と市場が急変動
自己資金によるASTER購入を明かす
CZ氏は同日、自身のXアカウントにウォレット残高のスクリーンショットを添えて「本日、自分の資金でバイナンス上でASTERを購入しました」と投稿し、個人資金でASTERを取得したことを明らかにしました。
続けて「私はトレーダーではありません。買って保有します」と述べ、購入したASTERを短期売買せず長期保有する方針であることを示しています。
公開されたウォレットのスクリーンショットによれば、CZ氏が購入したASTERトークンは約209万枚にのぼり、当時の価格で約190万ドル(約2億9,300万円)相当になります。
同氏の発表を受け、ASTERの価格は即座に反応し、0.91ドルから一時約1.30ドルまで急伸しました。
CZ氏発表後の市場動向とASTERの動き
その後、若干の調整はあったものの、記事執筆時点のASTERは1.1ドル前後を維持し、依然として発表前より高い水準にあります。
市場データにも顕著な変化が現れています。DefiLlamaの分析によると、CZ氏の投稿後、ASTERの24時間取引量は約10倍に跳ね上がり、2億2,400万ドルから一時20億ドル超まで急増しました。
ASTERトークンの時価総額も18億ドル(約2,800億円)から21億ドル(約3,200億円)以上へ拡大しています。
投資家が注目したCZ氏の投資判断
こうした動きを受け、他の投資家もCZ氏に追随する姿勢を見せています。
X上では「Gold」というハンドルネームのトレーダーがCZ氏の投稿直後にASTERの買いポジションを取ったと明かし、CZ氏がビルドアンドビルド(BNB)以外のトークン購入を公表するのは今回が初めてだと指摘しました。
I opened a position in $ASTER
This is the only other alt coin CZ has ever announced that he bought publicly – the other being BNB.
CZ is putting his OWN money behind this. Don’t think for a second he hasn’t got more of a hand in it than a ‘personal investment’ idea pic.twitter.com/3u3DobGA7u
— Gold (@Gold_Cryptoz) November 2, 2025
私はASTERにポジションを取りました。
CZ氏が公に購入を発表したアルトコインは、BNBと今回のASTERの二つだけです。
彼自身の資金を投じていることから、「個人的な投資」という以上に、何らかの関与や関心があると考えて間違いないでしょう。
実際CZ氏自身も、価格急騰後に「もっと安値で買い増ししたかった」と述べ、ASTERや8年前に購入したBNB以外には「めったにトークンを買わない」ことを明らかにしています。
トレンド反転を狙う売り勢力の存在
一方で、市場の一部には今回の急騰を短期的なものとみて売りを仕掛ける動きも見られました。
ブロックチェーン分析プラットフォームLookonchainによれば、CZ氏の投稿直後にある大口トレーダーが約4,297万ASTER(約5,280万ドル相当)空売りし、清算価格(強制ロスカット水準)を2ドルに設定しています。
さらに別のトレーダーも1,530万ASTER(約1,910万ドル相当)のショートポジションを構築し、清算価格を2.11ドルに設定したことが確認されました。
こうした大口による売り仕掛けは、今回の上昇が長続きしないと読む勢力がいることを示唆しています。
「銀行はBNBを導入すべき」
誤情報でASTER急落、CZ氏が即否定
CZ氏とASTERを巡っては、直近で誤情報による市場の波乱も起きていました。
10月30日、X上で「CZ氏が3,500万ASTER(3,040万ドル/470億円相当)を売却した」との根拠のない噂が拡散し、市場に動揺が広がりました。
このデマの影響でASTER価格は約16%急落し、一時1.03ドルから0.8566ドルまで下落しました。
CZ氏はすぐさまX上でこの噂を「フェイクニュース(虚偽情報)だ」と否定し、ブロックチェーン分析企業Lookonchainも、この取引はバイナンス内部のウォレット間の送金に過ぎず、CZ氏自身の売却ではないと指摘しました。
誤報は短時間で沈静化し、ASTERの価格も翌日には0.98ドル前後までほぼ回復しました。
今回の一連の出来事は、ASTER市場がCZ氏の発言や噂に敏感に反応する様子を浮き彫りにし、トークン価格の高いボラティリティを改めて示しました。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=153.95 円)
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Source:CZ氏X投稿
サムネイル:AIによる生成画像
BNB (@cz_binance) 




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