
GeminiがArbitrum上でMSTRトークン提供開始
ウィンクルボス(Winklevoss)兄弟が運営する海外暗号資産(仮想通貨)取引所ジェミナイ(Gemini)が、欧州連合(EU)ユーザー向けに、トークン化された米ストラテジー(Strategy:MSTR)株を提供開始したと6月27日に発表した。
MSTRは、イーサリアム(Ethereum)のレイヤー2ネットワークであるアービトラム(Arbitrum)上でトークン化されているとのこと。これによりEUのジェミナイユーザーは、アービトラム上でMSTRトークンを購入し、それをオンチェーンで保有・移転可能になったという。
ジェミナイは今後、MSTRトークンをアービトラム以外のネットワークにも順次対応させていく予定だという。またMSTRトークンだけでなく、トークン化されたETFや他の米国株式も今後展開していく計画を明らかにしている。なおトークン化された株式取引には1.49%の手数料がかかるとのこと。
現在ジェミナイにおけるトークン化株式の取引は、同社のモバイルアプリ経由に限定されており、Web版からは利用できないという。
また現時点ではオーストリア、ベルギー、ブルガリア、クロアチア、キプロス、チェコ、デンマーク、フィンランド、フランス、ギリシャ、ハンガリー、アイスランド、アイルランド、イタリア、ラトビア、リヒテンシュタイン、リトアニア、ルクセンブルク、マルタ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、スロバキア、スロベニア、スペイン、スウェーデンのいずれかに居住するジェミナイユーザーのみ、トークン化株式の取引が利用可能となっている。
なおMSTRのトークン化には、米国株式に1:1で裏付けられたトークン化株式「ディーシェアーズ(dShares)」が活用されているとのこと。「ディーシェアーズ」は1株単位ではなく小口からの購入が可能で、暗号資産と同様に24時間365日オンチェーンでの取引が可能だという。また、米国株式の取引時における為替変動や高い取引手数料の課題も、オンチェーンでの取引により解消されるとのこと。
「ディーシェアーズ」は、米サンフランシスコ拠点のディナリ(Dinari)社が提供するトークン化株式サービス。同サービスは現在アービトラムだけでなく、イーサリアム、ベース(Base)、ブラスト(Blast)、キント(Kinto)に対応している。なおディナリは名義書換代理人 (トランスファーエージェント)として証券取引委員会(SEC)に登録されているとのことだ。
Tokenized stocks have arrived.
— Gemini (@Gemini) June 27, 2025
Our customers in the EU can now buy tokenized Strategy (MSTR) on Gemini and take it anywhere onchain.
We are starting with MSTR and will be rolling out more tokenized stocks and ETFs in the coming days. pic.twitter.com/uSJx9NRIok
参考:ジェミナイ1・ジェミナイ2
画像:iStocks/Aleksei_Derin
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参照元:ニュース – あたらしい経済


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