Phantom、SimpleHashを買収。ユーザーにより良いトークンデータを提供
暗号資産ウォレットPhantomは2月26日、リアルタイムのブロックチェーンデータを提供するSimpleHashを買収したと発表しました。
We’ve got big news…
— Phantom (@phantom) February 26, 2025
We’ve acquired @SimpleHashInc, the leading token data platform that provides real-time, comprehensive blockchain insights.pic.twitter.com/lbCirdzxu8
SimpleHashの買収は、Phantomにとって過去8カ月間で3回目のM&Aとなります。CEOのBrandon Millman氏は、「SimpleHashの技術を統合することで、Phantomのユーザーに最高のトークンデータ体験を提供する」と述べています。
SimpleHash買収の背景と目的
Phantomは「暗号資産をより直感的でユーザーフレンドリーなものにする」というミッションを掲げています。そのためには、リアルタイムの価格情報、NFTのメタデータ、マーケットプレイスの取引履歴など、正確なトークンデータが不可欠です。
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SimpleHashは80以上のブロックチェーンに対応し、毎秒数千件のリクエストを処理できるインフラを持つ業界屈指のデータプロバイダーです。これにより、Phantomユーザーは以下のような機能を利用できるようになります。
- リアルタイムの市場データ:DEX価格、過去の取引履歴、現在のリスティング状況を即座に取得。
- 自動メタデータ更新:NFTの情報が即座に反映され、最新の状態を保持。
- スパムトークンのフィルタリング:高度なスパム検知アルゴリズムで詐欺トークンを排除。
- 高負荷時の安定性:大量のリクエストにも耐えうるスケーラブルなインフラを確保。
SimpleHashの共同創設者であるOlly Wilson氏は、「Phantomの一員として、さらに強力なトークン&NFTデータを数百万のユーザーに提供できることを楽しみにしている」とコメントしました。
SimpleHashのAPIは30日以内に終了へ
今回の買収に伴い、SimpleHashは30日以内にAPIサービスを停止することを発表しました。これにより、MetaMaskやKraken、Blockchain.comなどのウォレットやプラットフォームは、新たなデータプロバイダーへの移行を余儀なくされます。
この動きを受け、Web3 APIプロバイダーのMoralisは、MetaMaskなどの主要ウォレットとの互換性をアピールし、代替ソリューションを提供すると発表しました。他にもZapperや0xsequenceなどが開発者向けのデータサービスを提供し、移行期間中のサポートを行っています。
Phantomは今回の買収を通じて、トークンデータの質を向上させ、より直感的で使いやすいウォレット体験を提供するとしています。また、SimpleHashの技術を活用し、将来的にはさらに多くのブロックチェーンやトークン規格に対応する可能性も示唆されています。
今後、Phantomは単なるウォレットではなく、Web3の金融プラットフォームとしての進化を目指していくことになりそうです。
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