イーサリアム財団ESP、助成モデル再設計で申請受付を一時停止

助成戦略の再構築へ

イーサリアム財団(Ethereum Foundation:EF)のエコシステムサポートプログラム(ESP)チームが、公開助成金の申請受付を一時停止すると8月29日発表した。

この助成プログラムは2018年に開始され、2024年だけでも105件のプロジェクト・イニシアチブに総額約300万ドルを提供してきた。Commit-Boost(開発者ツール)、BundleBear(データ分析)、Web3Bridge(教育)、ZK Playbook(研究)、Ethereum Cypherpunk Congress(コミュニティイベント)など、多岐にわたる分野で支援実績を積んできた。

今回の一時停止は、膨大な申請対応にリソースが集中し、戦略的な取り組みを模索する余力が限られてきたことが背景にある。ESPチームは今後、活動の焦点を見直し、より持続的で有意義なコミュニティ支援を目指すという。

イーサリアム財団は7月、エコシステム開発(EcoDev)部門の大規模な再編を発表。「イーサリアムの利用者数最大化」と「インフラの回復力強化」という2つの主要目標を掲げ、組織体制を刷新していた。ESPもエコシステムの拡大と複雑化に合わせ、資金提供のアプローチを進化させる必要があると説明している。

今回の変更により、反応的な助成モデルから、EF内の他チームの優先事項を積極的に支援するモデルへ移行する時間を確保するという。公共財への資金提供や申請受付は継続するが、新たな運営方針については今後の発表で詳細を共有する予定だ。

ESPは引き続き、既存助成先への支援や、オフィスアワーを通じたプロジェクト相談・非金銭的支援を継続するとのこと。新規申請の審査は当面停止中だが、優先事項とアプローチの改訂については2025年第4四半期に更新情報を発表する見込みだ。

最新情報は@EF_ESP(X)、@ef-esp(Farcaster)、@ef_esp(Lens)、@ef-esp(Bluesky)で確認できる。なお、過去の助成内容は、ESPブログの四半期レポート「Allocation Update」で公開されている。

イーサリアム財団は、エコシステムの回復力と実用性を高める重要プロジェクトや公共財、オープンソース活動へのコミットメントを変わらず継続するとしている。

参考:発表
画像:iStock/Rawpixel

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参照元:ニュース – あたらしい経済

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